■『超新星フラッシュマン』感想まとめ4■


“フラッシュ フラッシュ
 スーパーコスモフラッシュ!”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『超新星フラッシュマン』感想の、 まとめ4(31〜40話)です。登場人物など紹介を付記。また文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。
 執筆中にコメントをいただきましたkanataさん、Beniさん、やり取りが感想に反映されている所もあります。 改めて、ありがとうございました。

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〔まとめ1〕 ・ 〔まとめ2〕 ・ 〔まとめ3〕  ・ 〔まとめ5〕 ・ 〔総括〕


◆第31話「消えた!5人の力(パワー)」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 次々とプリズムエネルギーを失い、遂に5人ともが変身不能に陥ってしまうフラッシュマン。
 社長室で、専務と社長も大喜び!
 「遂に最期の時だ」
 ……て、あなた方、何にもしないで勝手にフラッシュマンがピンチになっているだけですけど(笑)
 ワンダーラ課長の攻撃を受け絶体絶命のその時、屋根の上でアンテナがぐるぐる回っている変な車に乗った時村博士が駆けつける。
 「みんな、乗りたまえ」
 「エンジン・ふぁいあー」
 違法改造っぽい車でフラッシュマンを窮地から救う時村博士。
 ……この人はあれだ、タイムマシンとか抜きにそもそも奇人変人の類なのですね。よくわかりました。近所で 危ないおじさん扱いされて、奥さんが凄く苦労しているタイプだ。
 マグと共に、フラッシュマンのエネルギー減退の解明をしようと息巻く博士だったが、娘達は「彼等の命がかかっているのに、 お父さんに任せていては心配だ」と、何故か大東文化大学へと向かう。
 外出先でウルク、キルト等に襲われるが、フラッシュマンに助けられる姉妹。しかしフラッシュマンは獣戦士の粘着弾のようなものを 受け、ワンダの追跡から逃れられなくなってしまう。
 その頃、時村博士はマグの人工知能から情報を引き出すという荒技で、フラッシュマンのエネルギー減退の秘密を解明していた!
 フラッシュマンにエネルギーを与えている5つのフラッシュ星。その5つ星が水平に並ぶ時、それぞれの力が相殺しあって、地球へ プリズムエネルギーを送る事が出来なくなるのであった。
 つまり、時間が解決するしかない、という。
 マグの計算の結果、エネルギー復活までにかかる時間は1時間。
 散々引っ張って盛り上げた割には、
 プリズムエネルギー消滅の理由は、天体運行の問題

 1時間逃げまどえ

 というのは、締まらない展開。
 こういう時に、自力であまりにどうにもならないネタは、ちょっと困る。
 ボロボロになりながらも何とか1時間逃げ切ったフラッシュマンはエネルギー回復。絶好調パワーでメスを蹴散らし、時村家では父の 面目も保たれるのでありました。
 17話ぐらいから引っ張って、人死に(バラキ)まで出したネタのオチとしては、ちょっとがっかり。

◆第32話「すきすきマグすき」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
 前回プリズムエネルギーを回復できたと思ったら、今回はマグがクリスタルの強化実験に失敗して、またも苦境に陥るフラッシュマン。
 雑魚兵士にもぼこられる始末で、最近こんなのばかりです。
 今週の見所は、フラッシュマン、衣替え
 春・夏→秋・冬モードに替わりました。
 見た目としては、こちらの方が落ち着く。
 そしてマグの再実験により、クリスタルがパワーアップし、フラッシュマン、パワーアップ。メスが強化されたので……という話の 流れはわかるものの、前回の今回で、急にマグがパワーアップ作業を始めたという展開が急すぎた感は否めず、盛り上がりはいまいち。
 課長昇進編は少し話に緩急ついて盛り上がっただけに、この2話の展開はちょっと勿体ない。


