ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた 『世界忍者戦ジライヤ』感想の、総括&構成分析。
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- ☆総括☆
真ヒロインは磁光真空剣。
まさかの刀。
後半、紅トカゲとのやり取りで闘破の中に隠された日本刀へのフェチズムが徐々に盛り上がっていった描写が、まさか、 伏線だったとは……!(おぃ)
宇宙刑事系のような、バディスタイルによる半公式カップリングこそ無かったものの、義理の妹、 同じ血を持つ女捜査官、敵幹部、下部組織のくノ一、犬好きの少女と、周辺にかなり華やかな女性関係が展開していた主人公ですが、 最終的には日本刀と男の友情の方が大切、という多少残念な展開に(笑)
ケイちゃんにしろ麗破にしろ、少なくとも前半においては、ポジション的に恋愛ネタへの派生を考えていた節も見えるのですが、 対象年齢を低めに設定していくにあたって削られたといった所でしょうか……?
闘破には時代を先取りした、フラグクラッシャーの匂いを感じます。
今作の最大の特徴と言えるのは、単発のバラエティ展開の方が面白く、話が進んでいく程に、本来の軸であった筈のパコがらみの エピソードがどうでも良さそうになっていく事(笑)
いや実際にスタッフがどう考えていたかは定かではありませんが、正直、闘破の実の両親と血統の秘密が明かされる回など、 非常に唐突かつざっくばらんです。もともとはパコに繋がるボードを狙って世界忍者が襲ってくる筈だったのに、どんどん、 宿敵の筈の妖魔一族も含め、パコ及びボードと関係ない事件が増えていきますし(笑)
勿論、常にボードがらみの事件ばかりでもバラエティには欠けるわけで、サイドに流れる事は十分にありなのですが、 本筋よりもそちらの方が面白くなってしまい、むしろそれが本筋になってしまった、というのは面白い所です。
それもあって、最終的にパコの秘密に絡んだ全体としての物語はやや盛り上がりきらない結末となりましたが、全体としては充分に、 水準以上の面白さの作品となりました。
特に、各話を彩った世界忍者達を、最後の最後まで使い切ってくれたのは非常に秀逸。
一部、数合わせ的に使われてしまった者や、何したいのかわからなくなってしまった者も居ましたが、前半だけで力尽きないで、 しつこく使い続けたのは、素晴らしかった。
その分、インパクト勝負になりがちなゲスト世界忍者の面白さに押され、敵味方陣営のセミレギュラー(麗破、突破、烈牙) の存在感が薄れる、という弊害もありましたが(^^; 結果的には、焦点をそちらへ合わせるよりも、 むしろ面白くなったとは思います。
その状況でも、両陣営の首魁である、哲山と毒斎は存在感を保ちましたし。
当初、主役を食うか、或いはフェードアウトしていくのではないかと危惧された哲山でしたが、“闘破のスパルタ師匠、しかし父”、 というポジションに収まる事で、作中最強ではあるが闘破の成長の為に敢えて手を出さず、 しかしいざとなればどこまでもえげつない、と絶妙に物語の中に収まり、何でも知っていて戦力としてもバランスブレイカー、 という物凄い卑怯キャラにも関わらず、出番を確保。
特に、闘破との親子にして師弟関係、というのは物語の一つの軸となりました。
演じた初見良昭氏の“本物の忍者”としての存在感もあり、今作の生んだ傑作キャラ。
対する毒斎様も、戦力は非常に微妙ながら、圧倒的なせこさと逃げ足の速さで独特の面白さを醸しだしました。また、 基本的な目的は金銀財宝であり、パコはその延長線上に過ぎない為、主人公サイドに連戦連敗、全面退却を繰り返しながらも、 局地的にはお金を稼いでいる事もあり、作品通して完全敗北とは縁遠かった、というのも面白かったところ。
