■『爆竜戦隊アバレンジャー』感想まとめ5■


“アバアバ アバアバ アバレンジャー
夢へと頑張れ ソルジャー”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『爆竜戦隊アバレンジャー』 感想の、まとめ5(33〜40話)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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〔まとめ1〕 ・ 〔まとめ2〕 ・ 〔まとめ3〕
〔まとめ4〕 ・ 〔まとめ6〕 ・ 〔総括〕


◆第33話「アバレ戦士を忘れない」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:會川昇)
 アスカさん、OPから消されるという、細かいお仕事。
 ブラキオの歌詞もじり台詞が、「友よ、友よ見てくれこの涙」と、タイムリー(?)に、『快傑ズバット』ネタ。
 ……そういえば、「飛鳥ぁぁぁぁぁ!!」ですね。
 東映YouTubeOfficialの配信担当者は、いったいどこまで計算しているのか、恐ろしい……。(※この頃、東映YouTubeOfficial で『快傑ズバット』の配信がスタートした)  アスカを喪い、恐竜やが暗い雰囲気に包まれる中、いつも通りに仕込みをしましょう、という介さん。
 「どんな時でも腹は減ります。どんなに哀しくたって、いつもと同じ事をして生き続けるしかないんです。残された者はね」
 戦中派の介さんの言葉を受け、依頼のあったサッカーチームに整体の仕事をしに向かった幸人はそこで、将来を有望視される選手が急に 脱力する姿とトリノイドの影らしきものを見る。どうやら3月頃から、スポーツ界で数多くの期待の若手選手が原因不明の症状で引退を 余儀なくされる事件が起きていたという事がわかる。
 ……と、天才塾に続いて、社会に潜伏済みだったトリノイド、のネタ。
 にしても、サッカーチームに幸人さんへの“法外な”ギャラを払えそうな雰囲気が全くなかったのですが、スポーツ選手は特別料金で 勉強しているのかしら、ダンディズム的に。
 事件のデータを集めたアバレンジャーは次の標的になりそうな人物として、「大爆発新幹線」の異名を持つ総合格闘家:佐竹昭雄 (演:佐竹雅昭)をガードしようとするが、実はその佐竹こそが、トリノイド第2号・ヒルリンドウだった! ヒルリンドウの能力 によりダイノガッツを吸収されてしまった3人は変身が解除され、更にアバレキラーも現れ大ピンチに。くじけかける3人だが、 キラーが爆発跡で拾ったアスカのハーモニカを見せつけられ、アスカへの感謝とエヴォリアンへの怒りから、心の力=ダイノガッツを 甦らせる!
 幸人「あいつはバカでお人好しで真面目だけが取り柄だったが……」
 だけ……だけ…………
 フォ、フォローできない。
 再び爆竜チェンジした3人は、アバレモードで怪人を撃破。巨大トリノイドとキラーオーが登場し苦戦するが、そこへ スティラコサウルスの声が響き、凌駕はアバレマックスに。ダイノガッツの限界値が引き上がった事によりブルーとイエローも変身が 解除されなくなり、二人がアバレンオー、マックスがスティラコを担当。夢の盾(スティライザー)をはめる事によりスティラコは ロボットモード・マックスオージャへと変形。爆竜必殺・マックスショルダーアタックにより、巨大トリノイドとキラーオーを撃破する。
 前回に引き続き、突然湧いて出てきたスティラコですが、マックスオージャは、武器が二丁斧、というのがなかなか格好いい。 デザイン的には、更にアバレンオーと強化合体か?
 気合いと根性の強化アバレンジャーと、マックスオージャに連続でしばかれ、アバレキラーは、やや負け惜しみ気味に撤退。ここまで 圧倒的な強さを誇ってきましたが、少しばかり、へたれ化の徴候が見え始めて参りました。やはり、悪の組織の幹部の椅子 というのは、へたれを推進する、のか?! まあまだ、アバレモードが残っていますが。多分、頻繁には使えないと かいう設定の予感がする。
 こうしてアバレンジャーがアスカ抜きで一つの勝利を収めた頃、どこぞの小川のほとりに、ジャンヌさんが転がっていた。
 額のマーク(デズモゾーリャ様の洗脳のサイン?)が消え、服装がマホロのそれに戻るジャンヌさん。 果たして彼女は正気に戻ったのか? アスカの行方は? そしてリジェは念願のナイスバディになれるのか?!