◆第33話「パパは負けない!」◆ (監督:東條昭平 脚本:曽田博久)
 地域の柔道大会に参加したジンは、決勝で大滝という子連れの男(やもめの雰囲気)に敗れる。
 トーナメント表に、一人だけ「ジン」と書かれているのが、ちょっとシュール。
 会場を出たフラッシュマン達の元に、火力発電所が獣戦士の襲撃を受けたという報告が入る。急いで駆けつけるが、サー・カウラーに 邪魔をされ、獣戦士ザ・ウルキルを取り逃してしまう。
 一方、職場である火力発電所に駆けつけた大滝は、逃走中のウルク・キルトと接触。
 容赦なく投げる大滝
 容赦なく投げられる大滝
 スカイラブ巴投げみたいな投げ技を喰らい、コンクリートの壁に、額からドン
 …………死なないか?
 タイミングよくその場に駆けつけたフラッシュマン達であったが、ウルク・キルトは既に逃走。大滝が血を流して倒れるばかりであった が、大滝の息子は何も語らない。
 獣戦士ザ・ウルキルは、ウルク・キルトの遺伝子から誕生しており、ウルク・キルトの体内に隠れる事が出来る。この特性を利用し、 人間に扮したウルク・キルト(OLコスプレ)が、疑われる事なく会社などに潜入し、その内部でウルキルを出現させる事により、目標を 効率よく破壊。火力発電所を手始めに、電力会社やガス会社など、首都圏の重要なインフラ設備が次々と破壊されていく。
 事件の手がかりを追うフラッシュマン達、ジンは大滝の息子が何かを見ていたのではと、入院中の大滝の元を訪れるが、肝心の大滝は 頭を強く打ったショックで何が起きたのかをすっかり忘れていた。一方、大滝の息子は相変わらず何も語らない。そこへ、ウルキルと ウルク・キルトの関係を知られたくないカウラーが、目撃者の口封じの為に襲撃をしてくる。
 毎度毎度の事ですが、変身ブレスレットによる
 「フラッシュ!」
 は目を眩ませるわ、たまに何故かダメージも与えるわで、便利すぎ。
 その場を切り抜け、ジンの説得に応え、重い口を開く少年。
 彼は、父親が女二人に負けたショックで、その事を秘密にしようとしていたのであった。
 『逆転裁判』初代の第3話のトノサマン回にそんな感じのネタがありました。
 「あれは女に見えるけど、改造生命体だから大丈夫!」
 と少年を励ますジン。
 子供が納得するかはわからないけど、フラッシュマンの気持ちいい割り切りぶりは伝わる(笑)
 後はウルク・キルトvsジンの生身アクションがありつつ、ザ・ウルキル倒して終わり。生身戦闘賑やかし要員のウルク・キルトですが、 クローズアップするなら、もう少し早めにやっておいても良かったような(^^; この辺り、幹部周りの使い方はどうもちぐはぐというか、 場当たり的。……まあ、TV特撮は元来そういう傾向は強いわけで、うまく回ると良い作品、という評価軸にはなるわけですが。 カウラー部長も最近すっかり、物陰から鞭振るって「ふふふふふふ……っ」とかいうだけの人になっているし(笑)

◆第34話「激流に消えたブン」◆ (監督:長石多可男 脚本:藤井邦夫)
 毒ガスをばらまく獣戦士ザ・マザラスの攻撃を受け渓流に落下したブンは、山小屋の女主人・加代子に助けられる。加代子が煎じた 野草の効果で、毒から回復していくブン。ブンは加代子にまだ見ぬ母親を見、加代子はブンに2年前に山で失った息子の面影を見る……。
 譫言で、「地球は、地球は必ず守る」
 とか言われると、心配というより、怖いですが。
 行方不明になっていたブンから、無事だという連絡を受けて喜ぶフラッシュマン。
 一方メスでは、リー・ケフレンが、
 「なぜだ、なぜマザラスの毒から助かったのだ!」
 「ブンを捕まえろ!」
 ……どうして、メスの方にも情報が入っているのだろう(笑)
 やっぱり、ルー(ピンクフラッシュ)は名前的に、正体はメスの幹部だとしか思えません。
 ブンの療養している山小屋を襲撃する、ウルク・キルト&ネフェルさん。
 ネフェルさんここで、畳の下から現れるという一芸を披露。
 「死ねーーーっ」
 …………ってあれ?
 専務から、「捕まえろ」って指示を受けていませんでしたか。
 そんな事だから、リストラされそうになるんですよ!!!
 プリズムエネルギーの強化にともない、前回から、ローリングバルカンの演出がバージョンアップ。背後にフラッシュ星が瞬くように なりました。『フラッシュマン』はしかし、そろそろ色々ときつくなってきたので、求む、急展開。作品通しての引きネタが特に無いのが 厳しい。こんな事なら、前半から積極的に“家族探し”していた方が良かったような気もしてきました。“忘れた頃の家族ネタ”をして おけば、なんとなく大丈夫だろう、みたいな使い方になっているのが構成としてはかえって良くない。メンバー間の関係性も最初から ある程度完成してしまっているので、劇中で変化が無いしなぁ(^^;


◆第35話「星空のデュエット」◆ (監督:東條昭平 脚本:井上敏樹)
 束の間の休日……アストロ球団ばりの殺人テニスに興じるフラッシュマン
 その際に、サラが身につけていたイヤリングが壊れたのをきっかけに女の戦い、勃発
 口汚く罵り合う女二人を遠巻きに見守る男衆、リーダーも役に立たず。
 ルーがカフェテラスの椅子を引き倒し、場外乱闘モードに入りかけたその時、ワンダーラと獣戦士ザ・ガラバスが現れる。図らずも フラッシュマンの仲違いに割ってはいる形になったメスは、ワンダーラとザ・ガラバスの合体攻撃を発動。なんとガラバスの超音波を 受ける事で、ワンダーラの必殺技<タイムストップ3秒殺し>が、6秒にパワーアップするのだ!
 ラボー内部で、合体攻撃の成功に喜ぶリー・ケフレン。
 「それゆえ、フラッシュマンのダメージも今までの2倍! いや、3倍!」

 ゆ、ゆで理論?!

