■『電撃戦隊チェンジマン』感想まとめ3■


“白い翼は地球の願い 宇宙の平和を守る鳥”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『電撃戦隊チェンジマン』 感想の、まとめ3(13話〜18話)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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◆第13話「地球を売るパパ」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
 衣替えにて、飛竜、ようやく赤くなる。
 ――母なる地球を守る為、大星団ゴズマと日夜死闘を繰り広げる電撃戦隊チェンジマン。だが地球人の中にも、 己の欲望の為にゴズマと手を結ぼうとする裏切り者が居るのであった! その名を、「狂気の科学者」(とナレーションが言った) 熊沢博士!
 ギルーク司令は、住人全てが天才的な頭脳を持つテクノ惑星リゲルの少女ナナを誘拐するとナナの父親と瓜二つの熊沢博士に預け、 スタミナ不足の巨大化担当ギョダーイの体質を強化し、ビッグバンビームを連続発射できるよう強化を施させるように命じる。
 「この子の父親に成り代わり、この子の頭脳を利用するのだ」
 「素晴らしい! 私はこの日の為に、全てを投げ打ってきたのだ。地球の支配者となるためなら、なんでもやるぞぉぉ!」
 「その調子だ。今からこの娘の父親は、おまえだ!」
 熊沢・ゴズマ同盟は、ナナを騙す為に惑星リゲルの環境を再現し、やたらめったら回りくどい作戦なのですが、一つわかる事は、 ゴズマは天才惑星を征服できていないという事実です(笑)
 地球の支配者を目指す熊沢が首尾良くナナの父親を演じてギョダーイ強化をそそのかす一方、 エネルギー盗難事件を調査していたチェンジマンは、宇宙獣士バラスと遭遇。あらゆるエネルギーを吸収し、 光線として放つバラスと一当たりし、お互い撤収。
 ナレーション「だが、宇宙獣士バラスは、密かに、ヘリチェンジャー2が見張っていた事には、気付かなかった」
 も何も、現場に駆けつけた時点でチェンジマンが4人(5人揃わないとチェンジマンはフルパワーを発揮できないと言及あり)の時点で、 敵を尾行する前提の戦術というのが凄くチェンジマンです。
 実質的に4人が囮になっており、約1名、黒いのがフェニックスズーカ返しで死にかけたりしましたが、 子供を傷つけた事を反省はしても、侵略者殲滅の為の戦術は揺るぎない電撃戦隊チェンジマン!
 昔の偉い人も言いました。
 それはそれ! これはこれ!
 なのです。
 空からの追跡により5人が辿り着いたのは、熊沢科学研究所。
 「その男優秀な科学者だったが、エイリアンと連絡を取ることに夢中になってしまった変わり者だ」
 伊吹長官にだけは、言われたくない。
 チェンジマンは、伊吹長官の「怪しいぞ、その研究所は」という言葉を後ろ盾に、とりあえず話を聞いてみる、 などというまだるっこしい事抜きで不法、ではなく、電撃戦隊にはしかるべき事由があれば特別臨検を執行する権限があるので合法です、 合法ですよ、と奇妙な三角形の通路が続く熊沢科学研究所の中に入り込む。
 手分けして内部を探る内、謎の空間に引きずり込まれた飛竜は、三角錐のひしめく荒野で、ゴズマ兵と少女が楽しく遊んでいる光景を目撃。 天才少女一人の頭脳を利用する為に遠征軍総出で懐柔策を執り行うゴズマサラリーマンズの姿が涙ぐましいですが、その甲斐あって、 ナナはエネルギー転換フード装置を完成させる。
 それをバラスに装備させる事により、バラスが集めたエネルギーをサプリメントに変え、ギョダーイに投与するのだ!
