■『科学戦隊ダイナマン』感想まとめ3■


“科学剣・稲妻重力落とし!”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『科学戦隊ダイナマン』 感想の、まとめ3(21〜30話)です。簡易構成。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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まとめ1 ・ まとめ2 ・  まとめ4 ・ まとめ5 ・ 総括


<主な登場人物>
☆ダイナレッド/弾北斗:オートレーサーにして、内燃機関などの研究者。剣道家であり、また、OPを見る限りではボクシングなどの 格闘技にも長ける模様。知勇兼備の二枚目だが、センスが残念。
☆ダイナブラック/星川竜:宇宙人と会うことを夢見る、自称、伊賀忍者の末裔。生身で宙を舞い、手から糸を出し、 分身の術を操るなど、圧倒的な戦闘能力を誇る超人。
☆ダイナブルー/島洋介:海を愛する海洋研究者。水中戦を得意とする。
☆ダイナイエロー/南郷耕作:ラーメンを愛してやまない、植物と農業の研究者。射撃と運転が得意な模様。
☆ダイナピンク/立花レイ:動物と会話する研究を行っている、ダイナマンの紅一点。フェンシングの使い手。
☆夢野久太郎:科学戦隊の総司令。普段は冴えない発明おじさんだが、ジャシンカ帝国の侵攻を予期し、ダイナロボなどを開発していた、 謎多き人物。
−−−
★帝王アトン:ジャシンカ帝国を統べる、9本尻尾の帝王。
★カー将軍:ジャシンカ帝国の参謀にして進化獣の開発者である、7本尻尾の将軍。
★メギド王子:アトンの息子で、5本尻尾。地上侵攻作戦の指揮を執る。
★キメラ王女:メギドの従妹で、4本尻尾。ジャシンカ一の幻術の使い手。

◆第21話「怒りの北斗必殺剣」◆ (監督:服部和史 脚本:曽田博久)
 地質学者のタニモト博士と、博士のかつての助手達が次々とさらわれる。ジャシンカ帝国の目的は、博士らがかつて開発した、 どんな岩でも土でも泥にしてしまう地質変換システムを用いて東京を泥の海に沈めてしまおうという、「東京底なし沼作戦」!!
 見所は、体内にスパーク爆弾を内蔵したワニシンカの、自爆も辞さず、という覚悟に変身を封じられるダイナマン。
「『覚悟』とは…………犠牲の心ではないッ!
 『覚悟』とは!! 暗闇の荒野に!! 進むべき道を切り開く事だッ!」
 苦戦を強いられるダイナマンだったが、北斗が透視カメラでスパーク爆弾の位置を解析すると、一騎打ちで爆弾を奪い、反撃に成功。 ワニシンカを撃破し、博士達を救出するのであった。
 ロボ戦では、ダイナミックジャンプに新映像が追加。より高度をもったジャンプのような演出となりました。
 ところで今更ですが、適当に投げつけると大爆発するダイナロッドの中には、いったい何が詰まっているのだろう。

◆第22話「いたずら大戦争!」◆ (監督:服部和史 脚本:山中伊知郎)
 動物の研究者(自称)、レイ、ネコ嫌いが発覚。
 街に勉強嫌いで悪質な悪戯を行う子供達が大増殖。その背後には、進化獣ネコシンカの暗躍があった!
 ネコシンカに子供達を操らせ、大人と子供を戦争させれば 何もしなくても地上は我々のもの……って、王様肝いりの地上侵略計画なのに、 ジャシンカ帝国財務省(大臣はたぶん奥さん)から、今季の予算削減でも通告されたのでしょうか。
 夢野発明センターに遊びにくる子供達を扇動するネコシンカ、ダイナマンに子供達をけしかける。
 「あいつらは大人の中でも最も悪い連中だ! みんなで倒すんだー」
 ご、ごくつぶしだから?!
 子供を盾にされてネコシンカとまともに戦えなかったダイナマンだが、ロボット(発明センターにいつも居るロボット) にマタタビガス噴出機能を付けて街を走り回らせ、ネコの本能を刺激された進化獣が誘い出されたところを、包囲殲滅。
 こうして子供達は洗脳を解かれ、街に平和が戻るのであった。
 ……そろそろ、ジャシンカ帝国には本気出す事を求めたい(笑)