 何とかその場を逃げ出したフラッシュマンが対策を練っていると、ワンダーラ&ガラバスが、何故か幼稚園を襲撃。 救出に赴いたフラッシュマン、戦闘中にもつれてお遊戯用のピアノに倒れ込んだ際に鳴った不協和音がガラバスを苦しめ退却させた事から、 ある種の和音が、ガラバスの弱点である事が発覚する。
 幼稚園なんて、幼稚園なんて攻めなければ良かった……!
 いや本当に、登場時にミサイルのような攻撃でビルを破壊したりしているガラバス、何故わざわざ、街の小さな幼稚園を襲撃したのか、 全く理解できません(笑)
 先生か? 幼稚園の先生とデートしたかったのか……?!
 ワンダーラ、そういう趣味だったのか……?!
 謎はつきませんが、とにかく、ガラバスとワンダーラの合体攻撃を破るべく、マグの分析により割り出したメロディを、ピアノ連弾で 引く事になったサラとルー(ホットウォー中)。一向に息の合わない二人はなじり合う……というかこれ、別に男衆にやらせても特に 問題ないよーな(笑) 片方が弾けて、もう一人が誰か……とかいう振りがあったりとかならまだしもですが、何故か自動的に女二人に 割り振られているのは、ちょっと違和感。
 特にこの後、ジンが「こんな素晴らしい物が地球にあるなんて……」と久々の文化発見ネタでピアノに初めて触れました、的な話を 披露するので、条件同じ筈のフラッシュマンでは、女二人にこだわる必要は全く無い筈。まあ、尺の都合でその辺りカットされたりなど あったのかもしれませんが、フラッシュマン独自の文化発見ネタを盛り込む事でかえって、ピアノに対する条件がフラットになって しまったという、あまり良くない展開。本当は5人がひとくさり触って、その内からましな二人、というプロセスを経なくてはならない。
 ジンの、「こんなに美しいものがある地球の為に、力を合わせて守ろうぜ」的な説得により、割とあっさりと仲直りする二人。 あまり引っ張っても仕方がないのですが、罵りあいは面白かったので、もうちょっと劇的な仲直りが見たかったかなぁ……結局 フラッシュマンは、育った環境が特殊すぎる為、一蓮托生で一心同体なので、その辺りも引きずりにくいのですが。
 二人が必死にピアノを特訓する中、ワンダーラの挑発を受け、出撃する男3人。何とか時間を稼いで戦うも、遂にタイプストップ3秒 殺し×2、でとどめを刺されそうになった時、駆けつけたスターコンドルから流れるピアノ連弾のメロディが、ガラバスの超音波を無効化。 そしてサラとルーの息のあった強烈な攻撃で、ガラバスを完全撃破。
 ……今回の話の最大の問題は、そもそも「タイムストップ3秒殺し」の時点で、充分フラッシュマンに勝っていた筈なんだが……という 事(^^; 妖獣士も登場時にフラッシュマンを圧倒していたのが、すっかり忘れ去られてしまいました。一応その後、フラッシュマンは パワーアップしているわけですが、その後に妖獣士と正面から戦っていない為、力関係が不透明。例えば強化フラッシュマンに一度 はっきり負けた上で、課長も更なるパワーアップを図る、という展開だと、流れ的にも演出的にもすっきりするし盛り上がるのですが。
 『フラッシュマン』は作品全体通して、その辺りがあまりにも適当。
 2号ロボも全然出てきませんし。
 というかこれは前にちょろっと書きましたが、あまりに映像的に動かしようも盛り上げようも無いので、各監督に出すのを嫌がられて いるとしか思えないレベル。
 まあ結局、悪の組織に要求されるのは、“どう巧く負けるか”であり、負け方が巧いほど視聴者としては納得して楽しめるのですが、 メスはその辺りが、とにかく下手。いかにも、脚本の質的向上が成されていくまだ前夜の作品ではありますが。


◆第36話「ドッキリ不思議虫」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 広瀬さん素顔出し来た!
 ネジなどの金属を食べて、体から金を生み出す“黄金虫”。人間に扮装した係長軍団が子供達にそれをばらまくが、勿論、金を生むなど 嘘八百で、その正体は、獣戦士ザ・メタガスの体から生まれるメタガス虫であった。メタガス虫は金属を食べる事で金属を溶かす腐食ガス を発生させる力を持つ。子供達を利用して広範囲で同時に破壊活動を行おうという、サー・カウラーの作戦であったが、たまたま潜入した 小学校で子供達が黄金虫を持っているのを見たジンに、気付かれてしまう。
 「俺にも一つくれないか」と近所で虫を配る係長軍団の元へ乗り込むジンさんが格好いいのですが、「この虫はメスの改造 生命体だ!」って断言しているけど、もしかしたらケチな詐欺とかイタズラかもしれないので、もうちょっと確認した方がいいと 思います。
 正体を見破られた係長軍団は攻勢に出、更にサー・カウラーとエリートハンター軍団も登場。ウルク・キルトに獣戦士も加わって久々の 豪華揃い踏み。
 パワーバランスの問題は上述しましたが、パワーアップした筈のフラッシュマン相手でも、相変わらず部長が強すぎて、 勝てる気が全くしません。ハッキリ言って、部長が一人でフラッシュベースに乗り込めば、それで全て終わる。 ……まあ逆に、グレートタイタンをラボーに突っ込ませれば、それはそれで終わりそうなのですが(笑) テコ入れ幹部なので仕方ない面 はあるとはいえ、部長は正直、強くしすぎたと思います(^^; 最終的には『フラッシュマン』だから“なんとなく”勝ってしまいそう な気はしますが、正直、復讐の超戦士フラッシュマンを持ってしても、相討ち爆死ぐらいしか、部長に勝つ手段が今のところ思いつきません。
 追い込まれるフラッシュマンだったが、いよいよという時にラボーが飛んできて、メスの社員を全員回収してしまう。
 どうも今回の作戦は部長の独断専行だったようで、リー・ケフレンお怒り。