 ゴズマの作戦を察知する飛竜だが、ボディガードのブーバまで姿を見せるVIP待遇に阻まれ、父と信じる熊沢の言うがまま、 ペンダントからジーニアスビームを放つ少女に追い詰められ、崖から転落。
 だが、もはや高所落下のプロフェッショナルと云って過言ではない剣飛竜は、 ただでは転がり落ちはしない。
 滑落した飛竜がぶつかった衝撃により、崖下に設置されたフィールド発生装置が壊れて大爆発が起こり、 リゲルを偽装していた空間が消滅。地球の青い空を目にしたナナは自分が母星が居ない事に気付き、ドサクサの中で復帰した飛竜は、 エネルギー転換フード装置を破壊し、チェンジマン合流。
 だが宇宙獣士バラスはパワーバズーカの一撃さえ吸収・減殺してみせ、割と大艦巨砲に頼る傾向のあるチェンジマンは狼狽。 だがその時、サプリメントの効きすぎで暴走したギョダーイが起き上がるとビッグバンビームを放ち、 ブーバとバラスが慌ててかわすコミカルな一幕の後、ビームの当たったトカゲが巨大化する。
 双方が混乱に陥る中でゴズマは撤退し、チェンジマンはとりあえずチェンジロボを繰り出すと、 一発張り倒していきなりのサンダーボルトで一刀両断し、結局、トカゲはトカゲなのであった(笑)
 「ゴズマの手から、ナナちゃんを守ろう!」
 果たして、ナナはどこに消えてしまったのか、そして、ゴズマのビッグバンアニマル大作戦は、 たとえ決行できても本当に地球を征服する事が出来るのか?! 両陣営が鍵を握る天才少女を捜し回り、つづく。
 初の前後編となりましたが、ギョダーイの弱点を改善する、というアイデアは面白い一方で、「狂気の科学者」熊沢の何が狂気なのか、 掘り下げがまるで足りなかったのは残念。ナチュラルに狂気の科学者が蔓延る東映ヒーロー世界では、 これではただのガッツポーズおじさんであり、予告とサブタイトルからそのマッドぶりに期待していただけに肩すかし。 エピソードの主眼はそこにはなくて、「地球の支配者になる為に人類を裏切る男」は「狂気」という程度の事なのかもしれませんが、 出来れば次回、うわ本当に狂ってる! という姿を見せてほしいです。
 次回――ええっ?! 次回もトカゲなの?!

◆第14話「攻撃!巨大トカゲ」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
 冒頭に前回のあらすじ映像が流れ、改めて、崖から落ちて転がりながらフィールド発生装置を破壊する飛竜さん、 墜落のプロフェッショナル。
 疾風の美少女サーチャーによりナナを発見したチェンジマンは、車に轢かれそうになったナナを飛竜が助けた事で打ち解けるが、 そこにやってきた熊沢によりナナを連れ去られてしまう。熊沢研究所へ急ぐチェンジマンの前にはバラスが立ちふさがり、 アースフォースさえ吸収しようとするバラスに苦戦するチェンジマンは、4人がバラスを食い止めている間にドラゴンを先に行かせるが、 これまでの戦歴からいって、その人、単独先行させて大丈夫なのか(笑)
 一方、「チェンジマンは悪い人ではない」と疑問を呈すナナをなんとか丸め込んだ熊沢はサプリメント製造マシンを修復させるが、 そこに乗り込んでくる飛竜。
 「ナナちゃん! 君は騙されているんだ!」
 ブーバとバラスが装置とギョダーイを回収して撤収し、その場を任され光線銃一つで飛竜と戦う熊沢、 あ、確かに、狂ってる(笑)
 「俺は大星団ゴズマの一員だ。偉大なる星王バズー様から、地球支配を任された選ばれた人間なのだ!」
 一種の誇大妄想の域に居る熊沢でありますが、大星団ゴズマが侵略地域の住民を次の侵略の尖兵としている事を考えると、 この宇宙においてゴズマに服従する道を選んだ人間の思考としては一般的なものと思われ、「地球人の裏切り者」の立場が、 しっかり『チェンジマン』として調理されています。
 こういったスケール感の一貫は、今作の長所の一つ。
 テクノ惑星リゲルは、拉致されたナナが眠っている間に壊滅、ナナの父は既にブーバの手で殺されている事が明かされ、 前編でややスッキリしなかった、どうして「地球人のそっくりさんを使う」というえらく回りくどい方法で天才頭脳を悪用しようとしていたのかというと、 「ゴズマがテクノ惑星を支配できていなかった」のではなく、「貴重な生き残りだったのでVIP待遇していた」と判明。
 「少女一人をさらうついでにテクノ惑星を壊滅させた」でも「惑星のジェノサイド中に地球人の協力者を利用する作戦を思いついた」でも、 どちらに転んでも恐るべし、大星団ゴズマ。
 前回、「一つわかる事は、ゴズマは天才惑星を征服できていないという事実です(笑)」と書いたのですが、 大星団ゴズマの勢力は予想を遙かに上回る強大なものであった事を認め、謹んでお詫びいたします。
 「パパは……殺されちゃったの?」
 「そんなこと知った事か!」
 飛竜の胸に顔をうずめて泣きじゃくるナナに、平然と光線銃を向ける熊沢は良い感じに非情な悪人らしくなり、 こちらも前編の物足りなさを払拭。特段の背景を持たない“純然たる腐れ外道”というのも少女の悲劇性と鮮やかに対を成し、 今回においては上手く機能しました。
 熊沢の銃撃を受けてグリッドマンばりに悶絶する飛竜だったが、ナナがジーニアスビームで光線銃を弾き飛ばしたところに、 サプリメントでムキムキになったギョダーイにより、巨大化したトカゲが出現。泡を食って逃げ出した熊沢は、 迫り来る巨大トカゲの尻尾の一撃を受けて墜落死し、哀れな最期を迎える事に。