これには、戸隠流サイドも妖魔一族サイドも割と規模が小さい、という要素があり、家族である山地家に対して、 妖魔一族も意外にアットホームな家族経営の零細企業であり、最終的にはなんとなく地球の命運がかかってしまったものの、 延々と闇の世界の局地戦にすぎなかった、というのも今作の一つの特徴ではあります。
悪の組織の造形としては、作風と合ったという事もあり、非常に良いものとなりました。
この辺り、ネロス帝国−妖魔一族、という流れは、後の『未来戦隊タイムレンジャー』のドルネロファミリーに繋がる要素があり、 経済ヤクザ−ファミリー企業路線と見ると、面白い所でもあります。
その他のキャラの中で好きだったのは、まずフクロウ男爵。結局、初回〜最終回まで登場し、世界忍者の代表的存在となりました。 世界忍者有数の実力者にして男爵語、そして馬。敬虔なキリスト教徒にも関わらず十字架に爆弾を仕込む、など、 忘れがたいインパクト。普通に格好いいですし。なお男爵語は、かなり役者さんのアドリブであったとの事。
あと、割と好きだったのが紅牙さん。闘破とフラグ立てたり、幼女に変身したり、変なキャラ立ちしていって面白かったのですが、 最終的にはあまり活かされなくて残念。
余計な野望を抱かなければ父の遺産で遊んで暮らせそうな気もしますが、身に染みついた贅沢がそれを許さないか……?
後半しつこくネタにしていましたが、ハブラムさんには、もう一回出てきて欲しかった……なんか、可哀想だから!
天才科学者にして忍者にして物凄く危険な発明を隠し持っているスミス博士も色々トンデモで、面白かった。
あとどんな酷いギャグ回になるかと思ったら、意外といい話で殺意の波動に目覚めてカラス天狗を蹴散らしたラーメンおばさん、とか、 小ネタの面白さが、今作の大きな魅力でありました。
今作の魅力として一つ、忘れていけないものといえば、挿入歌のレベルの高さ。
劇中でかなり積極的に使用されたというのもありますが、非常に格好良く、かつはまったものが多く、今作の面白さと格好良さに、 大きく寄与しました。
あと後半少し目立たなくなりましたが、多彩な生アクションも、特筆しておきたいところ。
前作『超人機メタルダー』が、変身後のアクションがメインで生アクション要素が薄かったという事もあるのでしょうが、 今作ではかなり生アクションの量とシチュエーションにこだわっており、楽しませてくれました。
またアクションの内容にも“忍者らしさ”をふんだんに取り込んでおり、長物で足を潰しに行く、刀の間合いの内側に飛び込む、 など、他作品ではあまり見ない殺陣を展開。作品の特色となりました。
全体として、“仕掛けの楽しい作品”。
企画段階では前作との差別化という要素が強かったかとも思いますが、バラエティ豊かな娯楽作品として、非常に楽しい出来でした。 その中で、家族や師弟関係、というのを物語の軸として持ち込み、パコを巡る物語としてはともかく(ともかく?)、 年間通して一定の統一された雰囲気もうまく作りました。
これには脇を固めるキャラクターもさる事ながら、少々とっぽくて人が良い2.5枚目だけど家族思いでやるときはやる男、として、 闘破が非常に好感が持てる主人公として描けた、というのも大きかったかと思います。
感想を一言にまとめると、「予想外の魅力」。
路線としては継承される事なく、メタルヒーローの鬼子、みたいになってしまいましたが、異色作であるとともに、 魅力的な作品でありました。
- ★構成分析★