 「カウラー、おまえはいつからメスの幹部になったのだ。宿無しのハンター風情が、身の程をわきまえろ!」
 珍しく怒りを露わに、手にした杖で部長を叩こうとする専務、それをはっしと受け止める部長。
 「そういう貴方こそ、未だにフラッシュマンを倒せないではありませんか。あまり、お威張りにならぬ方が」
 言ってしまいました。
 そして専務に顔を近づけ、囁く部長。
 「私は貴方がそもそも何者なのか存じております。本当の正体を、その素性を」
 「なんの事だ」
 「……ふふふふははははは、はははははははははっ」

 ナレーション:――ラー・デウスに次ぐメスのナンバー2と自認していたケフレンは、この時から、自分への疑問を抱くようになった のである。


 おお遂に、話が動いた!
 専務いきなり、アイデンテティが揺らぐ。
 とうとう終盤へ向けてのメスサイドの布石が置かれて参りました。
 一方、黄金虫の回収を急ぐフラッシュマン。
 小学校の体育館で出会った少年達から黄金虫を取り上げようとするジンだったが、「おまえが欲しいんじゃないのか?!」と逆に なじられる(笑) 追いかけている内に、川に落ちて流される黄金虫。よくよく話を聞くと、少年達は、ヴァイオリンを弾く憧れの 同級生女子に、いいヴァイオリンをプレゼントしてあげたくて、黄金虫の出す金が欲しかったのであった。
 …………同級生男子にヴァイオリンをプレゼントされたら、女の子は引くと思うけどね……。
 怪しげなものに手を出す子供達と、子供独特の世界に対して空回りする大人、の構図など、この辺りちょっと<ウルトラ>シリーズを 想起させる円谷っぽい展開。
 その後、街のあちこちで腐食ガスが発生して大混乱、の図を見て子供達は納得したが、いつの間にか、川に落ちた黄金虫を追いかけて 少年達の一人が姿を消していた。それを慌てて追いかけるジンと少年達に、他のメンバーも合流する。
 ダイ「世話を焼かせるやつめ」
 ジン「そう言うなよ。好きな子が居ても、声もかけられない連中なんだ」
 なんで、なんでそんな上から目線なのジン……!
 少年を助け、獣戦士&エリートハンター軍団と戦闘。
 部長直属のエリートハンター軍団は、あっさり退場してもあれだけど、かといって正直ここまで出続けるとは思いませんでした。
 そして今回は山田稔監督がフラッシュタイタンを使ってくれました!(いや、基本的には脚本との話し合いでしょうが)
 長石監督とかロボット戦嫌いらしいので、タイタンボーイ→グレートタイタンの二段階とか、やりたがらないんだろうなぁ(笑)
 その話を知ってから改めて『メガレンジャー』見ると、ギャラクシーメガ他の瞬殺回はだいたい長石監督なので、監督がメガレンジャー 戦力の凶悪化を進めた事がわかります(笑)
 次回予告から全く期待していなかったのですが、意外に手堅くまとまっていて、普通で面白かったエピソード。
 ……次回がなんかまた、凄そうですが。


◆第37話「幽霊の初恋」◆ (監督:長石多可男 脚本:藤井邦夫)
 ある日の夜、かつて出会った謎の超能力?少女・スミレの助けを求める声に呼ばれ(たような気がして)、街へ飛び出すダイ。
 「スミレちゃん……俺の妹」(※注:妄想です)
 街では、彷徨える子供達の霊魂を小悪魔に変えるザ・デビルブがその能力を振るっていた。デビルブの力により小悪魔に変え られた霊魂は人々を襲い、その魂を奪っていく。
 遂に真っ当な地球侵略から方針転換したのか、霊界の支配をうそぶくリー・ケフレン。

 ザ・デビルブは、妖怪の遺伝子を持った獣戦士!