 この場を逃げ切ってもゴズマには切り捨てられていた可能性が高そうではありますが、チェンジマンが身柄を確保したら確保したで、 即席の軍事法廷により国家反逆罪で銃殺刑脳をかき回して搾り取れるだけのゴズマの情報を搾り取って死ぬより酷い目に遭わされるに違いなく、 どちらかというと穏当な着地であったでしょうか(え)。
 飛竜は熊沢の最期をナナと共に見届け、「どんな悪人でも死ぬ事はなかった……」などといった感慨を呟く事はなく、「天罰覿面、 悪は滅びた」とナナに語りかけるのが、80年代というか時代劇というか(今回、熊沢はなんだか時代劇の悪徳商人ぽい)。
 飛竜が合流したチェンジマンはレッツチェンジするも、エネルギー返しにより全ての攻撃が通用しないバラスに苦戦するが、 フォーメーション攻撃による円陣射撃でダメージを与えると、瀕死のところにパワーバズーカで爆殺。
 「ギョダーイに巨大化光線を撃たせるな!」
 すかさず遂に、敵の巨大化担当を撃つという1クールの間暖めておいた必殺の戦術で不意を突くが、 ボディガードのブーバがカバーリングし、割としっかり、ツッコミどころを潰してきます『チェンジマン』。
 ギョダーイのフォーカス回という事で、今回急に直接攻撃する事の違和感を減じ、その上で一度は直接撃ってみたという実績を作っておくのが鮮やか。
 また、ブーバの口からギョダーイは貴重な生物である事に触れられ、恐らく従来のゴズマ(ギルーク遠征軍)の戦術では、 仮に宇宙獣士が敗れても巨大化する事でほぼチェックメイトに持ち込むという切り札的存在であったのかと思われ、ゴズマからすると、 地球人はどうして巨大ロボなんて持っているの?! という戦術の見直しを求められる状況なのかもしれません。
 そう考えると、ここに来てギョダーイの強化――切り札の運用改善――を迫られた、というのも納得ができます。
 バラス・トカゲ・トカゲと3体の巨大な敵を相手にする事になったチェンジマンは、問答無用にチェンジロボで斬殺……するのではなく、 合体前のメカを駆使して立ち向かい、前回の巨大戦が短かった分もあってか、今回はメカニックの見せ場がたっぷり。 トカゲ2体をミサイルで葬り去った所でアースコンバージョンするが、ブーストギョダーイが目論見通りに巨大トカゲを追加。
 「ははは、やれやれっ!」
 だが挟み撃ちを受けたチェンジロボはフルパワーでバラスとトカゲを吹き飛ばすと空中から爆撃、そして電撃剣でまとめてサンダーボルトし、 やはり、トカゲはトカゲなのであった!
 ギョダーイのボーナスタイムもここで終了し、ゴズマのビッグアニマルSOS大作戦は失敗。そして天涯孤独の身の上となったナナは、 飛竜への感謝を伝えるメッセージカードとイヤリングを残し、姿を消すのであった……。
 「ナナちゃん、困った時や辛い時、寂しい時には、必ずチェンジマンに会いに来てくれ。俺達は、いつだって君の力になるんだからね!」
 帰る星を失った天才少女にどう始末をつけるのかと思ったら、
 「私、この星地球で、生きていきます」
 とゴズマから身を隠す為に自ら姿を消す、という予想外のたくましさ(笑)  天才洗脳光線とかで大富豪の養女に収まったりしそうで、こわい。
 ナナの扱いはやや放り投げ気味になりましたが、前編ですっきりしなかった要素の大半に筋道を付け、 前回は瞬殺だった巨大トカゲも大暴れして、チェンジロボの敵ではないが人類文明には脅威である事を見せる、 と隙なく穴を埋める作りの後編で、面白かったです。

◆第15話「暴走ライダー麻衣」◆ (監督:長石多可男 脚本:鷺山京子)
 あらゆるガスを毒ガスに変えてしまう宇宙獣士ロガンにより、大規模テロが発生! 戦いを挑んだチェンジマンは、 全身岩の塊のようなロガンの岩石攻撃に苦戦するも、チェンジソードの一斉射撃によってバラバラに粉砕。意気揚々と基地に戻るが、 どういうわけか再び出現したロガンによって毒ガステロが続行されてしまう。
 岩石獣士には何か秘密があるのかもしれない……バイクでパトロール中に突然飛び出してきた猫をよけた際、 続けて暴走気味に突っ込んできてあわや衝突寸前だったバイクの青年が、「化け物に追われている」と口走っていた事を思い出した麻衣は、 その青年が何かを知っているかもしれない、と思いつく。
 青年・ケンが、オートバイ乗りに次々とレースを挑み、無謀な運転でクラッシュさせてはキーを奪い取るバイク狩りを行っている事を知った麻衣は、 同じくバイク狩りを行ってケンを挑発し、麻衣さんの発想がだいぶおかしいですが、つまるところ今回は、 ヤンキー物であります(笑)
 「ロガンの秘密を見た者が居る。生かしてはおけないわ」
 シーマもまた、獣士の秘密を目撃したケンを狙う中、華麗なバイクテクニックで次々とオートバイ乗りを血祭りに上げた麻衣の前に、 プライドを刺激されたケンが目論見通りに姿を見せ、麻衣が化け物について問い質す、 際に物凄くナチュラルにさやかさんがフレームインしてきて、戦慄。
 だが渚さやかの本当の恐怖を知らない若者ケンは、質問への回答を拒否。
 「人の事なんかどうなったっていいじゃねぇか」
 「そんな言い方ないでしょ?!」
 「それより勝負すんのかしねぇのか!」
 「あんたみたいなのはねぇ、ホントは勇気なんか無いのよ!」
 「なんだと?!」
 「ただツッパってるだけじゃないのよ!」
 胸ぐらを掴みあう麻衣とケンだが、ケンがジャンパーの下に猫(冒頭で麻衣が轢きかけた猫)を大事に抱えていた事が発覚。
 恥ずかしい!
