■『特警ウインスペクター』感想まとめ7■


“クラステクター正義の鎧 こごえる人を暖めて
クラステクター正義の鎧 冷たい悪を打ち砕く”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『特警ウインスペクター』 感想の、まとめ7(37〜42話)です。登場人物など紹介を付記。また文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。 日記掲載時にいただいたコメントが感想に反映されている箇所もあります。ありがとうございました。

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〔まとめ5〕 ・ 〔まとめ6〕 ・ 〔まとめ8〕 ・  〔総括〕


◆第37話「アマゾネス来襲」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:増田貴彦)
 (※初回配信時にAパートが見られなかったものを、2回目の配信で補完して書いた、改訂版感想です)

 麻袋にまぎれて密航してくるアマゾネス軍団(笑)
 冒頭から、頭おかしい。
 彼女たちの目的は、部族から盗まれた黄金像の奪還であった。同じ頃、ウインスペクター本部に何者かから、 盗掘品の闇オークションが行われるという密告電話が入り、密告の通りに開催されていたオークションへ踏み込むウインスペクター。 見た目特に悪そうな感じでもない人達が参加者に混ざっているというのが、いやらしくて良いところ。
 逃げだそうとする首謀者達だが、突如飛んできた火矢が車を破壊(笑)  襲来したアマゾネス軍団が次々と襲いかかり、とりあえず日本国民を守る特警。
 「おまえは何者だ?」
 「アマゾネス、ナビア!!」
 アマゾネス軍団は一時撤退し、首謀者一味は逮捕されるが、美術品の目利きをしていたと思われる元考古学者・平田は、 盗品だとは知らなかったとしらを切る。昨夜の密告者は平田の家族に違いない、と平田家へ向かった竜馬と純子は、 平田の娘、明子から事情を聞く事に。3年前、病弱だった妻を失った平田は、「貧乏が悪いんだぁぁぁ」と心を歪ませ、 せっせと盗掘に精を出した挙げ句に1年前に大学をクビになり、それで反省するどころか更に加速をつけて悪の道へと坂を転がり落ちてしまっているのだった。
 優しかった頃の父に戻ってほしい……と平田の助手であった神谷と的場の協力もあって密告電話をした明子だが、その彼女も、 黄金像がどこにあるかを知らない。インターポールを通じたペルー政府からの協力要請もあり、黄金像を探そうとする竜馬達だが、 そこへ再び、アマゾネス軍団が来襲する!
 あくまで法の正義を貫こうとする竜馬と、復讐と道義に燃えるアマゾネス軍団が対立する、という構造は面白い。 心を歪めてしまった父と娘の関係の盛り込み方なども含め、特撮ヒーローもののドラマ作りとしては意欲的であるし、 意欲倒れに終わらずにまとまった上でヒーロー性とのバランスも良く、前後の作品を見回した時に改めて、 スプリングボード的な作品だな、と。80年代的なものからの脱皮、というよりも今作に関していえば、 00年代作品としても通用しうる内容であり、改めて、 メタルヒーローにおける今作と戦隊における『ジェットマン』は一つのターニングポイントだと思う次第です。
 アマゾネス軍団の信頼を得られず攻撃を受ける竜馬達。相手の人数が多く、明子らをかばいながらとはいえ、飛び蹴りを食らったり、 竜馬さんが格闘で押されるという、珍しい展開。混戦の中で明子が毒矢に倒れ、ナビアは「それを平田に見せろ」と装飾品を投げて、 去って行く。そして明子は切れ切れの息の中、優しかった頃の父にもらったお守りを、竜馬に託すのだった……。
 装飾品を見せられ、アマゾネス軍団が残したメッセージを読み解いた平田は、明子が特殊な毒に倒れ、 彼女達の持つ特殊な解毒剤でしか助からない事を知る。解毒剤は黄金像と引き替え……それを受け入れようとする平田だが、 屋敷に隠した黄金像を見て乱心。突如、銃を竜馬達に向けるが、取り押さえられる。 改めて現行犯逮捕された平田に代わって、取引場所に黄金像を持っていく竜馬。
 採石場で待ちかまえるアマゾネス軍団の映像がとてもシュール。
 取引は無事に成立するかと思われたが、その時、竜馬は足下に仕掛けられた爆弾に気付く。
 なんと、先回りしていた神谷と的場が、採石場一帯に爆弾を仕掛けていたのだ。
 平田の助手で、明子にも協力的だと思われた二人は、実は黄金損の横取りを目論んでいたのである!
 唸る火薬、吹き飛ぶ竜馬とアマゾネスと黄金像(けっこう頑丈)。
 黄金像を取り返そうとする竜馬達だが、的場のスパイダー(by科特隊)みたいな銃に阻まれる。更に竜馬を狙う銃口が火を噴き、 咄嗟に彼をかばうアマゾネス軍団のリーダー、ナビアはその凶弾に倒れる。
 なんと、竜馬をかばってゲストキャラが死亡する、というまさかの展開
 怒りに燃える竜馬は着化。
 車で逃亡する神谷と的場をファイヤースコードで追い、相手のバズーカに反撃する形で

