束の間の休日……アストロ球団ばりの殺人テニスに興じるフラッシュマン
- ◆第31話「消えた!5人の力(パワー)」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
- 次々とプリズムエネルギーを失い、遂に5人ともが変身不能に陥ってしまうフラッシュマン。
社長室で、専務と社長も大喜び!
「遂に最期の時だ」
……て、あなた方、何にもしないで勝手にフラッシュマンがピンチになっているだけですけど(笑)
ワンダーラ課長の攻撃を受け絶体絶命のその時、屋根の上でアンテナがぐるぐる回っている変な車に乗った時村博士が駆けつける。
「みんな、乗りたまえ」
「エンジン・ふぁいあー」
違法改造っぽい車でフラッシュマンを窮地から救う時村博士。
……この人はあれだ、タイムマシンとか抜きにそもそも奇人変人の類なのですね。よくわかりました。近所で 危ないおじさん扱いされて、奥さんが凄く苦労しているタイプだ。
マグと共に、フラッシュマンのエネルギー減退の解明をしようと息巻く博士だったが、娘達は「彼等の命がかかっているのに、 お父さんに任せていては心配だ」と、何故か大東文化大学へと向かう。
外出先でウルク、キルト等に襲われるが、フラッシュマンに助けられる姉妹。しかしフラッシュマンは獣戦士の粘着弾のようなものを 受け、ワンダの追跡から逃れられなくなってしまう。
その頃、時村博士はマグの人工知能から情報を引き出すという荒技で、フラッシュマンのエネルギー減退の秘密を解明していた!
フラッシュマンにエネルギーを与えている5つのフラッシュ星。その5つ星が水平に並ぶ時、それぞれの力が相殺しあって、地球へ プリズムエネルギーを送る事が出来なくなるのであった。
つまり、時間が解決するしかない、という。
マグの計算の結果、エネルギー復活までにかかる時間は1時間。
散々引っ張って盛り上げた割には、
プリズムエネルギー消滅の理由は、天体運行の問題で
1時間逃げまどえ
というのは、締まらない展開。
こういう時に、自力であまりにどうにもならないネタは、ちょっと困る。
ボロボロになりながらも何とか1時間逃げ切ったフラッシュマンはエネルギー回復。絶好調パワーでメスを蹴散らし、時村家では父の 面目も保たれるのでありました。
17話ぐらいから引っ張って、人死に(バラキ)まで出したネタのオチとしては、ちょっとがっかり。
- ◆第32話「すきすきマグすき」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
- 前回プリズムエネルギーを回復できたと思ったら、今回はマグがクリスタルの強化実験に失敗して、またも苦境に陥るフラッシュマン。
雑魚兵士にもぼこられる始末で、最近こんなのばかりです。
今週の見所は、フラッシュマン、衣替え
春・夏→秋・冬モードに替わりました。
見た目としては、こちらの方が落ち着く。
そしてマグの再実験により、クリスタルがパワーアップし、フラッシュマン、パワーアップ。メスが強化されたので……という話の 流れはわかるものの、前回の今回で、急にマグがパワーアップ作業を始めたという展開が急すぎた感は否めず、盛り上がりはいまいち。
課長昇進編は少し話に緩急ついて盛り上がっただけに、この2話の展開はちょっと勿体ない。
- ◆第33話「パパは負けない!」◆ (監督:東條昭平 脚本:曽田博久)
- 地域の柔道大会に参加したジンは、決勝で大滝という子連れの男(やもめの雰囲気)に敗れる。
トーナメント表に、一人だけ「ジン」と書かれているのが、ちょっとシュール。
会場を出たフラッシュマン達の元に、火力発電所が獣戦士の襲撃を受けたという報告が入る。急いで駆けつけるが、サー・カウラーに 邪魔をされ、獣戦士ザ・ウルキルを取り逃してしまう。
一方、職場である火力発電所に駆けつけた大滝は、逃走中のウルク・キルトと接触。
容赦なく投げる大滝
容赦なく投げられる大滝
スカイラブ巴投げみたいな投げ技を喰らい、コンクリートの壁に、額からドン。
…………死なないか?