◆第34話「ゲームをやろう!突撃アバレ星」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:荒川稔久)
 アバレキラーに追われていたマホロを助けたアバレンジャーだが、彼女は完全に記憶を失っていた。アスカのハーモニカを見て自分の 名前だけは思いだしたマホロは、しばらく恐竜やで厄介になる事となる。一方、エヴォリアン側では久々にリジェに乗り移った デズモゾーリャ様が、「暗黒の鎧は生きている」という発言とともに、アバレキラーに宣戦布告。
 設定を考えると、今度はアスカが鎧を着て出てくるのかな、という感じですが、さてはて。
 デズモゾーリャ様の緑色ビームを弾き返したキラーはヴォッファに新たなギガノイドを作らせる。中央宇宙局管制センターに出現した ギガノイド第8番ジュピターは、センターに融合。管制室を乗っ取ると、木星に向けて謎の電波を発信。それを受けた木星は超新星化の 徴候と共に軌道をそれて地球への衝突コースを進む!
 と、ハイスペックが多いエヴォリアン怪人の中でも、かつてない出鱈目な能力を発揮。
 人類絶滅・地球壊滅の危機に、アバレンジャーの前に立ちはだかるのはアバレキラー。好き放題に生きるアバレキラーは、ゲームの 結果で地球が滅びても、それはそれで構わないと言い切る。
 「自分の命なんて惜しくない。他人の命なら、尚更な」
 「許せない……貴方は、人間じゃない」
 遂に激怒する凌駕。
 「今までは何とかしてあんたを助けたいと思ったけど、今はもう、そんな事はどうでもいい!」
 凌駕はアバレマックスへとパワーアップし、ジュピターを止めるべく管制室へと向かう青と黄。
 「自分のためだけに、好き勝手に生きている奴がどうなるか、この俺が……この俺が見せてやる!」
 「大気爆裂マックスフィールド!」の掛け声とともに、魔空空間出現。「最高にときめくぜ」とアバレモードを解放するキラーだが、 そのキラーすら圧倒するアバレマックス。ジュピターに踏みつぶされそうになって投げ飛ばしたり、今回はとにかく マックス無双。
 キラー、そしてジュピターを撃破し、木星は無事に元の軌道へ戻り、地球は救われる。一気に完全敗北まで追い詰められたアバレキラーは、 トップゲイラーによって、いずこかへと運び去られるのであった。
 まあ、へたれ期間が長引いてずるずると負け惜しみを繰り返すよりは、ざっくり敗北、という展開は良かったと思います。 それにしてもアバレマックスが無双すぎますが。
 戦いを終えて恐竜やに戻ると、すっかり舞ちゃんと馴染んでいるマホロさんは、天然キャラを発揮。納得行かない様子の幸人を押さえる 介さんは、今回は年の功で地味に活躍。ここに来て介さんの存在感が活きてきたのは巧い。
 また今回は、迫り来る木星をモニターする天文所の所長&所員役で、爆竜の声をあてている声優陣がゲスト出演。
 所長(銀河万丈)の声が無駄に格好良すぎ(笑)
 次回、すっかりヒロインの座が遠ざかっているらんる、反撃に出る――?!