 超思いっ切り撃ちやがりました

 竜馬さんがここまで、殺る気で攻撃したのは、シリーズ史上初のよーな。
 燃え上がる車から神谷と的場が逃げ出したからいいものの、炎上しながら車は谷底へ落下。タイミングと射撃位置的に、 ちょっと言い訳が効かない。
 ナビアから受け取っていた解毒剤で明子は助かり、的場と神谷は逮捕。黄金像はナビアの亡骸とともに、彼女たちの故郷、 アンデスの地へと還っていく。異国の地で倒れた女戦士の魂が安らかならん事を祈る竜馬であった……。
 物凄く珍しく、竜馬さんと女性ゲストキャラに多少絡む展開があったのですが、あまりに珍しかったせいか、 絡んだ相手が死亡してしまいました(^^;
 香川竜馬、あまりフラグを立ててはいけない男。
 Aパートで正義と正義の対立を描いてしまったので、Bパートでナビアの正義を劇的に描かないといけないと思ったのかもしれませんが、 ちょっとやり過ぎたかなぁ……その後の竜馬さんの一線越え気味な所は特に。
 あとこれは今作の初期からの弱点なのですが、“変身シーンに感情が込められない”というのは、やはり少し勿体ないところ。 歴代色々な変身シリーズで、物語の展開を受けて、何らかの感情を込めて変身するというのが名シーンとしてしばしば存在するので、 怒りに燃えたけど車に乗らないといけない竜馬さん、というのは今作の演出的な弱点。
 勿論、この設定自体は今作の特徴であると同時に一つの面白みではあるので、それを活かした格好いい変身シーンの構築、 というのも求められはするわけですが。そういう意味では演出的にはちょっと、そこの工夫を諦め気味かなぁ、という感じはします。 変に出鱈目に着化されても興ざめなので、やりすぎるよりは、無茶しない方が全然マシではありますが。

◆第38話「選ばれた男」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:扇澤延男)

