■『炎神戦隊ゴーオンジャー』感想まとめ1■


“エンジン全開! ゴーオンジャー
 1234! ゴーオンジャー”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『炎神戦隊ゴーオンジャー』 感想の、まとめ1(GP−01〜05)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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◆GP−01「正義ノミカタ」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:武上純希)
 凄くわかりやすくて面白かった。
 説明は2話以降・まずは見せ場で引きつける、という定番構造を取りながらも、基本設定のさわりは流れで見せて、 炎神含めてそれぞれのキャラクターの個性も描写し、黒と緑がからんでくる(言葉通りに)という変化もつけながら、 巨大ロボット戦までやりきったのは、お見事。
 説明は2話以降という定番に、赤・青・黄は既に実戦経験あり、という要素をうまく組み合わせる事で初回特有のもたつきを無くし、 スムーズに流してみせました。
 また、最初期パーティを3人に絞る事で技見せなどの尺を加減し、時間的に詰め込める要素を増やした上で、 残り二人の存在で物語にも含みを持たせる事に成功、とよく出来た構成。
 武上脚本はあまり信用していないのですが、この1話は、非常にいい仕事。
 敢えて言えば、ロボット合体は初だったのに、「ロボットになった!」みたいなリアクションが無く、すんなりすぎたのは、 ちょっと勿体なかったところ。メンバーの性格的に平然と受け入れるのはいいとして、一つぐらいリアクション入れてから合体してくれれば、 もっと格好良くなったかな、とは。むしろ敵の方が驚いているし(笑)
 デザイン上のアクセントかと思われた膝部などのタイヤが回転して加速したりなど、 スーツの特性を前面に出したゴーオンジャーのアクションは格好良く、また徹底的にモータースポーツぽい用語を散りばめている (多分、赤がちょっと暴走して叫んでいる)のも、いい感じ。
 モータースポーツ関係ないけど、

 「産 業 革 命 !」

 は吹きました(笑)
 敵方のデザインも良く個性も出ており、期待させてくれる滑り出し。
 余計な話としては、本編では仏頂面の黒が、EDだと凄くニコニコしていて、ちょっぴり怖い(おぃ)
 まあその辺りは、ダンスEDの良し悪しではあり。

◆GP−02「無茶ナヤツラ」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:武上純希)

 モヒカン、まさかの不法侵入・窃盗・誘拐・脅迫・拉致監禁。

 をきっかけに、炎神とは何者かと、赤・青・黄がゴーオンジャーになるまでの流れを説明。
 レーサーだった走輔、送迎バスの運転手だった連、販売員だった早輝、はある日、サーキット場でウガッツが暴れ回る現場に遭遇。 人々の避難を誘導し、時間を稼ぐ為に立ち向かう3人の姿を物陰からじっと見つめ、生死の瀬戸際に陥るのを待ってから
 「ねえ、みんな、正義の味方になってほしいんだけど」
 と契約を求める

 ボンパーさん、マジ悪魔。

 個人的に、長官/博士ポジションが人間でないとまず減点1、というぐらい、戦隊ものにおける長官/博士ポジションのウェイトが大きいというか、 マスコット系があまり得意でないのですがボンパーさん、マジ外道。
 これはちょっと、ボンパーさんから目が離せません。
 まあ、マシンワールドで作られた存在なので、そもそもヒューマンの命に関する捉え方が違うという可能性もありますが。
 「はっはっは、腕の一本や二本ぐらい千切れても、工場に行けばすぐ直るんだボン?」
 とか笑顔で言いそう。
 話の筋としては、そもそも自分で大マイナスをしておいて、ちょっとリカバリーしたら許される、 という自作自演型損失補償という展開は好きではないのですが、さすがにそのまま完全にチーム化というわけにはいかず (密かに毎晩練習していた名乗り、はやってしまいましたが)、次回はここから関係性を面白く転がしてくれる事に期待。