◆第35話「アバレナデシコ七変化たい!」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久)
 マホロさん早くも大人気で、恐竜や、かつてない混雑風景。
 横田さんの台詞により、
 「あの字が外国に修行」
 という設定になっている事が判明。
 アスカさんが「あの字」扱いなのも今回初ですが、横ちゃんさんはたまに出て、いい味出しております。
 そんな中、恐竜やにアスカの作っていた『愛する人へ』という作品が創作工芸コンクール佳作を受賞し、展示されるという報せが届く。 マホロの記憶を取り戻すきっかけになる事も期待し、コンクールへと向かう女性陣。
 まだ幸人さんの視線が微妙にきついとか、細かい演出がいいところ。厨房に立っているのは素晴らしく似合いませんが。
 一方、ベッドに倒れる壬琴の寝首をかこうとするヤツデンワニであったが、リジェの攻撃を受ける。そのリジェは再び苦しみだし ダイノアースへ戻ると、デズモゾーリャ様が憑依し、「力の石を探せ」とミケラとヴォッファに告げるのであった。
 らんる・マホロ・エミポン・舞ちゃんの4人がアスカのつくった腕輪(ダイノアースのエンゲージリング)を見ている会場に乱入する トリノイド・ハゲタカライチ。その目的は別の展覧会で飾られる予定の隕石――デビルストーン。変身して立ち向かうらんるだが、 ライチボンバーを受けてエネルギーを吸収された事で爆竜チェンジ不能となり、行く先々で変装しながら逃げ回る事となる。
 しかし、名古屋を愛する脚本家の描く福岡出身のキャラがなぜ星野阪神にあやかる……!
 逃げ回るらんるに業を煮やしたトリノイドは、デビルストーンとアスカの腕輪の交換を要求。らんるを騙してデビルストーンを 手にするが、そこへ赤と青が駆け付け、青がデビルストーンに取り付けた超小型爆弾(らんる製)とともに、逃げ去る事に。
 「ほっといても、トリノイドは、おだぶつさ」
 りょ、凌駕さん、前回の影響がまだ少し残ってませんか?!
 だがそれでは、石と一緒にアスカの腕輪も吹き飛んでしまう! らんるは慌ててトリノイドの後を追いかける。
 自転車→自動車→重機と来て、大型トラックを使ってのアクションは格好良かったです。
 そうこうしている内にライチに吸われたお互いのパワーが戻り、爆発まであと15秒。爆竜チェンジしたらんるは見事に石を取り返し、 哀れハゲタカライチは人類の科学力で木っ端微塵。
 ……とは流石にならず。爆発に耐えたハゲタカライチはデビルストーンを失った怒りの力でアバレンジャーに襲いかかるが、 突如現れた伝説の鎧に斬殺される。その太刀筋に、アスカの面影を見る3人。だが、突如苦しみだした伝説の鎧はどこへともなく 姿を消してしまう。果たして、その中身は、アスカだったのか……?
 予想通りの展開ではありますが、テンション最高潮のアスカさん+伝説の鎧とか、文字通りに最強の敵ですね……。
 巨大化したハゲタカライチは3人がスティラコに乗り込み、ブラキオの出番無し、ロボット形態に変身もしないまま、ざっくり撃破。 怪人の時はけっこう強かったのに……(^^;
 そしてデビルストーンの入手に失敗したエヴォリアン本拠地では、「もう猶予がない」という言葉とともに、リジェが完全に意識を 失ってしまう……果たして、リジェは、デズモゾーリャはどうなったのか?!
 一方、今回の騒動で停電したエレベーターの中に閉じこめられる事になったマホロは、脅えて泣く舞を抱きしめている内に、 わけもなく涙が流れてくる事に戸惑っていた。アスカの腕輪を手にし、脳裏に浮かぶ朧ろな映像……らんるはそんなマホロと、 アスカを絶対に再会させたいと心に誓うのだった。
 正直、影が薄くなっていたらんるを、マホロのフォローも含める形で絡め、新たな存在意義を与えました。 終盤に向けて効いてきそうな布石で、これは良かった。次回は幸人×トリケラ回ですが、この辺りで終盤に向けて3人の立ち位置の確認 及び立て直し展開、といった所になるのかしら。