 派手な次回予告詐欺

 凄いなー、「偶然出会った同級生」の所から嘘だらけだったけど、このシナリオを元に前回の次回予告を編集した人が凄い(笑)
 夜の街で、何者かに追われて腹を刺されて絶命寸前の男から「これを、警視庁へ……」と謎のアイテム(ライター?)を受け取った久子。 男の正体は警視庁の特命刑事で、ある組織に潜入捜査、その会議風景の撮影に成功するも志半ばに倒れたのであった。
 隠されていたマイクロフィルムを特警本部でマドックスにかけ再生すると、映ったのは5人の老人達による、 「日本の将来の為」の大量殺人計画。次々と映し出されるターゲットの中に中学時代の同級生・松下昭一の写真を見た久子は、 彼のガードに回る事になる。
 週刊誌の記者と偽り、サラリーマンの一日を取材させてほしいと松下に接触する久子。かつて久子に気があった松下はやにさがってそれを受け入れ、 久子は駄目サラリーマンである松下の密着取材を装いつつガードする。
 そんな松下を轢き殺そうとする大型トラック!
 昼食に入った食堂で疑心暗鬼に陥る久子は外に出るが、そこに襲いかかるスナイパーの銃弾!
 ……「日本の将来の為に無用な人間を始末する」という大量殺人計画の筈なのに、普通に個人単位で襲撃してくるのか、 組織(笑)
 街中をライフル持ってうろつく組織メンバー。
 追い詰められた久子は松下に、週刊誌の記者ではなく刑事であり、松下が謎の組織に狙われている事を告白。間一髪の所に竜馬が駆けつけ、 組織は一時撤退。
 その頃、組織の首謀者の名前が判明していた。
 その名は、青木東洋。
 年齢経歴不詳ながら、戦後日本の陰の仕掛け人と言われ、絶大な力を持つ政財界の闇に巣くう化け物であった。
 38話にして遂に、闇のフィクサー登場。
 何とかして青木を確保するべく、囮作戦を立案する正木。竜馬らは反対するが、松本自ら、「僕でいいなら」と囮になる事を承諾する。 かつて、宿題を忘れても怒られなかったのは、先生からも無視された居ても居なくてもいい人間だったと気付かされた中学時代……それ以来、 ぱっとしない人生を送ってきた松下だったが、久子の励ましもあり、彼なりに変わろうとしていた。
 わざとらしく病院へ運び込まれる松下。それを警護する特警。目立ちまくりのバイクルとウォルター。
 その病院へ正面から突撃してくる、大型トラック(笑)
 ……なんかもう、敵も味方も馬鹿ばかりだ(^^;
 警護の目が逸れた所へ花束に銃を隠した男が松下の病室に潜入し、「日本のためだ!」とベッドを銃撃。だがそれは、竜馬の罠だった!  松下はベッドにはおらず、ついたての陰に隠れていた竜馬が男を特殊な銃弾で射撃。アジトを見つける為、 撃ち込まれた銃弾がレーダーに反応する事も知らず逃げ出した男を追う竜馬と純子。
 しかし組織はホント、一人始末する為に、どれだけコストをかければ気が済むのか。
 辿り着いたアジト前で、急に密偵として役に立つデミタス。
 アジト内部へ潜入したデミタスからの映像でアジトの中で交わされていたのは、青木東洋を筆頭に、いずれも政財界の大物達による、 殺人ターゲットの選定。「東大を出たのに無職で金の無駄だから殺そう」「顔が悪いから一家皆殺しだ」など、権力に狂った者達による、 極めて醜悪な会話であった。
 久子に連れられてやってきた松下も、その映像に憤る。
 デミタスが発見され、迷彩部隊と特警の戦闘に。久々に、全員にアクション見せ場。アジトを破壊して脱出を図る5人だが、 新挿入曲『ウインスコードのテーマ』?と共に突入したファイヤーによって全員、逮捕される。
 逮捕されるも往生際悪く、あくまで大義の為を主張する老人達に、「無駄な命など無いんだ」と怒鳴りつける松下。
 そんな松下の肩に、頑張ったな、みたいな感じで手を置く竜馬さん(超エリート)。
 ううーん、最後まで見ると、やりたかったネタはわかるのですが、全く上手くまとめられなかった感じ。
 特に前半の展開が、杜撰すぎ。
 今回のシナリオは、“闇の権力階級によるただの殺人ゲーム”が“天下国家を語っての大義の行動”の名の下に行われている、 というのが怖く見せたい所なのですが、30分番組としては、“ただの殺人ゲーム”の面を押し出した方が、怖さが出たと思います。
 そうする事で、派手さを出す映像演出の都合上、一人殺すのに物凄いコストをかける馬鹿馬鹿しい部分を、 ストーリーの面からゲーム的なものとしてエクスキューズつけられますし。
 で最後に理由を問われた彼等が、“天下国家と大義を語る”という、逆の構造にした方が、すっきり収まったと思う。
 最初に大義を打ち出した事で、発言と行動のギャップが、“怖い”というよりも、“ギャグ”になってしまいました。
 あまりにも組織の、松下襲撃のコストパフォーマンスが悪すぎます(^^;
 あといくら『ウインスペクター』世界といえども、手にライフルぶら下げたまま、市街地を歩き回っているのはどうか。
 次回予告に準じて、〔冴えないかつての同級生が何故か襲撃される現場に居合わす久子。どうして彼が? 事件を追う内に、 特警は闇の権力者達の狂った殺人ゲームの事実を知る。あくまで大義の為だと言い張る老人達。松下は叫ぶ。 こんなものは大義ではなくただの殺人だ!〕という構成の方が面白かったような気がするなぁ。
 部分部分の要素は面白い話になりそうな所もあっただけに、勿体ない。
 松下の成長もの、というにも弱かったですし。
 にしても、冒頭の同窓生との会話で、「久子に気があったのよ」「やだー」みたいに振っておいて、相手の好意を捜査に利用はするが、 相変わらず、眼中無い男には一切興味なさそうな久子さん。一応励ましたりするけど、 善意以外は何も無い久子さん。この人が一番怖い。