◆第23話「人間ナメクジ作戦」◆ (監督:東條昭平 脚本:鷺山京子)
 ナメクジガスを放つ、ナメクジシンカ登場。
 ナメクジガスを浴びた人間はナメクジになってしまうという

 凄く嫌な作戦

 人間ナメクジは金属をどろどろに溶かす溶解能力を持ち、ジャシンカが放った人間ナメクジにより街は大混乱。 ナメクジといえば弱点は塩……だがナメクジシンカは進化によって塩を克服していた。しかしそれなら、 目撃者の少年はなぜ逃げられたのか……? 少年から話を聞いたレイは、彼が木の上から買い物かご(の中の塩) をナメクジシンカにぶつけていた事を知る。高い所からの投擲……そう、“目”だけは、進化によっても弱点を克服できなかったのだ!
 高い所から塩をかける為に、ナメクジシンカを挑発したレイのアクション祭。
 最後はダイナピンクに変身して、ピンクフラワーカーニバル。
 薔薇を撒き散らしながら大の字で飛び回るという、謎技。
 巨大化後、剣と溶解液を駆使し、意外に強いナメクジシンカだったが、最後はナックルボンバーからダイナミックジャンプで撃破。 ダイナロボは返し光線技からダイナミックジャンプに持ち込むという無敵パターンがあるのですが、多少は苦戦してみせるだけ、 大連王より可愛げがあります(笑)
 ナメクジ化した人々は、夢野博士特製の謎液体で、みな人間の姿を取り戻す。そういえば、博士が役に立ったの えらく久しぶりのよーな。
 博士が開発者である事は何故か本人が隠すのですが、表に出られないような悪事でも過去に働いたのでしょーか、 博士。
 謎の資本力と言い、相変わらずミステリアス。

◆第24話「恐怖の彗星大接近」◆ (監督:東條昭平 脚本:吉田竣売)
 宇宙科学センターを密かに占拠したジャシンカ帝国は、巨大パラボラに彗星誘導装置を取り付け、 地球に近づく新彗星X−13を地球近くまで誘導する事で、地上に大破壊をもたらそうとする。
 今回は、宇宙科学センターに潜入する、星川竜アクション祭。
 対するキツネシンカの幻術攻撃もなかなか面白く演出されました。変化した人間がいちいち「こん!」 と一鳴きしてポーズを取るのも繰り返した事で面白くなり、ダイナマンのメンバーに変化して騙された星川に殴りかかる所も軽妙に展開。 後半では他のメンバーも次々と騙されるのですが、ダイナマンは本当に、精神系特殊攻撃に弱い(笑)
 「死ね爆弾!」
 ってえらく即物的だなぁと思ったら、「キツネ爆弾!」でした。
 ロボ戦は、キツネシンカがダイナロボに化けて、ダイナロボvsダイナロボになるのかと思いきや、ダイナロボが分離して 「スクランブル攻撃!」を仕掛け、変化の術ではこれに対抗できず……とこれまた面白い趣向。
 ストーリーが停滞し、キメラ王女もさっぱり役に立たなくなり(王子と同レベルになり)、少々だれてきていた『ダイナマン』ですが、 なかなか面白かったです。