- 〔評〕は、大雑把な各エピソードの評価。◎……名作、○……それなりに面白かった、−……普通、×……駄目回。
ただし、どこに基準を置くか、を考えるとややこしくなるので、相対的というよりは印象評価だと思ってください。記憶と感想を 読み返してのものなので、微妙にリアルタイムで見た時と、違っている所もあるかもしれません。
話数 監督 脚本 登場世界忍者 備考 評 1 辻理 中原朗 妖魔一族(以後レギュラー)
城忍・フクロウ男爵× 2 辻理 高久進 貴忍・麗破
フクロウ男爵− 3 三ツ村鐵治 高久進 牢忍・ハブラム
麗破− 4 三ツ村鐵治 藤井邦夫 火忍・チャンカンフー ○ 5 辻理 高久進 異形忍・紅トカゲ
槍忍・突破
麗破− 6 辻理 藤井邦夫 音忍・宇破
麗破、突破− 7 三ツ村鐵治 高久進 獣忍・マクンバ ◎ 8 三ツ村鐵治 藤井邦夫 剛忍・アブダダ
突破− 9 岡本明久 高久進 フクロウ男爵、麗破、突破 ◎ 10 岡本明久 高久進 漢忍・緑龍
火忍チャン・カンフーの息子
麗破、突破○ 11 三ツ村鐵治 高久進 〃
スミス博士〔ジライヤスーツパワーアップ。
麗破、宇宙ビームを放ち意識不明に〕○ 12 三ツ村鐵治 藤井邦夫 紙忍・折破
麗破、突破− 13 折田至 高久進 祭忍・ギュウマ
麗破、突破〔麗破、筑波山で静養する事に〕 − 14 折田至 寺田憲史 爆忍・ロケットマン ○ 15 三ツ村鐵治 高久進 魔忍・シルビア
ハブラム− 16 三ツ村鐵治 寺田憲史 妖魔一族特殊忍者群
風忍・馬風破
スミス博士〔忍者カー、ブラックセイバーにパワーアップ〕 − 17 辻理 藤井邦夫 花忍・夢破
花忍・黒猿〔浜名湖編1〕 − 18 辻理 藤井邦夫 〃 〔浜名湖編2〕 − 19 折田至 高久進 化忍・パルチス
フクロウ男爵− 20 折田至 中原朗 雷忍・ワイルド − 21 三ツ村鐵治 寺田憲史 聖忍・アラムーサ × 22 三ツ村鐵治 九鬼隆 パルチス − 23 辻理 寺田憲史 鉄忍・ガメッシュ
突破、スミス博士◎ 24 辻理 高久進 水忍・シルバーシャーク 〔麗破、記憶を取り戻す。
突破、海外へ〕× 25 岡本明久 高久進 マクンバの兄
亡霊マクンバ− 26 岡本明久 藤井邦夫 折破 〔夏のケイちゃん祭〕 − 27 三ツ村鐵治 九鬼隆
小池剛伊予野二郎 〔回想混じりお祭り回〕 ◎ 28 三ツ村鐵治 高久進 杉谷悪之坊
麗破〔闘破の両親の秘密、判明。
闘破と麗が異星人の血を引く事が判明〕− 29 辻理 小池剛 馬風破 〔回想混じりお祭り回2〕 − 30 辻理 扇澤延男 黒い茨
越山玄斎− 31 岡本明久 高久進 カトリーヌ
麗破、紅トカゲ、パルチス○ 32 岡本明久 藤井邦夫 宇破、麗破、夢破 〔夏のくノ一祭〕 − 33 三ツ村鐵治 扇澤延男 ワイルド ○ 34 三ツ村鐵治 高久進 妖魔巨獣・ゴーマ
キラー&コマンド
麗破〔ボード、一つになる。
磁雷神、出現〕− 35 三ツ村鐵治 高久進 〃 − 36 岡本明久 扇澤延男 闇忍・デビルキャッツ
麗破− 37 岡本明久 高久進 宇宙忍・デモスト
妖忍・クモ御前
麗破、フクロウ男爵〔デモスト復活。
クモ御前登場。
毒斎、アルティメット化〕○ 38 新井清 高久進 〃 ○ 39 新井清 高久進 クモ御前、麗破、デモスト、 − 40 三ツ村鐵治 杉村升 宝忍ジャンヌ
鉄忍ガメッシュ002
麗破、ワイルド、馬風破
シルバーシャーク、パルチス、デモスト× 41 三ツ村鐵治 高久進 紅トカゲ、デモスト、麗破、クモ御前 − 42 三ツ村鐵治 扇澤延男 ギュウマ二代目
クモ御前− 43 岡本明久 杉村升 灼忍・ストローボ