◆第39話「悲しい老怪盗」◆ (監督:新井清 脚本:新藤義親/宮下隼一)
 前科10犯の古美術専門の怪盗・忍びの赤六(60歳)が、国宝指定の仏像を強奪し、空から陸から捜査線を張るウインスペクター。 自前の道具ですいすいとビルの壁をよじ登り検問解除を待とうと一服していた赤六(本名:赤井六助)だが、突如、 シルクハットに黒マントの怪人に銃を突きつけられる。ビルから突き落とされる赤六だがウォルターに助けられ、 黒マントの男は赤六の盗んだ仏像を奪い去る。
 微妙に自分から飛び降りているように見えるのですが、後を考えると、心臓発作が出たという演出なのか?
 ここまで有りそうで無かった「怪盗」というアナクロなネタは面白く、それに銃をつきつける謎の覆面黒マント(怪傑ゾロ?)と掴みの展開は上々。
 赤六が盗んだ筈の仏像が見つからない事から、持病の心臓発作が出て入院した赤六に、ビルの上で何があったのかを問いつめる竜馬だが、 「逮捕状もってこい」「登山の練習だ」と赤六はふてぶてしい。その赤六を狙撃する、黒マントの男。咄嗟に赤六をかばって竜馬は腕を負傷。
 かわって純子が、犯人を追う!
 散々ネタにしていた為か(違うと思います)、純子さん、まさかのカーチェイスシーン!
 やった、やったよ、見せ場だよ!!!
 しかし、取り逃がす
 ……純子さんだから仕方ない。
 これまで赤六の盗んだ古美術品が全て海外のブラックマーケットに流れている事から、赤六の背後に黒幕が居るはずと推察している特警は、 その黒幕が命を狙っているに違いないと赤六を説得するが、「あの人がそんな事する筈がない」と赤六はあくまで黒幕について口を割らない……まあ、 「あの人」発言の時点で、“誰かが居る”のはバラしているんですが(笑)
 20年前、貧乏美術鑑定家だった赤六は、世話になった“あの人”の為に数々の鑑定書を偽造、 あげくには自ら古美術品の窃盗を行うに至り、逮捕。警察との捕り物の最中に、誤って自分の息子を包丁で傷つけてしまう。 服役中に妻は病死、“あの人”に預けていた息子タツオも病死したと聞かされた赤六は出所後、 “あの人”の言うがままに泥棒稼業を続ける事となる……。
 その頃、狙撃手を見失った辺りのビルを虱潰しに捜索していた純子は、最後に残った会社ビルの前で押し問答をしていた。 赤六の見張りをバイクルと交代した竜馬(片手包帯)も加わるが、結局、姿を見せた社長の稲垣にはぐらかされてしまう。その時、 稲垣の息子で専務の清の右腕に、古い切り傷の痕を見つける竜馬。
 稲垣の会社<イナガキ・インターナショナル>が海外に美術品販売のルートを持っている事から、やはり怪しいと目星をつける特警。 一方、心臓発作の演技でバイクルを誤魔化した赤六(というか、どうしてバイクルに見張らせる)は病室を抜け出し、稲垣に詰め寄っていたが、 逆に捕らわれてしまう。
 今回、シナリオで一番の穴は、“稲垣がどうして赤六を切り捨てる事にしたのか”が語られない事
 「自分の身辺に捜査が及ぶ事を恐れた」というのはわかるのですが、赤六、前科10犯なので、 今になって急に始末する理由としては弱すぎます。
 逆に、忠誠心の強さは、ハッキリしているわけですし。
 赤六の年齢も考えた上で、心技両面に置いていつまでも信用できなくなった、というのを理由とするにしても、 その一押しとなる出来事がある、というのが“フィクションの劇作”というものであり(例えば、新しい泥棒の配下が出来た、 とかでもいいわけです)、そこを描かなかった事で、物語の軸がぼやけてしまいました。
 会社ビルから取引に使っている倉庫に移動した稲垣は、赤六、そして、目立ちすぎた清を始末するように部下に命じる。その時、 清の腕の傷跡に気付く赤六(稲垣がなるべく赤六と清を接触させないようにしていたのかもしれませんが、ここで始めて、 清の腕の傷に気付く、というのも少々厳しい。まあ全体的に、稲垣周りの描き方が杜撰)。
 赤六の行方を追っていた竜馬は、現場から走り去ろうとする稲垣を捕捉して追跡を開始し、 ここまで巻きっぱなしだった腕の包帯を、外す。
 以前に変身シーンに凝りにくい点について触れましたが、直接の変身シーンではないものの、クライマックスに入る前の所の演出で、 ちょっと工夫してきました。好演出。
 ウインスコードの追跡に気付いた稲垣は、窓から手榴弾。
 着化した竜馬はそれを切り抜け、稲垣を逮捕。
 その頃倉庫では、自分の息子タツオかもしれないと気付いた清を逃がす為に、稲垣の部下相手に、赤六が齢60とは思えない大立ち回り。 冒頭で使った泥棒道具を活用して叩く、というのも良い。
 というか部下、仏像に向けて撃つな
 そして駆けつけたファイヤーが、いきなりマキシムモードで壁を撃つ!