◆第25話「謎のゲラゲラ地獄」◆ (監督:山田稔 脚本:吉田竣売)
 刺された人間は常に笑い続け、更に頭から生えた毒針で同じ症状の被害者を増やしていく、という、 ハチシンカによる人間笑い殺し作戦が発動。
 「つまり、ハチシンカが一人を刺せば、ににんが4、しし16、急速に笑い死ぬ者が増える計算」
 「ふんっ、計算通りにうまくいくかしらね」
 「なにぃぃぃ」
 「メギド王子、ぐっと押さえるのが男というもの」
 王子、カー将軍に男を語られ、ぐっとこらえる(笑)
 ハチシンカに最初に刺されたお父さん、笑いながら額の角(針)で「刺してやる!」と息子と、通りすがりの北斗に襲いかかり、 取り押さえられた後は明らかに精神病棟に放り込まれて高笑いしっぱなしと、かなり怖い。
 子犬を餌に小学生をおびき寄せて次々刺していく教師など、ゾンビ方式で増殖していくゲラゲラ人間。 愉快そうな言い回しで誤魔化していますが、100%誤解の余地無くキ○ガイです。
 ノミシンカの時と作戦かぶっているなぁ……と思ったのですが、燃費が悪くて血液銀行を襲撃している内にダイナマンの介入を招く という物凄い本末転倒だったノミの時と比べ、予想外の大事件に。
 「ダイナマンが笑い死ぬさまが、目に見えるようだ、ははははは、ははははは!」
 毒針を強化すると、ショウヘイ少年(最初の被害者の子供)をさらい、ダイナマンを待ち受けるハチシンカ。 駆けつけたレッドに襲いかかるジャシンカ兵、そして少年に迫る、機械仕掛けの巨大針。危うく少年がぐさっといく寸前、 レッドは針を叩き折り、更に仲間達が駆けつける!
 「ショウヘイくん一人の命も守れずに、この世の平和が守れるか!」
 ……かなり、ギリギリでした。
 定番ですが、やはり燃える資材置き場?バトル。えらく高いクレーンがあるのも素敵。土管は浪漫。
 巨大化したハチシンカに苦しめられるダイナロボだったが、
 ナックル→フラッシュ→ジャンプ
 の無敵コンボで撃破。
 一時期、仕事への情熱を失いかけている疑惑(或いは絶望的な予算不足)が囁かれたカー将軍でしたが、前回今回と、 なかなか有能な進化獣が健闘を見せました。あまりにダイナマンが極悪非道とはいえ、これぐらいの脅威を感じさせてくれた方が、 やはり話は面白くなります。

◆第26話「激闘!太陽の灯台」◆ (監督:山田稔 脚本:松本功)
 夏休みだよ熱海後楽園スペシャル。
 夢野博士から夏休みを貰い、子供達と一緒に熱海のホテルで休暇を楽しむダイナマン。「研究費を援助しよう」 と言ってのこのこやってきた若者達を科学戦士に仕立てあげて研究所で雑魚寝させながら命を賭けて戦わせていたりする、 真っ黒けっけな夢野博士ですが、適度に飴を与えて懐柔する事も忘れていない模様。
 その頃、熱海のある灯台守が、進化獣ヒトデシンカに襲われて行方不明になっていた。ジャシンカ帝国の目的は、 灯台守に灯台のメカを操作させ、ヒトデシンカのソーラービームを強化、東京湾へ向かうタンカーを狙撃・撃沈する事。
 「ヒトデシンカのソーラービームと、灯台のメカが揃えば鬼に金棒」
 自分達ではなく、あくまで灯台守に操作を要求したり、どうもジャシンカ帝国(メギド王子)は、 地上の灯台を物凄いテクノロジー施設と勘違いしている模様。
 東京湾に向かうタンカーを全て沈めてやると高笑いするメギドに対し、すっかりお局様の小言のようになってきたキメラ王女、
 「東京湾へ一隻も入れないなんて、無理なんじゃない?」
 「何が無理なものか。その為に全国に3200もある灯台の中から、ここ、鬼ヶ崎の灯台を選んだのだ」
 (※インターネットの無い時代のお話です)
 この微妙にベクトルの間違った気がする王子の努力に、涙を禁じ得ません。こうなると、カー将軍が前線に出ない事がむしろ、 最後の安心感になっています。
 父親が昨夜から帰ってこない、という灯台守の息子と出会ったダイナマン達は休暇を返上、父親を探している内に、ヒトデシンカと遭遇。 一戦交えて、海へ逃げ込むヒトデシンカ、それを追うダイナブルー@海を愛する男。
 アジトのある島に上陸するも、ヒトデ地雷で吹っ飛んだと思われたブルーだったが、見事に潜入に成功して灯台守を救出。 その口からヒトデシンカの狙いを聞いたダイナマンは、灯台周辺の警戒を強める。
 ……というか、灯台の上で張っていればいいのでは(笑)
 「まさか我々が、ここに潜んでいるとは気付くまい」
 太陽エネルギーを集める為、海岸でひなたぼっこしていたヒトデシンカとメギド王子達、しかし、 海を愛する男にバレました。
 説明しよう! 島洋介の全能力は、潮の香りがする場所では1.2倍、海が見える場所では1.5倍になるのだ!
 メギド達を追うも逆に銃撃を食らって吊り橋から落下、更にジャシンカのボート部隊の攻撃を受ける島だったが、 海中の島は不死身である。4人が駆けつけ、反撃開始。 黒と黄の特殊武器がヒトデソーラービームに溶かされるなどあったものの、ブルー水竜巻で太陽エネルギーを奪い、 海ラブパワーで、ダイナブルー大勝利。
 メギド王子のソーラービーム作戦は失敗に終わり、熱海の海に平穏が戻るのであった。
 ジャシンカ帝国は本気で、海に関わる作戦は止めた方がいいと思います。