 恥ずかしいぞ!
 「こいつ口で言うほどワルじゃないよ。あたしはこいつに賭ける!」
 それを見た麻衣は、薬を嗅がせたケンを電撃基地に拉致して地下300mに用意されたあらゆる電波を遮断する特別処置室で(以下略) するのではなく、ケンの土俵で正面からぶつかり合う事を選び、バイクへとまたがる。
 「麻衣、大丈夫?」
 「大丈夫よ」
 一度は止めようとしたさやかと微笑みをかわし、最初のキャラ回がコンビだった二人の間に育まれている友情を補強してくれたのは手抜かり無く良かったところ。
 「私が勝ったら、全部話してもらうわよ」
 「行くぜ!」
 獣士の情報を賭けた命がけの暴走レースがスタートし…………え……あの……上着の中の猫は?  必要以上に見ている側をドキドキさせるバイクバトルはオフロードに突入して白熱するが、その時、二人の姿を捉えるシーマと岩石獣士。
 「ふふふ、魚の方から網に飛び込んできたようだな」
 シーマの放った念動力により、派手に転倒したケンはバイクから投げ出されて地面を転がり、猫ーーーーー!!
 続けて放たれたヒドラ兵をバイクで蹴散らした麻衣は、ケンを後ろに乗せて逃走をはかるが岩石爆弾の派手な爆発により、 二人まとめてバイクから投げ出されるという迫力満点のアクションが続いて、猫ーーーーー!!
 「何故なんだ?! 俺と勝負したり、俺を助けようとしたり、どうしてそんな事するんだ」
 「……わかんないわよそんな事! 早く逃げて!」
 軍人の使命感以上に、個人としてぶつかろうとしている、という麻衣の心情は背景不足でやや飛躍した感じになってしまいましたが、 流れとしては完全に熱血教師のそれであり、これを飛竜ではなく麻衣に持ってきたのがちょっとした変化球の上で、 麻衣さん見るからに元レディースなので、スケバン物要素も加わって絶妙のはまり役(笑)
 ケンを逃がす為、囮となって駆け出した麻衣は生身でヒドラ兵に立ち向かい、蹴り技などは吹き替えではなさそうで、 結構動けるキャストなのか。再び岩石爆弾により苦境に追い込まれた時、 藪の中に身を潜めていたケンが思わず飛び出してロガンの再生能力の秘密は体にかかったネットにある事を伝えるが、 二人は爆弾にまとめて吹き飛ばされてケンは気絶し、猫ーーーーー?!
 「毒ガスで人々を苦しめたシーマ! ロガン! 地球を地獄には変えさせない! ――チェンジ・フェニックス!」
 トドメが迫る寸前、仲間が合流して麻衣は変身し、キャラ回のいい所で、啖呵を切って単独変身をびしっと決めてくれるのは、 チェンジマンのパターンとして格好いいところ。
 桃は個人技フェニックスファイヤーで岩石獣士を炙り、追撃のファイヤーボンバーで弱らせた所にパワーバズーカ。 バラバラに砕け散ったロガンは赤いネットを中心に再生しようとするが、そのネットをフェニックスファイヤーで燃やす事で、 撃破に成功する。
 巨大ロガンがドラゴンを鷲掴みにするという変化球が入り、チェンジソードで怯ませて脱出してからシャトルベース発進と、 2クール目に入った事もあってか、ちょこちょことお約束の流れにアクセントを加えてきます。
 巨大ロガンはネットをバルカンで粉砕してからサンダーボルトで粉砕し、毒ガステロ事件は終結。本当の勇気を見つけたケンは麻衣を 「アキ」と慕う弟分となり、無事だった猫ーーーーー!!