 ……設定から考えると、倉庫ごと消滅しそうなんですけど。
 鳴り物入りで登場したものの、ここ4話連続でスルーされていたので、無理矢理に出した感満載(笑)
 稲垣の部下二人は逮捕されるが、稲垣に切り捨てられ警察に囲まれ、自棄になった清は落ちていた銃を拾い、それを赤六に向ける。 竜馬はそんな清に向けて、彼は稲垣の養子であり、本当の父親は赤井六助なのだと告げる。
 「誰が君を銃弾から守ろうとした!」
 20年前、逮捕された際に赤六は自分の息子タツオを稲垣に預けていた。稲垣は病死した自分の息子にかわって、タツオを自分の息子とし、 赤六にはタツオが病死したと告げて育てていたのだ。
 悔悟と謝罪の念から、自ら銃口を心臓に突きつけさせて「自分を撃て!」と叫ぶ赤六。だが清=タツオは引き金を引くことは出来ず、 銃を取り落とす。
 20年ぶりの親子としての再会、そして涙の抱擁。
 何かを思い出すかのように、視線が横へと動く竜馬さん。
 やはり、父親関係で何かあるのかなー。
 普段の竜馬なら、真っ直ぐ見つめた上で、場合によってはいい笑顔を浮かべると思うのですが。
 終盤に向けて演出で伏線を張ってきたのだとしたら、面白い。
 こうして事件は解決した。果たしてあの二人はうまくやっていけるだろかと問う純子に、正木は語る。
 「全てはこれから始まるんだ、これからな」
 ――という台詞の後に、逮捕されてお縄をかけられた二人が署内(?)ですれ違うシーン
 すれ違って数歩離れた所で、赤六は弱々しく振り返る。
 「タツオ……」
 そのまま無言で立ち去るかと思われたタツオだが足を止め、かすかに首を向ける。
 「オヤジ、心臓、大事にしろよ」
 そして二人はそれぞれの方向に歩いていき、物陰から姿を見せた竜馬は、そんな二人の背中を、顔を合わせる事なく無言で見送るのだった……。
 ……渋い、渋すぎる!!
 特警本部の純子と正木のシーンで表向き綺麗にまとめて「これにて、一件落着!」的に終わるのかと思いきや、二人がそれぞれ、 しっかりとお縄をかけられている所(ここがまたいい)を描写した上で、なし崩しに和解はしないがそれでも一歩を前進した所までは描き、 それぞれを無言で見送る竜馬を加える。
 いや、素晴らしい。
 今回のエピソードは、犯罪に手を染めたせいで生き別れた父子の葛藤と再会、 というベタなネタを軸にしている割には脚本としての出来はあまり宜しくなかったのですが、このラストシーンで全て払拭。
 これぞ『ウィンスペクター』!という格好いいラストでした。
 次回、
 
四国高松は今、嵐の真っ只中!

 物凄く不安を煽る予告、しかも<パート1>と来ましたが、一体全体どうなるのか。

◆第40話「瀬戸大橋の怪人<パート1>」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升)
 或いは、「ウインスペクター、西へ」
 街で連続する謎の人体発火事件……その頃ウィンスペクターは、密かに四国・高松へと飛んでいた!
 竜馬と純子が運送屋に扮装して、木箱に隠したバイクルとウォルターを運び込む、というのは実効性はさておき、絵は面白い。
 実は現在起きている発火事件は、「TX−3」という薬品に原因があった。 この薬品は科学繊維につけた状態で日光が当たると特殊な反応を起こし、有毒ガスを出して発火するのだ。アメリカで開発され、 本来は厳重に管理されている筈のこの薬品を、何者かが日本に持ち込んでいた。そしてその人物は、高松にある繊維メーカーを脅迫。 原料の石油にTX−3を混ぜられたくなければ10億円をダイヤモンドの形で用意しろ、と。もし脅迫者が行動を実行すれば、 原料の繊維の時点でTX−3が染みこんだ、いわば時限発火装置付きの服が日本中に流通してしまう!
 10億円のダイヤを用意した会社専務は、まずは取引を成立させてTX−3の確保を優先したいと語るが、 犯人のエスカレートを危惧する正木は竜馬と純子に不審者の捜査にあたらせる。
 竜馬と純子が聞き込みに走るシーンでは、新・挿入歌。謎の宮内洋ソング(別名「ダメオヤジのテーマ」)では無くなってしまいました(笑)
 あるホテルで、一人で泊まっている少年が居ると聞いた二人は彼に事情を聞こうとするが、逃げられ、何とか捕まえる。
 重大事件を追っていた筈が、何故か家出少年(?)の事情を聞く特警
 そこへかかってくる脅迫電話……子供、同席させるな(笑)
 しかも、脅迫電話の逆探知に集中している間に、少年・大谷真吾には逃げられてしまうという大失態。
 電話の要求通りに、ダイヤの受け渡しで瀬戸大橋記念館へ向かう専務。それを背後から見張る竜馬と純子。そして何故か、 記念館の展望タワーからその様子を双眼鏡で見ている真吾少年。
 取引現場に現れた男(帽子・サングラス装備)は、TX−3の受け渡しはダイヤが本物か確認してからだとその場を逃走し、 竜馬と純子は正木の指示でそれを逮捕するべく飛び出す。だが、その光景を監視している、もう一人の謎の男(帽子・サングラス装備)が居た。 男は現場の様子を見届けるとフェリーでその場を離れ、何故かそれを追う真吾少年。
 取引現場の男を跳び蹴りで倒した竜馬だが、なんと男は溶けだしてしまう!  ゼリーのような緑色の物質だけを残して消滅する男……果たして彼は何者なのか?!
 バイクルとウォルターのカメラ映像から、顔のさらけ出された男の正体が、前科3犯の産業スパイ、村田三郎だと判明する。 果たしてこれで事件は終わったのか、それともまだ共犯者が居るのか……そこへかかってくる電話。 電話の主(現場を離れて、真吾少年が尾行中の男)は、取引の裏切りへの制裁として、高松市内でTXー3をばらまく事を宣言する!