◆第27話「死の音セミシグレ」◆ (監督:山田稔 脚本:寺田憲史)
 見所は、犬と完全に意思疎通してしまう立花レイ。
 ナレーション「立花レイは、ゴロウ(※犬)が森で、なにか恐ろしい生き物の匂いをかぎ取った事を知ったのである」
 忍者犬か、忍者犬なのか?!
 高層ビルさえ崩壊させるセミシンカの破壊音波により、地上は久々に大被害。 そしてジャシンカ帝国ではこのセミシンカと同じ強力な破壊音波を放つ巨大ゼミの量産体制に入っていた……!
 毎度お馴染みの小姑合戦では、メギドの口から
 「我々が何年もかかって成し遂げられなかった地上征服! 数日の内に、出来るとは思えん」
 という事が語られ、ジャシンカ帝国は大侵攻前からじっくりと征服計画を進めていた事が改めて判明。つくづく、 肝心の夢野発明センターの存在を見落としていた事が悔やまれます。というか、それ故に夢野博士は、 表向きは夢ばかり唱えている冴えない中年を装って、秘密裏に事を進めていたという事なのでしょうが。
 ……ダイナマンとの戦いが始まってからいつの間にやら既に数年に渡っている、というのもそれはそれで面白いですが(笑)
 昆虫少年との関わりなどありつつ、レッドが巨大ゼミ量産中のアジトへ突貫。たまらず王女とセミシンカが外へ逃げ出すと、

 げげーっ、ダイナマン!

 外で残り4人が待ち受けているという、この、完全に追い詰められた感じ(笑)
 ダイナマンは強烈な破壊音波セミシグレをパラボラで反射するフィードバックセミシグレでセミシンカを撃破。 ジャシンカの計画は絶たれ、昆虫少年も昆虫ばかりでなく人間の友達とも向き合うようになり、めでたしめでたし。
 少年が他の子供達と仲良くなるきっかけになるような出来事が一切描かれない為、最後の大団円は物凄い唐突ですが(^^;  敢えて言うなら、セミシンカ(少年は変種の巨大ゼミだと思っている)に襲われて頭打った時のショックか。というか、 それでいいのか(笑)