 この猫、マスター・シ○ーフーの仮の姿なのではないか。
 ひねくれた不良青年の更生というジャンルもの構造で、物語の内容自体はそれほど面白くありませんでしたが、 バイクを中心に派手なアクションをテンポ良く畳みかけ、岩石獣士の造形も面白く、飽きの来ない展開の一本でした。
 次回――全力で藤井脚本の予感がするな!

◆第16話「翼を持った少女!」◆ (監督:長石多可男 脚本:藤井邦夫)
 公園のベンチで一輪の花を手に寝っ転がっていた疾風、警察を呼ばれ……じゃなかった、ボールをぶつけられて安眠を妨げられるが、 ボールをぶつけてしまった少女・さくら(今回は20前後に見えます、色々大丈夫です)に一目惚れ。
 不思議な事に、さくらが踊ると比喩抜きで満開に花が開き、木の陰からそれに見とれる疾風をからかいにやってくる飛竜たち4人だが、 そこに巨大な天使の彫像メモリードール、そしてそれを追うゴズマがやってくる。
 さくらの正体は、かつて星王バズーが宇宙征服の手始めに侵略破壊した思い出の星メルルから、 惑星崩壊の前に宇宙の様々な星へ脱出させられた子孫の一人だったのだ!
 「やめて! 争いはやめるのよ。お願い」
 メモリードールから放たれた光を浴びたさくらが呼びかけると、凶暴なヒドラ兵が惚けたように動きを止めて武器を取り落とし……脳機能に影響を与えているようで怖いよ!
 「ヒドラ兵だけじゃない。俺達の戦う気持ちも消えていくような気がする」
 それは平和の名の下に、他の生物を家畜にする光線なのでは。
 飛び出してきたブーバさえも、さくらのスマイルに脳をやられかけるが、 聴覚と視覚を閉ざしても行動できる単眼の宇宙獣士がメルル電波を無効化して、さくらを捕獲。 怒りのグリフォンアタックでさくらを救出したチェンジマンは一時撤退し、ゴズマの面々は星王バズーのお叱りビームを受ける事に。
 「愚か者! チェンジマンにメルル星人を奪われるとは、怒っても怒り足りぬ!」
 興奮しすぎて、なんだかちょっと面白い台詞回しになっていましました(笑)
 病室で目を覚ましたさくらを疾風がドギマギしながら警護している頃、飛竜達はメルル星の詳細と、 星王バズーが侵略活動の手始めにその星を滅ぼした事を長官から教えられ、伊吹長官はどうして、そんな宇宙的知識を持っているのか。
 「だがメルル星人は、密かに子孫を脱出させたという、宇宙伝説があるのだ」
 独自の研究でした!
 ……ええともしかして、後に『激走戦隊カーレンジャー』第23話「王女様にオーバーヒート!」(監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久)において、 リッチハイカー教授が情報源として口にしていた「信頼ある伝説筋」ってこれ(伊吹学説)の事だったの?!
 『カーレン』を見ていた時は、浦沢ワールドらしい言霊をサブライター回でひねり出してきたな……と思って見ていたのですが、 まさか『チェンジマン』と繋がっていたとは(笑)
 「あなたには使命があります。宇宙に散っているメルル星人の子孫と共に、宇宙に平和を取り戻す使命が」
 一方、病室を抜け出したさくらがメモリードールの光を浴びると、背中から翼が!
 メルル星人として完全に覚醒したさくらをブーバの魔手から守る疾風だが、男衆がブーバを追っている間に、 壁を破って出現した単眼獣士により、さくらがさらわれてしまう。
 体内にさくらを取り込んだ獣士、そして格好良く空間を割って短距離ワープを用いてきたブーバとの戦いとなり、 この当時に割と見られる、敵味方が入り乱れながら一斉に動き出すのを引いたカメラでまとめて画面に収め、 画面の奥行きを付けながらその内の一部にスポットを合わせていく(場合によって長回しで連続して個々の戦いを見せていく)、 という戦闘シーンの映像手法が凄く好き。
 愛のパワーで奮戦するグリフォンがマウントを取って獣士に連続パンチを浴びせるが、 獣士を倒すと中のさくらも死んでしまう事をブーバに告げられ、手出しの出来ないチェンジマンは一転ピンチに。だがその時、 獣士が苦しみだすと、さくら、自力で脱出。直後に笑顔を浮かべてその場で浮上し、なんかホント、怖いよ……!
 「戦いはやめるのです。邪悪な心を捨て、愛を信じ、幸せを願うのです」
 満面の笑みで双方に向かって宣言し、ハート型に組んだ手の中から家畜化もといラブ&ピース光線が放たれると、 ブーバ以下のゴズマ軍団が揃って戦意喪失。
 それはバズーが真っ先に滅ぼそうとする筈だ、という説得力は非常にあるのですが、 これはこれでもはや生物兵器の領域に達しており、あまりにも強制力の強い戦意喪失ビームの威力に、 ディストピア感しかありません。
 「みんな、仲良くしましょう。愛を信じ、幸せを願うのです」
 両手を広げて宙を舞うさくら天使の姿は、メルヘンとか神秘的とか通り越して若干ホラー風味に見えてきて、この宇宙人、 愛と平和の為なら「個性」なんて不要とか考えていそう……!