◆第36話「初恋アバレミラクル」◆ (監督:坂本太郎 脚本:會川昇)
 戦いが終わったら、「人間になってみたいケラ」と夢見る爆竜トリケラトプス、寝ている間に謎の隕石の直撃を受け、 気が付くと人間の子供の姿(以下:ケラト少年)に。人間社会を楽しみつつ幸人に会いに恐竜やへ向かうケラト少年だが、 突然姿を消してしまった事でトリケラトプスは行方不明扱い。幸人の「見つけたら三条スペシャルお仕置きフルコースだ」 という言葉を聞いて、思わず逃げ出してしまう。逃げ出した公園で大型犬にのしかかられた所を通りすがりの年上の女性に助けられた ケラト少年、ハンカチを忘れて車で去ってしまった女性を追う内に、幸人と遭遇。正体を隠したまま、幸人の車に乗せてもらって女性を 追う事に。
 えー……幸人さんは、どこまでいい人なのか。
 追跡中にソフトクリームの置物に抱きつくケラト少年を見て、ソフトクリームを買ってあげたり。

 もうこの人ホント、子供好きすぎる。
 あちらこちらを忙しく配達で回っているとおぼしい女性を追う内に、客船へ乗り込む二人。
 「奇跡の船へようこそ 君たちも幸せになりにきたんだね」
 そこは、内部が魔空空間と化した不思議な船だった! パーティルームには、追いかけてきた女性も含め、 すっかりラリっちゃっている人々。実は船内はギガノイド「奇跡」の体内と化しており、取り込まれた人々は自分の欲望の幻影に溺れ、 やがて「奇跡」の栄養源となってしまうのだった。バーミア兵に襲われ、船内を逃げ回る幸人とケラト。 女性へハンカチを渡す事を諦めようとするケラトに、幸人は告げる。
 「俺には昔、初恋の時の辛い思い出がある。おまえにはそんな思いをさせたくない。だから諦めるな」
 ……あー、アレ(父親が金を払って彼女一家を引っ越しさせた)は確かに、トラウマですね。
 バーミア兵に囲まれる幸人の姿に、ケラトはハンカチを握りしめる。
 「これも大事だけど……僕にはもっと大切なものがあるケラ。人間なんかにならなくていい。僕は、爆竜トリケラトプスです」
 爆竜の姿に戻っていくトリケラトプス。内部で巨大化された事によって「奇跡」は船から離れ、幻夢に囚われていた人々も解放される。
 その頃、次元の扉反応を追っていた赤と黄は再起動した仲代先生と戦っていたが、そこへ乱入する伝説の鎧。暴れ回る鎧だったが 急に苦しみだして撤退。それを見てキラーも姿を消す。
 ううーん、序盤からずっと、ではあるのですが、伝説の鎧は、出てくる→暴れる→苦しんで撤退、が毎度パターンすぎるのがなぁ(^^;
 合流したアバレンジャーはアバレンオーに爆竜合体、幻覚攻撃を打ち破って「奇跡」を撃破。幸人はトリケラトプスに代わり、 女性にハンカチを渡して去っていくのであった。
 幸人×トリケラ回というよりは、幸人さんいい人回でした(笑) 本当にこの人は、父へのあてつけで ひねくれた感じを装っているだけで、もしかすると凌駕よりいい人。
 そしてトリケラトプスが人間になった理由はなんと吃驚……エミポン天使(二役)がその願いをつい叶えてしまった為だった!  エミポン天使が介さん神にたしなめられる、という凄いオチ。介さんの神様コスは面白かったですが。介さんもエミポンも、 頭の輪っかがあからさまに背中から棒が伸びているとか、酷い(笑)
 次回、リジェ、念願のナイスバディに?!
 ときめく……の?