麗破− 44 岡本明久 小池剛 ロケットマン − 45 宮坂清彦 藤井邦夫 紙忍一族頭領
折破、クモ御前、麗破− 46 宮坂清彦 扇澤延男 デモスト、麗破、フクロウ男爵、馬風破、ワイルド − 47 新井清 藤井邦夫
藤井康浩アラムーサ、クモ御前、麗破 × 48 三ツ村鐵治 高久進 麗破、クモ御前、デモスト、フクロウ男爵
パルチス、シルバーシャーク、デビルキャッツ〔パコ出現〕 − 49 三ツ村鐵治 高久進 亡霊世界忍者軍団
麗破、クモ御前、デモスト
フクロウ男爵、ワイルド、馬風破、ロケットマン〔デモスト死亡〕 − 50 三ツ村鐵治 高久進 麗破、クモ御前
フクロウ男爵、ワイルド、馬風破、ロケットマン〔パコ、宇宙へ。
妖魔一族壊滅〕−
(演出担当/三ツ村鐵治:21本 辻理:10本 岡本明久:10本 折田至:4本 新井清:3本 宮坂清彦:2本)
(脚本担当/高久進:23本 藤井邦夫:10本 扇澤延男:5本 寺田憲史:4本 小池剛:3本 九鬼隆:2本 杉村升:2本 中原朗:2本 藤井康浩:1本 ※連名脚本2本あり)
※登場世界忍者に関しては、本文と記憶に基づいているため、誤記の可能性あり(特に麗破とクモ御前)。 また、29話における学のドリームバトルは省きました。
前作『超人機メタルダー』の最終2話も担当した三ツ村監督が、年間を通して関わり、後半には3連投3回、と大車輪の活躍。 この後数年のメタルヒーローシリーズの演出陣の中では一番面白い人だと思っておりますが、前半ではマクンバ回の獣声ほか、 後半では助手席に座る磁光真空剣、など、印象深い演出を見せてくれました。また、 監督業から一歩引いてプロデューサーを務めていた折田至が、単独名義では10年ぶりに4本の演出を担当したのも特徴。
メインライターは前作に引き続き、高久進。90年代の単発物になると、とにかく杜撰さの目立つ高久先生ですが、 今作では多数の世界忍者が入り乱れる乱戦を、楽しく描いております。物語の軸となる重要な筈の伏線の処理などは、 相変わらずけっこう適当ですが(笑)
前作に引き続き、脇を固めた藤井邦夫は、担当10本中6本がくノ一メイン、1本がお姫様お忍びデート回と、趣味に走りました。 走りすぎた結果、折破とかすみはなんか可哀想な事になってしまいましたが(^^;
他、前作でデビューした扇澤延男、次作『機動刑事ジバン』からメインライターとなる杉村升が、後半から参加。 この後のメタルヒーローシリーズの中心を担っていく事になります。
次作から堀長文のプロデューサー参加もありますが、スタッフ的には丁度、切り替えの過渡期の作品、といった感じ。
作品の大きな特徴といえるのは、1話が非常につまらなかった事(笑) 雰囲気の大幅な変化への試行錯誤もあったのかと思われますが、非常に入りにくい1話でした(^^;
以下、面白くなかった回としては、『ジライヤ』全体の水準で見てもあまりに雑すぎたエピソードをあげていますが、 アラムーサがあまりに適当だった聖忍法ガソリン盗難、行川アイランドで麗破復活、 多数の世界忍者を出したのはいいが全く使い切れなかった宝忍ジャンヌ回、またアラムーサがやらかした学の初恋。
といったところ。
ワーストをあげるなら、全てがあまりに杜撰すぎた、行川アイランド回。あの回はシナリオの辻褄も適当すぎましたし、 毒斎様が急にカラス天狗を粗雑に扱うなど、全体の流れとしても非常に良くなかった。その上で、何事もなかったかのように 処理されてしまいましたし(^^;
概ね適当に楽しい、という作品なので逆に際立った名作、というのはちょっとあげにくいのですが、特に面白かった回としては、 獣忍マクンバ、鉄忍ガメッシュ……というかスーパーオヤジフェスティバル、そして大葉健二大暴れの回想祭。