 アンチゴズマは、それはそれで人類の敵なのでは、という気がしてならないのですが、 異星種族の精神性と藤井先生のロマン趣味が化学反応を起こした結果、全く別の宇宙獣士が誕生してしまったような。
 藤井脚本における、異星種族とチェンジマンの関わりを中心としたアプローチそのものは、今作の世界観を巧く固め広げているのですが。
 世界が愛と平和に覆われるかと思われたその時……にわかに空がかき曇ると、轟く雷鳴が直撃してさくらは墜落(グリフォン、 お姫様キャッチ)。
 「戦え……! 戦うのだーー!!」
 姿を見せぬギルークの声が響き渡ると、俺達は牙を抜かれた豚ではない! と銀河を駆けるサラリーマン根性を取り戻したブーバ達は正気を取り戻す。
 「おのれ! 何者だ?!」
 「大星団ゴズマ、司令官ギルーク!」
 ここで、声のみながら敵勢力の指揮官を初めて認識すると共に、それを戦いを駆り立てる悪意の象徴として示し、 今作はこういったチェックポイントの抑え方に、実にそつがありません。
 「おのれぇぇ! 大星団ゴズマめー!!」
 怒りの黒が敵陣に向かって突っ込んでいく姿を、敢えて少し離れたカメラで後ろから撮ったカットが、 多対一をものともしない勢いが出ていて、格好いい。
 腹から絞り出すような「チェンジソード!」の叫びで切り込んだ黒だが獣士のビームを受け、 倒れたところにブーバの剣が振り下ろされるが、それを両サイドから赤と青が剣をクロスさせて受け止めるのも格好良く、 ここ数話の長石監督回でかなりコミカル描写の増えたブーバですが、戦闘面での脅威を失っていないのは良いところ。
 黒のズーカが獣士に直撃したのを見て形勢不利とブーバは撤退し、チェンジマンはパワーバズーカで獣士を撃破すると、 巨大戦はさくっとサンダーボルト。
 そしてさくらは……死んだ?
 疾風が目を開かないさくらを花畑に横たえると、飛来したメモリードールがさくらの体を光に包み、 宙に浮かび上がったさくらは目を開き……生きてた。
 天使さくらは、ゴズマの支配に苦しめられている人々を救う為に、同じメルル星人を探しながら宇宙を巡る旅に出ると告げると、 地球はチェンジマンが居るから大丈夫でしょ、と飛び去っていき……どっちに転んでも悲恋、というのは実に藤井脚本なのですが、 疾風の想いがあまりにもさくらに伝わっていない(そもそもさくらに、人間と同じ恋愛感情が無さそう)為、 涙を流してさくらを見送る疾風が最初から最後まで独り相撲すぎて、もう少し何かあっても良かったような。
 遠距離からミサイルぶちこめばいい、など弱点自体はハッキリしているものの、 とにかくメルル星人が生物兵器として危険すぎて野に放っていいのか悩ましい気持ちでラストを眺めていたのですが、 一般兵や獣士はともかく、ブーバぐらいはもう少し抵抗できても良かったかなと。
 次回――女王アハメス登場!
 という重要な局面にも関わらず、何故、サブタイトルに「長崎」(笑)
 まあ伝説のメタ予告ナレーション「九州ロケシリーズ、第一弾」が再び飛び出さなくて良かったですが、 新展開の時期と遠征ロケのタイミングが重なったようで、「阿蘇大爆発作戦、どごーーーん!」(違う)

◆第17話「長崎の謎の幽霊船」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 佐世保の九十九島観光ホテルを拠点に、幽霊船の噂を確かめに長崎オランダ村までやってきた疾風、 謎の美女に目撃場所まで案内されていると、突如、右腕にグローブをはめたヒドラ兵の集団に襲われ、 更に謎の美女の繰り出した指からビームを浴びて水落ち。
 佐世保の九十九島観光ホテルにも戻ってこず、疾風と連絡の途絶えた電撃戦隊では飛竜達4人が急遽増援に向かう一方、この事件は、 大星団ゴズマをも、驚かせていた。
 「ヒドラ兵を誘拐し、操る者が居るとおおせられるのですか?! いったい……なにもの」
 「それでよく大星団ゴズマの遠征軍司令官が務まるな。ギルーク、草の根分けても探し出し、抹殺せよ」
 「ははーっ」
 ギルークとバズーの完全に時代劇な芝居を挟み、長崎の地に集う電撃戦隊とゴズマ遠征軍。観光タイアップ回なので、 いちいち移動手段や観光地の名前を劇中に盛り込むのが、妙に面白い事になっています(笑)
 飛竜達は、まさか同じく謎の敵勢力を追っているとは知らずにブーバと鉢合わせするが、そこに当の謎の第三勢力が現れ、 カラーボールの集合体のような宇宙獣士ギルバが体からボールを飛ばすと、それを右腕に填めたヒドラ兵がパワーアップ。