 明らかに、特警の捜査ミス

 情報も少ない状況では、どう考えても逃げた男の逮捕ではなく追跡を優先するべきだったと思われ、 地元を離れた正木本部長のテンションが、変な感じで上がってしまったとしか思えません。
 一方その頃、真吾少年は尾行がばれて男の手下達に追われていた。何故か全員が、 帽子・サングラス・マスク完全装備という男の手下達は2グループに分かれ、一つは少年を追い、 一つは高松市内でTX−3をばらまきまくる。市内各所で発生する毒ガスと火災。レスキューの為に出動するウィンスペクター。
 せっかく久々の派手なレスキューなのに、各員が苦しんでいる人の所によって「早く逃げて!」と背中を押すだけ、 とレスキューシーンが凄く雑で残念。それで逃げ出せるぐらいなら、みな自力で逃げ出しているだろうと(笑)  酸素パックを差し出すとか、消化剤で火勢を弱めるとか(一応、外ではウォルターが撒いている)、壁を破って脱出路を確保するとか、 幾らでも見せ方があったと思うだけに、非常に勿体ない。
 やはり、小西監督がどうも、今作と合ってない。
 レスキュー活動の最中、手下軍団に追われる真吾少年を見た純子は手下を倒して少年を助けるが、直後に増援の手下軍団に囲まれ、 気絶させられてしまう。囚われの身となった純子と真吾、サングラスを外した首謀者の顔は……村田三郎?!  そして手下達が次々とサングラスとマスクを外すと、その下から出てきた顔は、全て同じ、村田、村田、村田……。
 「こいつら、細胞分裂したんだ。一種のクローンだ」
 真吾少年の言葉の意味は? いったい彼は何者なのか?
 一方、村田の映像を見て以来、挙動不審な専務が社長に「例のヤツ」と電話をかけているのを聞きとがめた正木は、 彼等が犯人の正体を知っているのではないかと詰め寄る。
 果たして事件の真相や如何に?!
 と、様々な謎を孕みながら次回へ続く……のですが、特別編にしては(だから?)あまり面白くないので、 次回ですぱっと終わってほしいかなぁ(^^; <パート3>とか続かない事を祈る。
 そんな次回予告、
「そして、純子は死んだ」

 ……あはははは、ははははは、ははは、げほっ、げほっ(おぃ)
 えーすみません、大笑いしてしまいました(笑)
 とうとう純子さん、次回予告で殺されてしまいましたよ!
 予告の映像的に“高い所から落下”なので、死なないとは思いますが。
 と思わせて裏をかいて本当に死んだらごめんなさい。
 ……ふぅ、お腹痛かった(酷い)。
 予告の竜馬vs村田のバトルは格好良さそうだったので、そこに期待。

 ところで、どうして物語の舞台が高松になったのだろうと、瀬戸大橋の開業日を調べてみたのですが、1988年4月10日。 本作が1990年の作品で2年経っているので、瀬戸大橋完成記念というわけでは無かったようですが、 前年の1989年には『仮面ライダーBlackRX』が四国ロケを行っているそうで、この時期に四国方面の地方ロケのコネ(?)があった模様。