◆第28話「人形人間を救え!」◆ (監督:東條昭平 脚本:寺田憲史)
 メギド王子、ピエロに扮して地上に遊園地に潜入。

 女子高生にきゃきゃー言われる。

 何してるんですか、王子。

 「ふん……蚊か。愚かな人間どもめ。そんな事で悩むものか」
 自ら地上工作員に身をやつし、情報収集にあたる王子。ジャシンカ宴会芸の免許皆伝でも持っているのか、 巧みなパントマイムを披露するが、たまたま遊びに来ていたとおぼしい立花レイを発見。
 「あれは、ダイナピンク」
 超・挙動不審になって退散。
 「なに、蚊だと?!」
 「人間どもめ、あのようなちっぽけなものに、弱いようです」
 地上で集めた情報を王様に報告したメギドは、嘲るキメラ王女を、ヤブカシンカで驚かせる。
 「はははっ、私がカー将軍に作ってもらったヤブカシンカ!」
 前回今回と久々に台詞になりましたが、王女にしろ王子にしろ、結局、カー将軍に作って貰わないと何も出来ないという力関係が素敵。 将軍も将軍で、尻尾も多いし能力も上っぽいのに、血統と立場を尊重して王子と王女の立案に従って進化獣を作ってくれるのがまた素敵。
 ヤブカシンカに刺された人々は、異常なほど痒がり、その末に足が地面に張り付いたように動けなくなってしまう。 折からの酷暑で蝕まれていく、身動き取れない人々の体力……と、意外な成果を発揮する作戦だったが、 調査を始めたダイナマンによりヤブカシンカの暗躍が発見されてしまう。更に、太陽の光に弱いという弱点を知られてしまうヤブカシンカ。 ついでに、
 「あのピエロ、メギドよ!」
 覗きに来ていて、恥ずかしいコスプレがバレてしまう王子。
 だが……
 「このメギド、伊達に人間どもの下等な社会を見に行ったのではありません。父上、見ていてください!」
 王子、特製サングラスを取り出す。
 一度は撤退したヤブカシンカだが、サングラスを装着し、太陽光線を克服(笑)
 これでいい気になったヤブカシンカは、通常の蚊と同じ大きさによる隠密作戦を捨て、怪人状態で人間達を次々と襲撃。 苦しい立場となったダイナマンは、レイがピエロのコスプレで動けない人々に傘をくばって歩き、メギドを挑発する、 という奇策に出る。
 いやいや、幾ら何でも……
 「何者だ、俺様の真似をしおって、ふざけたやつ」

 お び き だ さ れ たーーー!!

 遊園地の一角にヤブカシンカを誘い込んだダイナマン、巨大虫眼鏡で太陽光を増幅し、サングラスの破壊に成功。
 「たいようこうせん!」
 って、前回の「フィードバックセミシグレ!」ぐらいに適当な技名はつけられなかったのか(笑)
 サングラスを失ったセミシンカの召喚に応え、遊園地のアトラクションから出現する、様々な扮装の人形殺し屋部隊!  派手な生身アクションが展開し、夏休みプチJAC祭とでもいった感じ。ピンクはヤブカシンカを追い詰め、 ローズサーベルを天にかかげる。
 「太陽の光よ、このローズサーベルに、人々の恨みを託して!」
 恨みですか(笑)
 いやまあ、それはそうなんですが……「怒り」とどちらがマイルドだったか、悩ましい。
 「サンシャイサーベルマジック!」
 によりヤブカシンカは目を潰され、とどめにスーパーダイナマイトが炸裂。「サンシャイサーベルマジック」 は効果は目潰しだけだったものの、動きとかCG合成がやたらに格好良かったのですが、 これは宇宙刑事シリーズからのフィードバックとか影響があったのかもしれません。
 巨大ヤブカシンカは、ダイナシールドで集めた太陽光線を浴びてひるんだ所を、ずんばらりん。
 筋としては平均を鑑みてもかなり適当な部類でしたが、やはり王子が面白いと『ダイナマン』は面白い。
 メギド王子の魅力だけで1話持って行きました。
 いやぁ、王子、面白すぎる。