 待って専務! ますはその、妖怪を見せて!!!
 まあ専務は以前に勢いで、ザ・ズコンダの魂から肉体を再構築していたりするので、此の世と彼の世の境界を越えたり、妖怪を捕獲して 遺伝子を抽出するぐらいの事は出来るのでしょう、出来てもおかしくない、さすが大博士リー・ケフレン!
 ダイを追って街へ出たフラッシュマン達は、デビルブに遭遇。苦戦を強いられるが、そこへ姿を見せたスミレとダイが手を繋ぐと発生する 謎のビカビカ再びにより、その場からテレポート、難を逃れる。
 再会したスミレに直球で「俺の妹?」と聞くが否定されるダイ。何故か走り去る彼女を追いかけたダイは墓地(洋風)で彼女の姿を 見失い、そして
 岡野スミレ
 と超強調した墓石を発見してしまう。
 苗字を辿り、彼女の母親の元へ辿り着くフラッシュマン。そこでなんと、スミレが8年前に交通事故で死亡していた事を知る。 生きていれば22歳、妹どころかむしろ、同年代なのであった。
 …………………………………………………………初登場回の時、獣戦士に血ぃ吸われそうになっていたん ですが、スミレ……。
 再びスミレの墓を訪れたダイは、やたらエキセントリックな衣装に身を包んだスミレと再会。彼女が子供の頃に、恐らくは隕石として 地球に落下していたグリーンスターのプリズムを拾っていた事を知る。ダイとスミレの不思議な交感は、その為なのであった。ダイには 自分が幽霊である事を知られたくなったと語るスミレは、デビルブから子供達の魂を守ってほしい、と頼み、同時にダイへの好意を それとなく表現する。
 ……夢とか恋とかで誤魔化しているけど、これってダイ、取り憑かれているのではないだろうか(笑)
 デビルブを倒そうとするフラッシュマンだが、それより先に、スミレの霊魂がデビルブに吸収されてしまう。小悪魔攻撃にピンチに陥る フラッシュマン。その時、スミレの声を聞いたダイは、スミレとグリーンプリズムの力でデビルブの腹の霊界の中へ! 飲み込まれた スミレとの合体パワーをデビルブの腹の中で炸裂させる事によって、デビルブに大ダメージを与えると共に、スミレと脱出に成功する。 ローリングバルカンとフラッシュキングにより、デビルブを撃破。こうして世界の夜に、平和が戻るのであった。
 そして恋をしたかったという思いを叶えたスミレの魂は成仏。
 ナレーション:「フラッシュマンは、人間と命の神秘を知り……」
 って、えええええええええっ?!
 誤魔化されない、そんなナレーションでは誤魔化されませんよ?!
 スミレ登場回は前回も電波シナリオでしたが、今回は輪を掛けて電波。
 電波というか、悲惨。
 いったい、何がしたかったのかレベル。

 妖怪の遺伝子を持った獣戦士

 は、恐らく、シリーズ最大のネタになりそうですが、悪い意味で。
 プリンス(遠藤憲一/『忍者戦隊カクレンジャー』登場)か、プリンスと協力関係にあるのかメス!?

●番外:8年越しのコラボ●
 とか書いていましたらなんとビックリ、同時期に配信されていた『忍者戦隊カクレンジャー』に、遺伝子改造を扱う妖怪が登場している、 というコメントをkanataさんよりいただき、問題の『カクレンジャー』を見てみました。ちなみに作品について知っている事は、 忍者vs妖怪で、ケイン・コスギと遠藤憲一が出ていた、という事ぐらい。

★『忍者戦隊カクレンジャー』 第38話「モオ〜ッ嫌な牛」 (監督:坂本太郎 脚本:曽田博久)
 冒頭から、ジープに乗った妖怪ウシオニが逃げまどう人々の背中をライフルで撃ちまくる、というなかな衝撃的な展開。
 ウシオニの扱うライフルの弾丸にはウシオニの遺伝子が入っており、その弾丸で撃たれたものは ウシオニ人間に変わってしまうのだ!
 別の遺伝子を掛け合わせる事で生命体を変身させる……これはまさしく、生命改造実験!
 ……そうここに、『超新星フラッシュマン』37話でリー・ケフレンが妖怪の遺伝子を入手した秘密が解明されました。
 妖怪軍団はかつて地球に侵略してきたメスの大博士リー・ケフレンに接触、地球独自の生命形態として“妖怪の遺伝子”を提供する 代わりに、メスの遺伝子改造技術の一部の指導を受け、来たるべき日の為に、その研究を続けていたのです!!
 今ここに、8年の時を越えて『フラッシュマン』メインライター・曽田博久の手で明かされる、衝撃の事実!
 『フラッシュマン』37話に対して『カクレンジャー』38話とか、久々にシリーズ復帰していた曽田さんの脚本回とか、色々と 出来すぎ(笑) (※問題の『フラッシュマン』37話の脚本は、藤井邦夫ですが)
 というかもうこれはあれですね、『戦隊vs戦隊』シリーズの、萌芽と見るべきでしょう!
 なお山賊化したウシオニ人間達が次々と銀行や宝石店を襲って成果をあげるなど、研究の甲斐あってか、メスよりも作戦がうまく 行っている感もあります(笑)
 本編の方は、ウシオニ人間を倒すべき妖怪と勘違いしたニンジャマンが暴走。妖怪化して暴れているだけの民間人を傷つけてしまい、 子供達から非難の声を浴びる。
 子供に嫌われて落ち込んでいる所をジライヤ(ケイン・コスギ)に励まされ、「俺、優しくされるの 弱いんだ!」と叫びながら走り去るニンジャマン(CV:矢尾一樹)。