◆第41話「瀬戸大橋の怪人<パート2>」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升)
 おかしい、冒頭のナレーションによる「前回のあらすじ」が面白そうだ(笑)
 マドックスの調査により、村田の脅迫を受ける春日レーヨンの東京本社で、10日前に不審な事故が起きていた事が判明する。 社員の一人が、“まるでナイフで抉られたような傷”を負って入院したにも関わらず、会社はあくまでそれを事故として通しているというのだ。 そして入院した社員・大谷一郎の息子が大谷真吾、純子と一緒に村田に捕まったあの少年だという事が判明する。
 大谷から事情を聞く為に、急遽、帰京する正木。
 ううーん、役者さんの事情とかあったのでしょうが、ここで久子さんを使えないのは、なんとも辛い。
 一方その頃、村田に捕らえられた純子は、真吾少年から事情を聞き出していた。
 以降、東京の父と高松の息子から、それぞれ補完される形で語られる、事件の背景。
 10日前、残業中の父親にお弁当を持っていた真吾。そこで金庫から資料を持ち出している泥棒を見つけてもみ合いとなり、 刺される父・一郎。格闘の最中、研究中のバイオ溶液をかぶる泥棒=村田。極秘の研究内容が外部に漏れるのを防ぐ為、 警察へ電話しようとする息子を止める父。息子は逃走した犯人の車のナンバーを覚え、独自に四国まで追跡。
 そしてその研究中のバイオ溶液こそが、生物をなんでも細胞分裂させてそっくりに増殖させるという液体であった。
 その液体を浴びた事で、村田は自らの体からクローンを産み続ける肉体になってしまったのだ!
 真吾少年から事情を聞き出した純子は、ヘアピンで超瞬間鍵開け。手錠を外すと、閉じこめられていた倉庫の高窓から少年とともに脱出する。
 ……というか貴女、少年が口を割るまで、わざと脱出しませんでしたね?
 うどんが女を変えたのか、今日の純子さんは一味も二味も違う。
 高松城を逃走する二人。しかし村田軍団に囲まれ、負傷した純子はお堀から落下。村田は再び捕まえた真吾少年を人質に、 春日レーヨンに10億円のダイヤを要求。
 なんかもう、取引の窓口が竜馬さんになっている(笑)
 取引現場で不意をついた少年が村田の手を脱出。竜馬との格闘戦の末、溶け去るクローン村田。
 特に劇中で言及はされていませんが、クローン村田は一定以上の衝撃を受けると、細胞の不安定化が促進されて、崩壊しやすくなるとか、 そういう事なのか……? だいたい、跳び蹴りとかくらって血を流すと溶けだすし。
 その頃、アジトで苦しむ村田。その体を緑の粘液が包み、その体からクローン村田がまた一人、誕生する。
 ここの映像は、なかなか面白い。
 「力が出ない……俺は死ぬのか……。こうなったら、やぶれかぶれだ!」
 村田軍団、銃を手に、春日レーヨン工場を襲撃。
 真吾少年を救出して駆けつけたファイヤーは、バイクルとウォルターに従業員の救助を託し、クローン村田軍団に立ち向かう。
 手榴弾をかかえて自爆してくる村田軍団というのは、クローン軍団らしい攻撃で良かった。
 激闘の末、村田軍団を退けた竜馬は、真吾少年の案内で、村田のアジトへ。バイオ溶液を浴びた生き物は、 クローンを作り出す度に弱っていくという……だが、今ならまだ間に合うかもしれない。
 ここで、工場襲撃を先に持ってくる事で、バイクルとウォルターを救助活動に回し、着化という切り札を先に使わせてから真のクライマックスへ、という展開は上手い。
 竜馬を地獄の道連れにしようと爆弾を仕掛けたアジトで待ちかまえていた村田だが、起爆スイッチを押す前に力尽きる。 そして竜馬へ頭上から襲いかかるクローン村田(なぜか上半身裸)!
 間一髪、かけつけた純子が竜馬を救う!
 うーむ……まるで純子さんがヒロインのようだ(笑)
 おかしくない、別におかしくない筈なのに、凄くおかしいのは何故だ。
 予告から期待していた竜馬vs村田の格闘シーンですが、初撃で負傷した事もあってか、終始竜馬さんがやられっぱなしで残念。
 サバイバルナイフvs戸板
 は面白かったですが(笑)
 最後も、竜馬の反撃が決まるとか特にそういう事もなく、クローンが時間切れで細胞崩壊。
 シナリオに含めたやるせなさを表現する為の意図的なものかもしれませんが、ここはアクションでさっぱりしたかったなぁ。
 全ての村田は倒れた……村田もまた、犠牲者なのかもしれない。傷だらけの体で呟く竜馬……だがその時、 力尽きたと思われた村田(本体)の体が再び細胞分裂を起こし、そこから伸びたクローンの左腕が、最後の力で起爆装置を押す!
 吹き飛ぶ工場から、ギリギリで脱出に成功する竜馬と純子。
 こうして、高松市を恐怖に陥れた事件は解決した。
 父親も退院し、一足早く、飛行機で東京へ帰っていく真吾少年。
 飛行場で唐突に、少年にお土産を渡す謎のおじさん。……うーん多分、前編でも唐突で謎だった、 村田軍団に追われている真吾をボウリング場で意味もわからず助けたおじさんと同一人物だと思うのですが、何かのカメオ出演?  四国ロケに協力した東映の偉い人とか、ロケ地を提供してくれた高松市の偉い人とか、なんかその辺りっぽいのですが (前回使われたそのボウリング場の社長さんとの事)。
 飛び去る飛行機を見送りながら、瀬戸大橋をウインスコードで走る竜馬。
 ……え? 竜馬さん? 車で帰るの? 東京まで? 何km?
 なんかここまで、ウインスペクターの地方出張話が無かった理由が今分かった気がしました(笑)
 ファイヤーの運用システムは、出張に向かない。
 そこへかぶる、ナレーション。
 「ウインスペクターは事件があれば日本中どこへでもいく。君たちの街へも」
 しかし、ウィンスペクターの来るような事件が街で起きるのは勘弁してほしいと、きっとTVの前の子供達も思っている(笑)