◆GP−03「捜査ノキホン」◆ (監督:諸田敏 脚本:武上純希)
 モヒカンの職業が「元刑事」と、さらっと判明。
 詳しい経緯はまだ語られないのですが、もしかしなくてもゴーオンジャーになりたくて退職しちゃった?
 この御時世にはかなり際どい選択肢で、それは前回、手段を選ばずにゴーオンジャーになろうとするわけです。
 最初から一癖ある立ち位置のブラックですが、“正義ノ味方”へのこだわりなど、色々と面白くできそうな背景だけに、 巧く使ってくれる事に期待。
 そんな職業的プライドもあり、走輔達を「ど素人」呼ばわりする軍平。今回は人の良いアルバイターの緑を加えて、 初期メンバー3人と、この二人がチームとして上手く噛み合うまで。
 スタンドプレーながらも優れた判断力を見せる黒と、なんだかんだでそれに付き合う緑、いまいちお気楽な赤・青・黄だが、 彼等は彼等なりに敵怪人の計画を阻止してみせて、お互いが認めあう……くだりは少々大雑把なのですが、結局、 バトル中に息の合った赤黒のコンビネーション攻撃が炸裂して何となく勢いで意気投合。
 人格というよりは、戦士としての直感を認め合った、みたいな(笑)
 シナリオとしてはもうちょっと……という出来でしたが、引き続きアクションは良く、「変身」シーンそのものの持つ格好良さに、 スーツのギミックで格好良さを付加するという演出は秀逸。メットオン後に、マスク横のホイール部分が回転して完全装着、 みたいな表現がお気に入りです。
 細かいところでは、変身前も後も、緑の運動能力の高さがさりげなく盛り込まれているのがポイントか。

◆GP−04「炎神トラブル」◆ (監督:諸田敏 脚本:武上純希)
 蛮機獣、というか、アントキの猪木が登場。
 手元の『百化繚乱』によると、スプレーバンキの顎の長いデザインを見た諸田監督のアイデアで、 アントキの猪木に声をあててもらう事になったとの事。結果、完全に猪木が出現(笑)
 マシンワールドから緑と黒の炎神がヒューマンワールドに到来、炎神ソウルを入手する事には成功するが、肝心の炎神キャストが、 黒のは通りすがりの小学生に拾われ、緑のはあろう事かケガレシアの手に渡ってしまう。
 やっぱり子供が苦手だった黒、代わりの交渉を赤に頼むが、赤、脅かして逃がす。ついで黒、お菓子との交換を持ちかけるが、 声かけ案件に。
 元刑事、物凄い転落です。
 世間の風は冷たいのです。
 一方、緑は土下座を敢行。
 そして、踏まれる。
 後頭部ではなく背中なのが、優しさです。
 そこから不意打ちを食らわせようと、意外なこすっからさを見せる緑だったが回避され、逆に追い詰められる事に。
 最終的にはそれぞれ、炎神ソウルをセットしたマンタンガンにより危機を脱し、炎神キャストを取り戻す事に成功。 巨大化したスプレーバンキと1話以来の飛行機部隊のコンビネーション攻撃に苦戦する炎神王を、緑と車の炎神の見せ場で助け、 逆転勝利。
 黒い車、
 「俺のポリシーは、戦いは正義のために、だ」
 危ないよこの炎神!
 気をつけよう、甘い言葉とフォージャスティス。
 露出度高いもとい生身分の多いケガレシア様ですが、自ら機械生命体を名乗り、黒の銃撃で負傷した腕から内部の機械部分が見えるなど、 早めにマシン描写。
 炎神王は表記的にはエンジンオーなのかもしれませんが、文字の並びは炎神王の方が格好いいので、炎神王で。