◆第37話「快感アバレクイーン」◆ (監督:諸田敏 脚本:荒川稔久)
 いつの間にやらエヴォリアン本拠に戻っている仲代先生。
 リジェ寝ていたのに、どうやって……?
 そしてリジェ、巨大化。
 黎明の使徒・リジュエルを名乗ると、「よくわからないけど、仲の良い親子がむかつく」とギガノイド「悲劇的」 を操り、アナザアースの家庭に不和の種を播き、子供達の涙の結晶で宝石を作成しようとする。
 ギガノイド「悲劇的」は最初から大型ではなく、分身体(?)で登場し、ダークスーツに白い仮面の楽団が「悲劇的」を奏でて 街を回る(メインはオルゴール引き)、というのは格好いい演出。
 連続失踪事件の広がりの中心に建つ“存在しない筈の教会”に乗り込もうとするアバレンジャーだが、その前に現れたリジュエルに 捕縛されてしまう。教会の中で3人が見たのは、心を奪われ、「ギガノイドと子供、どっちを取る?」と問いかけられる保護者の姿だった。 甘い誘惑の囁きに「子供を捨てる」と口にする親たちだったが、そこに凌駕の「子育てには辛い事もあるけど楽しい事もある」という叫びが響き、 次々と正気を取り戻していく。
 ここで、凌駕×舞と、マホロ×リジェ?の二つの親子関係?にエピソードのテーマとして親子の物語を絡めたのは秀逸。
 キラーオーと「悲劇的」のタッグに苦戦するアバレンオーとマックスオージャだったが、ここで2軍メンバーが マックスオージャと爆竜超合体。
 新たな合体ロボ・マックスリュウオーが誕生。
 爆竜必殺リュウオーバスターで、キラーオーと「悲劇的」をあっさり撃破。
 ……ううむ、アバレンオーの存在意義が、もはや、ない(^^;
 リジュエルがアバレンジャーを倒すのを物陰から見て「ふん、キレるとやるな……」と呟く仲代先生、格好良くリジュエルと一緒に 乗り込むまでは良かったものの、かつての勢いはどこへやら、キラーオーが物凄くざっくりやられて脱出したり、……ええとまずい…… 仲代先生が、一気に

 ヒモっぽく……!

 一方、リジェ→リジュエルの成長時にリジェの中からはじき出された?謎の白い少女は、舞ちゃんと接触する。そして川で暴れる伝説の鎧。 戦いはいよいよ、終局に向かって動き出そうとしていた……。
 最大の懸念は、ここに来て、きっつい演技の新キャストが登場した事ですが、どうなるアバレンジャー?!

◆第38話「花咲けるアバレピンク」◆ (監督:諸田敏 脚本:前川淳)
 父親の仕事の都合でタイに引っ越しする事になったエミポンは、思いあまって恐竜やに家出してくるが、両親に連れ戻されてしまう。 世界の平和の為に命をかけて戦う人達に協力したい……なんとか引っ越しを拒否したいエミポンは、手作りのスーツで アバレピンクとして戦闘に参加するが、トリノイド・ルージュラフレシアによって花に変えられてしまう。
 トリノイドの目的……それはリジュエルの命により、アナザアースの全ての女性を花に変えてしまう事。
 キラー、リジュエル、トリノイド、三者の攻撃にアバレンジャーが追い詰められたその時――伝説の鎧、 切り捨て御免!
 辻斬り気味にトリノイドをざっくり切り倒した伝説の鎧はキラーの攻撃で兜が吹き飛ばされ、アスカの素顔を曝すが、強烈な一撃で その場の全員をなぎ倒すと、苦悶のうめきを残して去っていく。そして、モニターでそれを見るマホロ……。
 ヒモじゃなかった、仲代先生御一行は一時撤退するが、花にされた人々はそのまま……勿論エミポンも。そして すっかり狂戦士と化したアスカを元に戻す方法はあるのか? ギャグ+最後にちょっといい話、的な回かと思ったら、まさかの引いた!  ブタの次は花のまま次回とか、可哀想すぎるエミポン……。
 そしてやはり、番組史上最強と思われるテンションMAXアスカさん。
 戦力インフレが激しくなってきたので、ここらで一つ、アバレマックスvs最高にハイなアスカさんin伝説の鎧の、頂上対決が 見たいなぁ。