 4人はレッツチェンジし、前半から主題歌バトルという変化球。観光タイアップ回なので、アスレチックを滑り落ちたり、 パイプスライダーをくぐり抜けたりが展開し、ダブルズーカで獣士を吹き飛ばすが、バラバラになった獣士は再結合して復活。そして、 空に幽霊船が浮かぶと、さらわれるブーバ(笑)
 最近コミカルな芝居で独自の立ち位置を固めつつあったブーバですが、え? 待って? ヒロインの座も獲りに行くの?  と困惑している内に獣士も幽霊船に乗って姿を消してしまい、謎の敵の存在を確認したチェンジマンは、 佐世保の九十九島観光ホテルに急行。そこで疾風が、一度は部屋に戻って傷の手当てをしていた事を知ると、 観光地を巡りながら手分けして疾風と幽霊船を追う事に。
 だが疾風は、4人の到着を知りながら敢えて姿を隠し、自分を罠に填めた女を捜すという、大変駄目な方向に格好を付けていた。
 一方、飛竜は教会の墓地で発見したシーマを尾行していたが、ブーバを捕らえたUFOを発見したシーマともども、 謎の美女により捕縛されてしまう。
 「貴様は何者だ?!」
 みなぎるアースフォースで鎖を引きちぎった飛竜はチェンジドラゴンするが、謎の美女は、白銀のローブを身に纏った銀髪の魔女の正体を現す。
 「アマゾ星の女王、アハメス」
 17話前後というのは戦隊シリーズにおける新展開の定番時期ですが、序盤に存在の示されていた、 かつてギルークと共にバズーに抵抗する一大勢力であった女王アハメスが、早くも登場するという驚きの展開。 そろそろ単発エピソードが単調になりそうだった頃合いに、ぐっと踏み込んだボールを投げ込んできました。
 幽霊船の噂はチェンジマンを誘き出す為の罠であり、強化ヒドラ兵・宇宙獣士ギルバ・女王アハメス、 に囲まれて追い詰められるドラゴンだが、水上バイクで救援に駆けつけるペガサス達3人。 しかし4人しか居ないチェンジマンは全力を発揮できず、ギルバの爆弾ボールに大苦戦。
 「おのれぇ! グリフォンさえ居てくれれば!」
 その行方不明の問題児は、モーターボートで現場へ急いでいた(笑)
 仲間の危機に駆けつけようとする疾風の姿が非常にドラマチックに描かれるのですが、そもそも、 姿を見せなかった理由が個人的なプライドなので、大変困った展開。
 まあ今回に関しては、観光地タイアップ・水上バイク・モーターボート、など、見せたい(ないといけない)ギミックありきで、 話の筋の方が従属的扱い、という事情はあったのでしょうが。
 ヒドラ兵とのボート上バトルを切り抜け、復活する疾風翔。
 「生きていたとはね。ギルークが手を焼くだけの事はあるわけね」
 グリフォンが変身し、5人揃ったチェンジマンは、咲き誇るチューリップと回る風車を背景に大乱戦に突入。
 「アマゾ星の再興を願い、宇宙を放浪しながら身につけた私の力を、見せてやる」
 ポーズを取ったアハメスは、魔球アハメスフィールドを発動し、基本装備がステッキだし、髪飾りが猫耳に見えるし、 なんだか若干……魔法少女風味。
 幻惑的な空間に飲み込まれて苦戦するチェンジマンだったが、5人のアースフォースを合わせた合体フラッシュで空間を突破すると、 アハメスの横にぼんやり突っ立っていったボール獣士をパワーバズーカで撃破。 だがアハメスは掟破りのレンタルギョダーイでギョダーイを地上に召喚すると獣士を巨大化させ、突然消えたギョダーイに驚く航海士と、 おっとり刀で「どうした?」と顔を見せるギルークが妙に面白い事に。
 そしてチェンジロボは、普通に長崎までひとっ飛びであった!
 一度横薙ぎに切り払ってから、返す刀でサンダーボルト、という格好いい必殺攻撃が炸裂するが、砕け散ったボール獣士は再び復活 (の際に元の大きさに)。
 「宇宙獣士ギルバは、不死身だ!」
 「チェンジマン、お前達をこの長崎の地から生かしては返さないわ」
 ギルバを回収したアハメスはチェンジマンに宣戦布告すると幽霊船で飛び去っていき、地球vs大星団ゴズマの争いに、 思わぬ勢力が介入するのであった! で、つづく。
 とりあえず、早く気付いてギルーク(笑)
 ……まあギルークの場合、わかっていてバズー相手に素知らぬ振りを通している可能性はありますが。
 過去作でいうとゼーノビーアーーを思い出す魔女っ子もとい女王アハメス。キャスティングもなかなか良い感じで、今後の活躍に期待。 一方、タイアップ回の事情を感じさせる諸々でエピソードの出来はあまり良くありませんでしたが、特に強敵獣士の特性や見せ方が、 2話前の岩石獣士と被ってしまったのは残念。

◆第18話「アハメスの挑戦!」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
 長崎オランダ村から、九十九島にかけて出没する幽霊船騒ぎは、チェンジマンを誘き出す罠であった!