 君達、どういう関係なんだ

 衆道か? 衆道なのか?(やめなさい)
 カクレンジャーとの戦いでは、サスケの赤い色を見てウシオニが興奮、それに合わせてウシオニ人間達も各地でパンプアップして 大暴れ、というのは面白かったです。最終的にはその特性を逆手に取り、ニンジャマンとの協力によりウシオニを撃破。ニンジャマンも 正義のヒーローと認められ、子供達と仲直りするのでありました。

 タイミングが凄すぎてビックリ、という番外。



◆第38話「ジンが死ぬ日」◆ (監督:長石多可男 脚本:井上敏樹)
 ジンの誕生日を皆で祝うフラッシュマン。
 幼少に攫われたフラッシュマンに、もちろん本当の誕生日の記憶は無いが、フラッシュ星で定められた誕生日があるのであった。 照れくさがるジンに、それぞれ声をかける仲間達。
 サラ「誕生日っていうのはあらためて命の大切さを考える為にある」
 ・・・
 「フラッシュ星、本当に酷い星だった……」
 ↓
 フラッシュ星で定められた誕生日
 ↓
 「あらためて命の大切さを考える為にある日」
 以上から想像される展開は、
 前年の誕生日に可愛いペット生物をフラッシュ星人から貰い、辛い訓練の合間にそれぞれ可愛がっていた5人。次の誕生日に、 それぞれの個人武器を手渡される。
 「この武器をおまえに渡す為に、一つの条件がある。○○、この武器で、そのペットを殺すのだ!」
 「ええっ、そ、そんな事は出来ない……」
 「何を言う、その生物は、いっけん愛くるしいが、実際はメスの実験によって生まれた改造生物! 外見に惑わされるな、殺れ、殺る のだ○○、おまえはメスを許せるのか!」
 「だ、だけど……」
 「○っかー?」(きらきらした眼)
 「くっ……」
 「そうか○○……おまえはメスの命の冒涜を許し、地球がどうなってもいいというのだな!? 偽物の愛情に惑わされ、おまえを産んだ 両親のそれを捨て去るというなら、それも良かろう」
 「う、うわぁぁぁぁぁぁ……!!」
 「ぴ……?」

 ざしゅっっっ

 みたいな血塗られた想像しかできません。
 毎年、誕生日の度にこういうトラウマイベントがあったに違いない。
 何故かベースではなくて、マグ抜きで野外パーティなのも意味深です。
 というわけで人生初の平和な誕生パーティ……4人からオルゴールをプレゼントに貰い喜ぶジンだったが、そうは問屋が卸さず、 サー・カウラーが急襲!
 獣戦士ザ・ゼラギルを倒したと思ったのも束の間、ゼラギルの仮面がジン以外の4人に張り付き、凶悪化。4人はゼラギルのマインド コントロールの支配下に落ち、ジンに襲いかかる。
 ラボーでは、サー・カウラーが、「ケフレン博士の作った獣戦士と違い、私がベルタ星(? 「ベータ」か「デルタ」かも)から連れ 帰った獣戦士は優秀です」と社長にコメントし、専務を明確に挑発、社内の対立構造が激化。
 以前のズコンダもそうですが、獣戦士は一部の星には落ちているのか、という疑問はある(笑)
 現地生物を勝手に「獣戦士」という事にしているだけかもしれませんが。
 その頃ジンは、襲い来る4人から必死に逃げていた。
 悪役は楽しいらしいですが、悪相メイクをしてジンに襲いかかる4人が、実に楽しそう。
 プレゼントに貰ったオルゴールの響きを胸に、なんとか状況を打開しようとするジン。だがその前にカウラーが立ちはだかり、4人に 取り囲まれる。遂にジンに最期の時が迫る時、係長、邪魔に入る
 「ケフレン様の命令でとどめは俺が!」と、しゃしゃり出てきて、久々に、ジンと真っ当に切り結ぶワンダ係長。ジンのプリズム聖剣と キラーセイバーが打ち合うと光が生じ、それを浴びて何故か苦しみだす4人。もしやと考えたジンは戦闘の最中にキラーセイバーを奪い、 二つの剣を合わせてスパークさせると、4人を洗脳してたゼラギルの仮面が剥がれ、正気を取り戻す!
 「キラーセイバー……」
 その光景に低く呟くサー・カウラー。
 意味はよくわかりませんが、一応、伏線……?
 正気を取り戻した4人を加え、フラッシュマンはローリングバルカンでゼラギルを撃破。ジンはなんとか、最大の危機を脱する。
 一方ラボー。ベルタ星の生物はガンマ光粒子(正確な字は不明)を宿命的に嫌い、ガンマ光粒子の結晶であるキラーセイバーを持つ ワンダを戦闘に乱入させたのはそれをわかっての事だったのだな、と怒り心頭の部長が専務に詰め寄るが、「いや、苦戦していたみたい だから、手助けさせたんだよ? 妄想で怒るな怒るな」と軽くいなされる。
 ここにとうとう、完全決裂の雰囲気で、メス社内がようやく盛り上がって参りました。
 個人的に幹部のいがみ合いが大好きです(笑)
 洗脳を解く手段が非常に唐突でおいおいと思わせたものの、一応の理由付けをし(キラーセイバーはちょっとご都合ですが、ちゃんと ケフレンが前半に、「ベルタ星……」と呟いて知識がある事を匂わせてもいる)、メスの内紛劇と絡めて展開する脚本(井上敏樹)は、 この時期にしてはテクニカル。後の全体的な質的向上へ繋がる萌芽を思わせます。
 そしてジンは、「今日この日、俺が受けた傷を忘れはしない」と、メスへの憎しみと新たな闘志を胸にしていた。
 全てを復讐の糧へ変えていく男、ジン
 フラッシュ星人は、恐ろしい復讐者を作り上げました。
 父さん、母さん、今年もまた、誕生日に傷が一つ、増えました。命って、尊いものですね。