◆第39話「がんばれ!アバレファーザー」◆ (監督:諸田敏 脚本:前川淳)
 リジュエルによって強化されたルージュラフレシアのゴージャスラフレシアスパークによって次々と花に変えられていく女性達。出鱈目 な作戦で日本が物凄く大ピンチ。……これはいつもの事か。
 相変わらず無駄にスペックの高いトリノイドですが、一方、ヴォッファとミケラはすっかり窓際で可哀想。リジュエルがやたらに 強すぎる為なのですが。
 記憶を取り戻したマホロと、ブラキオの説明により伝説の鎧の真実を知るアバレンジャー。あの決戦の際にアスカは鎧を斬る事で マホロを解放、しかし自らは鎧の魔力に囚われてしまったのであった。……まあどう考えても、アスカさん、 鎧と相性いいしな……。
 リジュエルとルージュラフレシアが大暴れする中、「あの鎧は、俺にこそふさわしい」と鎧の気になる仲代先生は、アスカと対峙。 ここのところ良いところなしのキラーさんでしたが、久々に大ハッスル……も束の間、戦場に駆け付けたマホロの姿にテンション 上がったアスカ鎧の攻撃を受けて吹き飛び、お互い大爆発。
 「愛の力とか言うんじゃねえだろうな……歯が浮くぜ!」
 逃げる(笑)
 えー……なんか段々、このヒモの人を応援しないといけなくなってきた気がする今日この頃です。
 先日アバレマックスにざっくりやられるまでは、圧倒的に作品最強だった筈なのになぁ(^^;
 一方、最強の座に急浮上したリジュエルは圧倒的な力でアバレンジャーを粉砕すると、ダイノアースへ帰ってしまう。力尽きたかと 思われたアバレンジャーだが舞ちゃんやエミポン父の言葉で甦り、アバレマックスでルージュラフレシアを瞬殺。巨大化後も、マックス リュウオーの爆発的暴力で、ルージュラフレシア、滅殺。
 こうなると、どうしてリジュエル戦でアバレマックスにならなかったのか、という点はしっかり理由付けを描いてほしい所なのですが、 まあ、凌駕が人間の顔している相手に殺意開放できないのだろうなぁ……。凌駕は相変わらずマックス化すると、ほぼ片言化するのは 格好良くて好きです。
 ただここは、劇中でしっかり描いて欲しかったところ。例えば盾にパワー溜めないといけないので、そのチャンスが無かった、とか そういう理由かもしれませんが、それならそれでいいし。『アバレンジャー』は中盤以降、どうもそういう雑さが目立ちます。前半は むしろ、必要以上なぐらい作戦などにこだわっていたのに。
 仲代先生が撤退し、苦しむアスカを追うマホロだったが、再び兜に顔を隠したアスカ鎧の非情な一閃がその手の花輪を切り裂き、 アスカは姿を消す。そして恐竜やでは、あの白い少女が遂に凌駕達の前に姿を見せていた……。
 ……あ、エミポンは無事に元に戻り恐竜やにお世話になる事になりました。
 マホロ×アスカ、そして鎧が欲しくなってきた仲代先生が絡む話を一方でやりつつ、アバレンジャーの戦いに、エミポン父、凌駕、 ティラノ、3人の父達の物語が重なる……という構成なのですが、父同士の共感みたいなものは適当になってしまったような。最終的に アスカさんもここに噛んでくるのかとは思うのですが、このテーマ、うまく処理できるのか……そして幸人さんの親子問題は拾われるの やら。