タイミングよくその場に駆けつけたフラッシュマン達であったが、ウルク・キルトは既に逃走。大滝が血を流して倒れるばかりであった が、大滝の息子は何も語らない。
獣戦士ザ・ウルキルは、ウルク・キルトの遺伝子から誕生しており、ウルク・キルトの体内に隠れる事が出来る。この特性を利用し、 人間に扮したウルク・キルト(OLコスプレ)が、疑われる事なく会社などに潜入し、その内部でウルキルを出現させる事により、目標を 効率よく破壊。火力発電所を手始めに、電力会社やガス会社など、首都圏の重要なインフラ設備が次々と破壊されていく。
事件の手がかりを追うフラッシュマン達、ジンは大滝の息子が何かを見ていたのではと、入院中の大滝の元を訪れるが、肝心の大滝は 頭を強く打ったショックで何が起きたのかをすっかり忘れていた。一方、大滝の息子は相変わらず何も語らない。そこへ、ウルキルと ウルク・キルトの関係を知られたくないカウラーが、目撃者の口封じの為に襲撃をしてくる。
毎度毎度の事ですが、変身ブレスレットによる
「フラッシュ!」
は目を眩ませるわ、たまに何故かダメージも与えるわで、便利すぎ。
その場を切り抜け、ジンの説得に応え、重い口を開く少年。
彼は、父親が女二人に負けたショックで、その事を秘密にしようとしていたのであった。
『逆転裁判』初代の第3話のトノサマン回にそんな感じのネタがありました。
「あれは女に見えるけど、改造生命体だから大丈夫!」
と少年を励ますジン。
子供が納得するかはわからないけど、フラッシュマンの気持ちいい割り切りぶりは伝わる(笑)
後はウルク・キルトvsジンの生身アクションがありつつ、ザ・ウルキル倒して終わり。生身戦闘賑やかし要員のウルク・キルトですが、 クローズアップするなら、もう少し早めにやっておいても良かったような(^^; この辺り、幹部周りの使い方はどうもちぐはぐというか、 場当たり的。……まあ、TV特撮は元来そういう傾向は強いわけで、うまく回ると良い作品、という評価軸にはなるわけですが。 カウラー部長も最近すっかり、物陰から鞭振るって「ふふふふふふ……っ」とかいうだけの人になっているし(笑)
- ◆第34話「激流に消えたブン」◆ (監督:長石多可男 脚本:藤井邦夫)
- 毒ガスをばらまく獣戦士ザ・マザラスの攻撃を受け渓流に落下したブンは、山小屋の女主人・加代子に助けられる。加代子が煎じた 野草の効果で、毒から回復していくブン。ブンは加代子にまだ見ぬ母親を見、加代子はブンに2年前に山で失った息子の面影を見る……。
譫言で、「地球は、地球は必ず守る」
とか言われると、心配というより、怖いですが。
行方不明になっていたブンから、無事だという連絡を受けて喜ぶフラッシュマン。
一方メスでは、リー・ケフレンが、
「なぜだ、なぜマザラスの毒から助かったのだ!」
「ブンを捕まえろ!」
……どうして、メスの方にも情報が入っているのだろう(笑)
やっぱり、ルー(ピンクフラッシュ)は名前的に、正体はメスの幹部だとしか思えません。
ブンの療養している山小屋を襲撃する、ウルク・キルト&ネフェルさん。
ネフェルさんここで、畳の下から現れるという一芸を披露。
「死ねーーーっ」
…………ってあれ?
専務から、「捕まえろ」って指示を受けていませんでしたか。
そんな事だから、リストラされそうになるんですよ!!!
プリズムエネルギーの強化にともない、前回から、ローリングバルカンの演出がバージョンアップ。背後にフラッシュ星が瞬くように なりました。『フラッシュマン』はしかし、そろそろ色々ときつくなってきたので、求む、急展開。作品通しての引きネタが特に無いのが 厳しい。こんな事なら、前半から積極的に“家族探し”していた方が良かったような気もしてきました。“忘れた頃の家族ネタ”をして おけば、なんとなく大丈夫だろう、みたいな使い方になっているのが構成としてはかえって良くない。メンバー間の関係性も最初から ある程度完成してしまっているので、劇中で変化が無いしなぁ(^^;
- ◆第35話「星空のデュエット」◆ (監督:東條昭平 脚本:井上敏樹)
「カウラー、おまえはいつからメスの幹部になったのだ。宿無しのハンター風情が、身の程をわきまえろ!」 珍しく怒りを露わに、手にした杖で部長を叩こうとする専務、それをはっしと受け止める部長。 「そういう貴方こそ、未だにフラッシュマンを倒せないではありませんか。あまり、お威張りにならぬ方が」 言ってしまいました。 そして専務に顔を近づけ、囁く部長。 「私は貴方がそもそも何者なのか存じております。本当の正体を、その素性を」 「なんの事だ」 「……ふふふふははははは、はははははははははっ」 ナレーション:――ラー・デウスに次ぐメスのナンバー2と自認していたケフレンは、この時から、自分への疑問を抱くようになった のである。 |
前年の誕生日に可愛いペット生物をフラッシュ星人から貰い、辛い訓練の合間にそれぞれ可愛がっていた5人。次の誕生日に、 それぞれの個人武器を手渡される。
「この武器をおまえに渡す為に、一つの条件がある。○○、この武器で、そのペットを殺すのだ!」
「ええっ、そ、そんな事は出来ない……」
「何を言う、その生物は、いっけん愛くるしいが、実際はメスの実験によって生まれた改造生物! 外見に惑わされるな、殺れ、殺る のだ○○、おまえはメスを許せるのか!」
「だ、だけど……」
「○っかー?」(きらきらした眼)
「くっ……」
「そうか○○……おまえはメスの命の冒涜を許し、地球がどうなってもいいというのだな!? 偽物の愛情に惑わされ、おまえを産んだ 両親のそれを捨て去るというなら、それも良かろう」
「う、うわぁぁぁぁぁぁ……!!」
「ぴ……?」
ざしゅっっっ