◆第29話「キメラの呪いの服」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 星川竜、の ぞ き(※事故です)
 パトロール中に偶然、キメラ王女の水浴びを目撃してしまった竜、なぜか落ちていたキメラの服を拾って帰る。 (※事件です)
 「ははははははは、ははははははは、服を盗まれるなんて、四本尻尾のキメラ王女が、聞いて呆れるぞ! ははははは! で、 裸を見られたのか?」
 王子、セクハラ発言で平手打ちを浴びる。
 怒りに燃えるキメラは、王様に復讐計画を上申。
 「恥をかかされた若い女の恨みがどんなに恐ろしいか、星川竜に教えてやります!」
 かつてない変な方向に盛り上がるジャシンカ帝国。
 一方、どういうわけか竜が持ち帰ったキメラの服を、どういうわけか身につける立花レイ。夢野司令を驚かして笑っていると、 突如、レイは胸を抑えて苦しみ出す。そして街でも人々が同様の症状に苦しんでいた……その共通点は、赤い服!  サボテンシンカの恨み針によって、赤い服を着た人々が激痛に苛まれていたのだ。苦しむレイを基地に残した男衆は、 サボテンシンカを見つけてダイナマンに変身。
 ここで北斗さん、自分がダイナレッドである事に気付く。
 悶え苦しむダイナレッド、更にサボテンシンカは別の色の服にも呪いを広げ、倒れる4人。何とかその場はダイナロッドで切り抜けるが、 更なる呪いにより、レイはキメラの服を脱げなくなってしまう。
 「拙者がキメラの服を持ち帰ったばかりに」

 ホントにな!

 ジャシンカ帝国を研究する材料といえば材料の気もしますが、コスプレして遊んでいるだけだし(笑)
 竜一人で服を返しにくるように……と告げられるダイナマンだったが、行けば罠が待ち受けているに違いない。正攻法で行っても、 呪いにより動きを封じられてしまう……男達が頭を悩ませている間に、今度は青い服の子供が苦しみ倒れる。
 「青い服……しまった、総司令も!」
 ちょっと気分を出していたばっかりに、地下基地で悶え苦しむ総司令。そしてその間に、レイは自ら服を返そうと、 ひとり車をキメラのもとへ走らせていた。
 「そうだったの。あの子が私の服を着ていたのね。それでは、いつまでたっても星川は帰しにこられないわけね」
 更にレイを追い、呪いに苦しみながらもそこへ現れるダイナレッドとブルー、そしてイエロー。
 「あれだけ一人で来いといったのに、許せない!」
 思わぬ展開に素で少々困りながらも、微妙にデートをすっぽかされた系の怒りに燃えるキメラ王女は、イエローも呪いの対象に広げると、 レイをムチで折檻。しかしそこへ、白馬にまたがり、快傑白装束がやってくる!

 ……てっきり、ふんどし一丁とかで来るのかと思っていました(笑)

 「拙者もダイナブラックで来ると思ったろうが、どっこいおまえと同じ色だ!」
 キメラがいつもの衣装の代わりに身につけていた白いケープと同色であった為、服への呪いを封じられるサボテンシンカ。 竜はレイに普段着を渡し、着替えたレイは、同じ女性として何だかいたたまれなかったのか、服をキメラに返す(笑)  思わず着替えを覗きに行こうとする4人を止めるレイ。……今回もうひたすら、男達が最低です。
 5人そろったダイナマンはサボテンシンカを打ち破り、「天女の羽衣」ならぬ「王女の羽衣」騒動は、これにて一件落着。しかしまあ、 そんな展開は全く無いだろうとは思うけど、竜はどうして王女とフラグを立てるのか(笑)

◆第30話「敵はガリ勉進化獣」◆ (監督:東條昭平 脚本:曽田博久)
 頭が良くて勉強の大好きな進化獣、トゲアリシンカ。これまでの戦闘を分析し、次々とダイナマンの必殺技を打ち破るのだが、
 「いつも教科書通りのマッハダッシュで来ると思ったら大間違いだぞ!」
 「応用問題の出来ないタイプね」
 と、変則攻撃に敗れ、落第。
 恨みをこめて再び勉強し、強化状態で再戦するも、博士との苦しい戦闘訓練を思い出したダイナマンの反撃を受け、敗れるのであった。
 ……実はこの回、ダイナマンの必殺技が次々破られる回として、幼少時の記憶が強く残っていたのですが、 どちらかというとギャグ回で終わってしまいました(^^; もっとシリアスな回の記憶になっていたのですが、脳内で全然違う話になっていた(笑)
 珍しくセットで登場したメギドとキメラが、トゲアリシンカの戦闘に通信簿をつけるのが微妙に面白い。

→〔まとめ4へ続く〕

(2013年5月1日/5月27日)
(2019年6月29日 改訂)
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