◆第39話「燃えろ怒りのサラ」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 サラは途中でパーマかけなければ良かったのになぁ。初期の髪型の方が可愛かったと思う。逆にルーは前髪をわけてすっきりしましたが。
 季節は秋、少し物寂しい季節に落葉の公園を独り歩くサラ。
 そんなサラを遠くから意味ありげに見つめるセーラー服の女達
 なんだろう……と思ったら、ネフェルさんコスプレでした。
 ネフェルさんだけならともかく(ともかく?)、ウルク・キルトまで!!

 微妙に、犯罪のかほりがします(おぃ)

 (※どうやら、同時期に東映、しかも特撮畑に縁の深いスタッフがTVシリーズ『スケバン刑事2(3)』を撮影していたので、その 関係による現場の悪ふざけっぽい)
 ネフェルは獣戦士ザ・メノンガの作り出した怪しいメガネをかけてサラを見る。すると、サラが心に考えている事が、ネフェルには手に 取るようにわかるのだった! 人寂しい季節、一緒に歩いてくれる素敵な恋人が欲しい……そんな事を考えて いたサラに近づき、散々からかって去っていく3人。
 ……いや、何したかったんだ。
 実験の成功に満足したネフェルは、メノンガの能力により発生する“心を読めるメガネ”を、公園内でばらまく。メガネをかけて相手の 心を知った途端、次々と険悪になって喧嘩をしだすカップル。
 そこにイエローフラッシュが現れるが、
 「そんな勇ましい女の子には恋人も出来なくてよ」・「さよなら、恋するお嬢さん」
 など、しつこくネタにするネフェル達。女って怖い。他の4人が駆けつけてネフェル達は一度撤退するが、激高したイエローは、ピンク のバイクを奪い、一人その後を追うのであった。
 その頃ラボーでは、このメガネを使い、人間の心の弱さにつけこんで不和を生むという作戦を、リー・ケフレン専務がラー・デウス社長 にプレゼンしていた。そんな専務を、苦み走った顔で柱の陰から見つめるサー・カウラー部長。

 「ケフレンめ、本当は俺の心を知りたいのだ」
 部長に気付いた専務は振り向き様、一瞬メガネをかけるような仕種の後で、しかし、かけずにそれを部長へ向けて投げつける。
 「私にはそんなものは必要ない。
 私の名を口にする時は、“大博士リー・ケフレン様”と言え!」

 仮に部長が背広ネクタイだったら、ネクタイ掴んで引き寄せている勢い。

 ここに来て、ケフレン×カウラーが急浮上ですよ!!(待て)
 げほごほごほ。
 ……ラボー内部でそんな駆け引きが行われている一方、ネフェル達を追っていたサラは反撃を受けて窮地に陥るが、駆けつけたジンに 助けられる。一人で先走った理由を問われ、ネフェル達に恥ずかしい心の裡を読まれていた事をサラは語る。
 「私、戦士じゃなかったの」
 秋の物寂しさに、素敵な人が居ればいいな、と考えてしまった自分をして、
 「フラッシュマンの面汚しだわ」
 ……相変わらず、フラッシュ星人の洗脳教育は凄い。
 そんなサラを、「おめでとう」と激励するジン。
 むしろ、地球の若い女の子のような心を持てるようになったんだ、と仲間がマインドコントロールから抜け出しつつある事を 素直に喜ぶジンがちょっと格好いい。
 ジンの励ましを受けたサラは、戦士としての誇りを胸に、ネフェル達を追う。ここで久々に、ネフェルさん、「妖獣変化(課長昇進)」。 やはりデザインがあんまりだという事になったのか、ネフェルーラの着ぐるみが二段階変化して、顔の造形がワンダーラ寄りの凶悪で スマートなデザインになりました。
 ネフェルーラの幻覚をメノンガから奪ったメガネで破り、フラッシュマンはメノンガを撃破。こうしてメスの、地味に恐ろしいけど しかし地味、な作戦は失敗に終わったのでありました。
 最後は、サラを軽く茶化すフラッシュマン達、「秋に女の子はセンチになる?」という発言を振られたルーが「秋と言えば……お腹が すく」とオチをつけて終了。というかさ、フラッシュマンの男連中は、自分たちが競争除外されている事に対して少し反省した方がいい。