◆GP−05「時々オカン!?」◆ (監督:竹本昇 脚本:武上純希)
 調子が良くて口が軽く、すぐに姿を消す緑に、ヒーロー一直線の赤は少々不満。
 「あいつ、まーだバイトしてんのか」
 まあほら、お金、大事だから。
 そんな不評もどこ吹く風、クレープ屋でバイト中の緑は、
 「お金貰えて女の子と喋れて、バイトって最高!」
 ……思ったより、駄目な奴だった。
 緑がバイトに勤しむ中、磁石バンキが出現して駆けつけた4人と戦闘になるが、クレープ屋で女子高生に囲まれて大受けの範人は戦闘に遅刻。 その軽い態度に怒る走輔と、それをなだめる連。
 「バイトしなくても、ぎんじろうで生活できるのに、そんなに一生懸命働くのは、なんか事情でもあるの?」
 女子高生とイチャイチャしたい、という不純な動機しかなかった範人は、 咄嗟に目にした看板から適当に理由をでっちあげる。
 「バイト代で、焼き肉でも食べてもらおうか、って……」
 連はその殊勝な発言をすっかり信じ込んで丸め込まれ、範人は首尾良く再びバイトへ。
 「人生、楽しい方がいいもんね!」
 本格的に、駄目な奴だった!
 今回初めて名前が出た、ぎんじろう、とは、移動基地になっているマイクロバスの事の模様。
 誰も働いているようには見えないのに、ぎんじろうに乗ると生活が保証されるという事はつまりあれですね、 ボンパーさんがマシンワールドの先端技術を駆使してネットワークにハッキングをしかけて産業スパイで小銭を稼いでいる。
 或いは、マシンワールドの先端技術を某国とか某国に切り売りして小銭を稼いでいる。
 ちっぽけなヒューマン同士の抗争など、ボンパーさんには塵芥ほどの興味もないのです。
 「あいつ、絶対調子いいとこあるんだよ」と赤に言われつつも、緑のキラキラした瞳を信じるという青だったが、 青車に促され、バイトの様子を見に行く事に。そこでは緑が女子高生に囲まれてよろしくやっていたが、その姿にも、 焼き肉に向けてバイト頑張っているなぁ、と手伝いを申し出る青。そこへ蛮鬼獣出現の方が入るが、一緒に行こうかという緑に、 「焼き肉の夢に向かって頑張れ」と、青はバイト優先を推奨する。
 「あの人……」
 ここに来て、もしかして、騙してはいけない人を騙してしまったのではないだろうか、と気付き始める緑。
 青、ナチュラルに

 焼き肉 > 世界平和

 になっていて、緑じゃなくてもちょっと引く(笑)
 物凄いいい人、というよりは、本物の馬鹿、或いは、本気で怒らせたらあらゆる手段で人生をズタズタにされかねない紙一重の人、みたいな。
 女子高生とゴーオンジャーの二択を迫られた範人は、女子高生達に謝って出撃。
 「頑張れ、ゴーオンジャー」
 「え? 僕の正体、バレてたの?」
 見ている方も、ビックリです(笑)
 まあそもそも軍平に目をつけられていたし平気でメット脱ぐし、全員、隠す気は全く無さそうですが。
 パワーアップして登場した、電磁石バンキの強力なマグネットパワーに苦戦している4人だったが、 そこへ大型重機を運転して駆けつける範人。ビル解体用の巨大ハンマーが磁力に引き寄せられて蛮鬼獣を直撃し、形勢逆転。 範人は連に嘘を謝り、最後は、緑と黒の武器合体攻撃で、電磁石を撃破。
 クレープ屋での調理技術や軽業など、緑の多才ぶりと隠れた運動能力の高さは、引き続いての描写。 性格軽いけどポテンシャルは最強なのか。軍平は自分で言っているけど、実は「刑事なら基本」しか見せていないので、 一般人に対する職業的優位性しかないしなぁ(笑)
 電磁石は産業革命し、炎神王が出撃するが、ゴーオンソードを、磁石で奪われてしまう。というか、3回目なのだから、学習して。
 ここで緑車が、炎神武装で、炎神王の左手に合体。変形合体は赤の腕が肩部に格納されてそこに緑が結合、という方式なのですが、 えー……これ……範人、振り回される左腕の座席に乗りっぱなしの罰ゲーム?
 緑がああいう性格に設定された、本当の理由が今わかった気がします。
 緑車によるバルカッタースラッシュで、電磁石はずんばらりんされ、チェッカーフラッグ。
 後は緑が約束通りに焼き肉おごって大団円……かと思われたが、クレープ屋を途中放棄してしまった為、バイト代が払われず、 青が代案を持ち出して皆を懐柔する事になるのであった……。
 「焼き肉のタレを入れて、焼き肉風オムレツ、なんてどう。ね?」
 「肉、入れてくれるか?」
 「ちょっとならね」
 ボンパーさん、ヒューマンどもが飢えてますよ!
 卵は物価の優等生!

→〔その2へ続く〕

(2013年12月11日)
(2017年4月9日,2018年9月21日 改訂)
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