マクンバの回は、一つ前の回で敵対する忍者一族を殲滅した過去を明かした父が「命は大事だ」と語りながら、主人公が 「密猟者の卑怯者は許さない」と敵忍者をずんばらりんした挙げ句に、ナレーションが「山地一家は、人間はもちろん、 動物たちの命をこよなく愛する地球家族であった」と締めてしまうという、破綻しすぎて面白くなってしまった 奇跡の傑作回(笑)
凄かった。
改めて見ると、印象はともかく、記憶を取り戻した後は割と頻繁に出てきている麗破。印象はともかく。 終盤は明らかに存在意義を出す為にとりあえず道場に立たせていましたが、中盤もそこそこに出てきています。印象はともかく。
で、よくよく考えると、麗破中心の回が無かったのが、麗破の印象がどうにも薄い最大の理由でしょうか(^^;
初登場時のインパクトは凄かったですし(主に格好が)、宇破の回などではそこそこ話に絡んでもいたのですが、 中盤以降で話の主体に絡んでいた回というと、せいぜいカトリーヌ回ぐらい? スタッフも途中で諦めたのかもしれませんが、 結局、都合のいい情報提供役とパコの口寄せにしかならなかったのは、少々不憫。
構成としては、記憶を取り戻した次の回に、どうして麗破メインではなくラーメンおばちゃんの回になってしまったのか、と(笑)
ゲスト系世界忍者として最多登場は、フクロウ男爵の9回。そもそもの再登場の際には、 哲山の台詞とナレーションで始末されそうになった事を考えると、大出世といった所でしょうか。
他、ワイルドが6回、馬風破が6回、ロケットマンが最後に駆けつけて出番を稼いで4回。
最終決戦に出てこなかった組では、折破と紅トカゲが3回ずつ。基本、複数回に登場している世界忍者は、初登場(メイン)→ 再登場(メイン)→(3回目があれば)乱戦回、という使われ方なのですが、折破と紅トカゲはメイン回が3回ある、という珍しいパターン。 紅トカゲは常に第三勢力なので、登場回が基本的に乱戦回、だったりはしますが。
面白い所では、パルチスが5回登場。とはいっても、よくわからないで復活した上に復活した回での存在意義は特になく、 最後は凄く適当にやられてしまう、というそもそもどうして復活したのかさっぱりわからない、よろしくない使われ方でしたが(^^;
まとめてみると適当なようで案外、世界忍者(再利用含め)も登場回数のバランスを見て使われていたらしい事が窺えます。
全体の構成はわかりやすく、ちょうど半分で闘破の血統の秘密が明かされ、磁雷神の登場を経て、デモストとクモ御前が登場して終盤戦へ。 どうしてもパコがらみの伏線が適当だった為、入りで盛り上げた程、クライマックスの展開は盛り上がりきりませんでしたが(^^; これはもう、他で充分面白かったからいいか、と思います。
大きな謎をはったりで仕掛けて、後からディテール詰めていこう、というのは珍しい構成ではないのですが、終盤盛り上げるには、 もう少し人間関係の因縁を組み込んでいってほしかった所。最終的に毒斎を妻(母)の仇としたものの、そこを真剣に詰めすぎると、 哲山が毒斎を見逃している理由が明確に出来ない為、あまり踏み込まずに誤魔化されてしまいましたし(^^;
そういう点では、妖魔一族内部の微妙な空気が活かされなかったのは、残念でした。
……が、全体としては楽しかったのでまあ良し。
というのが『ジライヤ』の結論(笑)
たっぷり楽しませていただきました。
「磁光真空剣、真っ向両断!」
(2013年6月8日)
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