 「バズー様、私はお許しを請いたいのです。チェンジマンをこの手で倒す事によって、かつての身の程知らずの叛逆のお詫びをしたいのでございます」
 「今頃どういう風の吹き回しだ」
 アハメスの呼びかけに応えてわざわざ姿を見せるバズー様は、『信長の野望』シリーズで<内政>を最後まで全手動でやるタイプ。
 改めてゴズマへの帰順を望み忠誠を誓うアハメスに対し、バズーは最低限の条件としてチェンジマン打倒を命じ、 動向が注目されたアハメスは、まずはシンプルにゴズマ側の戦力強化となる形に。
 「女王アハメスよ、共に戦おうでないか」
 事情を知ったギルークは喜び、特にこの二人の掘り下げもなくて今回限りでは肩すかしでしたが、 現時点でギルークとアハメスが手を組んでバズーに反抗するというのは無理がありますし、今後の波乱要素として期待。
 その頃チェンジマンは、佐世保の九十九島観光ホテルで、傷の治療をしていた。だがこれ見よがしに幽霊船が出現し、 激昂した疾風を先頭に飛び出したチェンジマンを待ち構えるアハメスの手勢。疾風は段々と、感情の起伏の激しい猪武者と化していき、 レンジャー成分がどこかに消えつつありますが、知力(知略)が致命的に低いので仕方ないのか……。最前線の兵隊に、 歯車である事への疑問など不要なのです。
 だが正式にアハメスの指揮下に入った強化ブーバとシーマによりさやかが囚われ、アハメスとボール獣士まで姿を見せるという、 畳みかける大ピンチ。チェンジマンは幽霊船に連れ去られたさやかをボートで必死に追いかけ、 近作ならそろそろ追加戦士が助けに来そうなところですが、そこに入ってきた伊吹長官からの通信により、 幽霊船にエネルギーを与える施設が、オランダ村近くの長崎バイオパークに隠されていると判明する!
 勇馬と麻衣が幽霊船の追跡を続けている内に、飛竜と疾風は動植物いっぱいの長崎バイオパークへと乗り込み、 カバの泳ぐ池を背後にヒドラ兵と戦う絵図が、なかなかシュール。
 そしてそれを、ラマっぽい何かが見ていた。
 バイオパークを占拠したヒドラ兵をステルスキルしていく飛竜&疾風がフラミンゴの群れの中を走り抜けている頃、 勇馬&麻衣は襲い来るヒドラ兵と今回も水上バトル。近年はめっきりやらなくなりましたが、 安全基準だったり撮影場所の問題だったりするのでしょうか。
 勇馬と麻衣がゴズマの目をひきつけている間に、飛竜と疾風がバイオパークに隠されていたUFOの破壊に成功した事で、 ワープ能力を失う幽霊船。甲板に乗り込んだ赤と黒はさやかを救出すると思い切りズーカを打ち込み、幽霊船を撃墜する。
 「アハメス! この美しい地球に邪悪なエイリアンは似合わないぜ!」
 「宇宙の果てに追い返してやるぞ!」
 「「「「「電撃戦隊・チェンジマン!!」」」」」
 シナリオ面では今回もドタバタした内容でしたが、なんだかんだ敵幹部を交えての主題歌バトルは盛り上がります。 珍しく直接戦闘を見せるシーマは桃と白を圧倒し、ブーバは青と黒を相手に格闘戦で渡り合い、アクション面では非常に充実。
 アハメス&獣士に赤も劣勢を強いられ、追い詰められるチェンジマンだが、 ズーカ一斉発射からのパワーバズーカで獣士を粉砕して巨大戦に持ち込み、この辺りの流れは実に大雑把。
 テーマソング2番でアースコンバージョンしたチェンジロボは、 獣士の肉体を構成するボールを火力勝負で破壊し尽くすと電撃剣疾風斬りで再生能力を奪い、トドメはサンダーボルト。……成る程、 今回の獣士は、ブドウであったのか。
 かくして女王アハメスの用意した死地・長崎の激闘をくぐり抜けたチェンジマンは、お詫びのお土産を山ほど抱える疾風を連れ、 無事に東京へ戻るのであった。果たして、アハメスの次なる手は! で、つづく。

→〔まとめ4へ続く〕

(2020年5月26日)

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