◆第40話「処刑都市XX(ダブルエックス)作戦」◆ (監督:長石多可男 脚本:長石多可男)
 都合が合わなかったのか、今回は、脚本:長石多可男
 そもそも監督がペンネームで何本か書いていたり、というのもある業界ですし、長石監督自身、過去にも何本かTVシリーズで脚本 クレジットされたりはしている筈ですが。
 朝のランニング中に、変な光線で実験都市に送られるジン。
 そこでは攫われてきた人々が、獣戦士ザ・ゼーゲルの作り出すスーパーリング(決して破壊不能、百人乗っても大丈夫!)に囚われ、 獣戦士に改造されようとしていた。状況のわからぬままに、人々を助けようとするジンだったが、そこに現れたサー・カウラーの攻撃を 受け、逆に捕まってしまう。
 ジンが送り込まれた、閉鎖空間の実験都市。そこでは、一度に数万の獣戦士を作り出す《XX作戦》が行われようとしていた。
 気を失い、夢うつつのジンに、幼き日のおぼろげな記憶が甦る。記憶の中では、母親とおぼしき女性が彼に『幸福の王子』の絵本を読み 聞かせていた。そしてその時、ジンは謎の光によって宇宙へと連れ去られたのだ――!
 目を覚ましたジンは、シベールと名乗る女に助けられる。彼女はメスの一員であり、この実験都市の指揮官であった。だが彼女は、 20年前にジンがさらわれた時、カウラーがついでに拾ってきた『幸福の王子』の絵本を読んで感化され、メスを裏切ろうとしていた。 その為にジンを実験都市に呼び込んだシベールはジンに『幸福の王子』を手渡すと、《××作戦》の阻止の為に協力を頼むが、再び、 サー・カウラーが立ちはだかる。
 戦闘を始める二人。更にそこへネフェルとゼーゲルが乱入。ゼーゲルのスパーリング攻撃を受けたジンとカウラーは チェーンデスマッチ状態となり、更に攻撃の余波でいずこかの時空へ飛ばされる。
 激しい雨の中、ひたすら殴り合う二人。
 ここのシーンは、なかなか格好良かったです。
 そして、カウラーのシリーズ初の大ダメージは、手錠への落雷(笑)
 うまく身を隠したシベールは、フラッシュマンの他の4人を、実験都市へと呼び込み、ジンの救出と作戦の阻止を頼む。捜索の結果、 どうやら一晩中殴り合っていたらしいジンとカウラーを発見する5人。シベールが自らの服を切り裂き、人工心臓ビーム (意味は全く不明だが、どうやら物凄い出力らしい)を放つと、さしものスーパーリングも破壊され、5人と彼女はカウラーを放置して、 誘拐した人々を獣戦士化する施設へと向かう。
 途中で立ちはだかったネフェル達はフラッシュマンが引き受け、施設に向かったシベールは最後の力を振り絞ると、雑魚兵士を倒して 囚われの人々を救出。人工心臓が限界に達すると、施設ともども壮絶に自爆して果てるのであった。ゼーゲルのスーパーリングで5人が 繋がってしまうフラッシュマンだったが、フルパワーで破壊に成功すると、その勢いで謎の新必殺技・ビッグファイブタイフーンを発動。 それでもとどめはローリングバルカン。
 よくよく考えると、凄い手錠を出す、しか能力の無かった獣戦士はフラッシュキングでさくっと撃破。
 こうして、メスを裏切った一人の女性の尊い犠牲により、《XX作戦》は防がれた。手元に残された『幸福の王子』を握りしめ、ジンは 更に強く、メス打倒を誓うのであった。
 今まで、マグや不死鳥とフラグを立ててきたリーダーが、やっと女性とフラグ立てたと思ったら、可愛くない
 この哀しみを、どんな歌にすればいいのか。
 ピンチがチャンスだ チェーンジマン♪(おぃ)  (という挿入歌がある)
 裏切ったゲストヒロインが色々と悶えた末に自爆、ってなんとなく確かに、監督好きそうではありますが、例えるなら、古いロボット アニメみたいな話でした。
 どういう事情で脚本・演出をまとめてやる事になったのかはわかりませんが、全体的に演出が雑だったのは、やはり時間が無かったのか。 特撮というのは、画面を舞台っぽく作ってしまうと凄く嘘っぽさが増してしまうので、どちらかといえば画面を広げる、地続きの日常と リンクさせる絵作りというのが重要になるのですが、その辺りが凄く適当だった感じ。
 なお、シベール役の浅見美那さんは、翌年の『光戦隊マスクマン』の、地底王子イガム/イアル姫役。この終盤での唐突なメスの顔出し 指揮官の登場は、カメラテストだった模様。

→〔まとめ5へ続く〕

(2012年1月24日)
(2019年6月11日 改訂)
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