◆第40話「アバレ鎧を斬れ!」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久)
 恐竜やでカレーを食べる白い少女……すっかり実体化。リジェの体に居られなくなってしばらく舞ちゃんに憑依していた少女だが、 実体を得た今も、自分が何者かはわからないと言う。
 一方、一度は恐竜やに戻ってきたものの姿を消したマホロは、ヤツデンワニを通じて、壬琴と接触。アスカを殺す為の協力を求め、 自分をジャンヌの姿に戻してアスカを殺す事が出来たらな、伝説の鎧の力と自分を差し出そうと取引を持ちかける。
 そんな簡単に戻れるものですか……? と思ったら、エヴォリアン本拠地でデズモゾーリャ様?な球根に触れたら、戻りました。
 便利だ、デズモゾーリャ様(笑)
 別の女の出現に面白くないリジュエルが喧嘩をふっかけるが、間に入ったキラーが平手打ち。
 「俺に惚れてるなら、俺を怒らせるな」
 ……………………………………あーなんか、本格的に、どうしようもなくヒモっぽくなってきたゾ。
 ジャンヌ(マホロ)とキラーは伝説の鎧を倒す為にアナザアースへと向かい、リジュエルはジャンヌの好きにはさせないと、 リジュエロイド・キラーゴースト2世を作り出してアナザアースへと送り込む。……とうとう、一人で怪人まで作れるように なってしまいました。
 姿を消したマホロの行方を追っていたアバレンジャーは、人気の無い所で鎧の魔力と精神戦を繰り広げていたアスカ鎧と接触。 ハーモニカ作戦でアスカの心に訴えかけて一度は正気を取り戻させる事に成功するが、すぐにまた暴れ出してしまう。 そこに現れるキラーとジャンヌ。そしてアバレンジャーの前に立ちはだかるキラーゴースト2世。 キラーゴースト2世に苦しむアバレンジャーだが、アバレンオーの中でアバレモードを発動するアバレアバレンオーで撃破。
 しかし、あまりにアバレマックス(&スティラコ)が強すぎて、どんなに苦戦していても、早くマックス発動すればいいのに…… としか思えないのが困りものです(^^; アバレマックスは発動にもっとリスクかコストを負わせて良かったような。
 だが一方、アスカ鎧はキラーとジャンヌのツープラトン攻撃を受けて倒れ、ついに壬琴が伝説の鎧の力を手に入れてしまう。
 「最強のこの俺に、究極の破壊の力ぁ、これで俺は完璧だ!」
 ……しかし!
 伝説の鎧、いきなり大爆発。そして砂になって消滅。
 「アスカめ、小細工を! ダイノガッツで鎧の呪いを封じ込めたに違いない」(棒)
 鎧から解放されたアスカに斬りかかるジャンヌ、擦れ違い様、触れあう竜人の爪。アスカの一撃を受けたジャンヌは、 鎧を手に入れ損ねた壬琴と共に撤退するが、残ったアバレンジャーの前に、再生したキラーゴースト2世が姿を現す。 その前に立ち上がるは、正気を取り戻したアスカ、そして超久々のアバレブラック!
 ……と、ここで一旦ED。
 やっぱりこれがなぁ……(^^;
 ED明け。
 嫁と接触して大興奮状態のアバレブラックは、キラーゴースト2世を秒殺。 ED挟まなくても良かったのではレベル。
 思うにアスカさんをマックス化したら、地球ぐらい割れる。
 「ジャンヌは……あれはマホロでした」
 竜人の爪の触れ合った瞬間、マホロの真の心を知ったアスカは、彼女がスティラコから受けた電波に従い、 「正と邪の力で合わせて斬る」事で鎧の魔力を断つ為に、キラーと手を組んだという真実を皆に語る。だがその為に、マホロは再び、 ジャンヌとしてエヴォリアン陣営に組みする他なくなってしまった。
 アスカとマホロ、二人が手を取り合える日は来るのだろうか――?
 と、一回転してまた元に戻ってしましました(笑)
 ただし、鎧は消滅。
 というか、第1話から話を散々引っかき回した伝説の鎧は、これで消滅でいいのか……?
 そしてパワーアップし損ねたヒモの明日はどっちだ?!

→〔まとめ6へ続く〕

(2013年3月3日)
(2019年10月26日 改訂)
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