◆第42話「裏切りの捜査官」◆ (監督:小笠原猛 脚本:高久進)
 東京駅前で負傷し入院した男は、国際テロリストのヘンリーだった。ヘンリーが追っていたのは、広島型原爆の10倍の爆発力を持ちながら、 携帯サイズで持ち運び可能という、恐るべき小型爆弾の設計書と、それを日本国内へ持ち込んだ国際テロリスト・影沢。
 実はかつて、正木と同期の警官だった影沢。禁止されている囮捜査で密輸組織を壊滅させたが、その責任を取る形で左遷され、 警察の官僚体質に嫌気が差して辞職後、国際テロリストへと堕ちていたのだった。
 影沢が同時に日本国内に運び込まれている筈のウランを入手しようとする筈だと踏んだ正木は、竜馬達に、 山中湖の山荘で暮らす影沢の妻子と接触するように指示を出す。だが、山荘には既に既にヘンリーの仲間の国際テロリストの手が回っており、 影山の妻は軟禁状態にあった。応対に出た夫人の脅えた様子に不審を抱いた竜馬は、学校から下校途中の影山の子供と接触。 ランドセルにそっとデミタスを忍ばせ、中の様子を探らせようとする。
 全然そっとじゃないよ竜馬さん
 少年に話しかけながらデミタスを持った片手をランドセルに回すのですが、まず間違いなくバレます。なぜ、 こんな馬鹿正直に演出したんだろう(^^;
 山荘に帰った少年は母親が拳銃で脅されているのを見、トイレにから「SOS」と書いた紙飛行機を外に飛ばす。 山荘を見張っていた人はそれを拾い、中で何事か起こっているのを確信した竜馬は家を訪れるが、待ち受けていた国際テロリストに捕まり、 縛り上げられてしまう。
 うーん……山荘から少し離れた所にパトカー2台を止めていたり、竜馬と純子だけならともかく、 きらきら目立つバイクルとウォルターが普通に山荘前で見張っていたりとか、今日の特警は、やることなすこと果てしなく杜撰。 竜馬さんも竜馬さんで、わざわざデミタスを潜入させたのに、連絡を待たずに突撃して捕まるし(^^;
 母子を人質にとられた竜馬はウインスペクターであると名乗り、夫が悪い事をしている筈がない、と影沢をかばう妻は、 持病の心臓発作が出て、苦しみだす。薬は持ってきた息子は、かかりつけの医者に見せているんだ、と医者を呼びたがるが、 勿論そんな事をテロリストが許す筈もない。その時、下手にランドセルに入れたせいで出られなくなってしまったデミタス(酷すぎる) がランドセルの中で暴れ、その物音を警戒した国際テロリストの二人は2階へ上がっていく。
 人質を置いて、上に行ってしまう二人
 竜馬はすかさず、ランドセルの中に隠したデミタスに街の病院へ連絡するように言うんだ、と少年に頼む。
 …………いや、えーと、この間に、3人で逃げればいいのでは。奥さん、心臓病、落ち着いている感じですし。 縄が物凄くきつく結んであるのかもしれませんが、足だけ自由で立ち上がれれば、竜馬さんならどうにでもなるでしょう。
 外にさえ出れば、割と近くに、純子もバイクルもウォルターも居るし。
 ……ううーん、脚本上では、奥さんの発作が酷くて、とても外へ連れ出せないとか、そういう感じだったのかどうか。 薬飲んでからは普通に落ち着いているので、急激な運動はまずいかもしれませんが、外へ行くぐらいは大丈夫そうなのですが。何より、 外にさえ出れば特警の面々がかなり近くに居るし(とにかくこれが致命的)。
 少年はうまくテロリスト達の目をかすめてデミタスを外へと投げ飛ばし、特警の面々と連絡をつけるデミタス。一方、 山荘へ戻ってきた影沢は裏口から家に侵入し、居間に戻ったテロリストの一人を人質にする。 家族が人質にされているのに表情一つ変えない影沢の冷酷さに怒りを覚える竜馬だが、その影沢の放った銃弾が、 竜馬を縛る縄を切り裂く。自由になった竜馬は鮮やかなアクションで人質を解放。外に逃げ出したテロリストは少年を人質に取るが、 駆けつけた正木の銃弾がナイフを弾き飛ばし、車で逃走。
 そして実は影沢が、潜入秘密捜査官であった事が発覚する。
 ジープで逃げる国際テロリストを追うも、バズーカなどで砲撃され、とりあえず派手にやられるバイクルとウォルター。
 そして相手を追い詰めるやいなや、マキシムモードでジープを消し飛ばすファイヤー

 ……ス、ストレス解消?

 こうして国際テロリストは逮捕され、影山の妻も病院へと運ばれていった。影山の真の目的は、小型核の設計図とともにウランを入手、 日本での製造を阻むとともに、国際テロ組織を一網打尽に追い込むことにあった。
 正木「影沢……俺は心の中でおまえを信じていた」

 本 当 か

 後あれですか、正木の同期では「敵を欺くにはまず味方から」が流行っていたんですか??
 高久脚本にしては、壊滅的ではありませんでしたが、しかし面白がる部分も無し。
 ……と思ったのですが、感想書く作業の中で噛み砕いてみたら、やっぱり酷いなぁ(^^;
 OPで「高久進」の名前を見た時点で色々と覚悟完了していたので「まあ絶望値に比べれば」みたいな感じで見ていたのですが、 やっぱり酷い。合わせて今回は演出的にも酷くて、色々と酷い。
 肝心の影沢が頭使って動いているように見えないのが辛い。
 それに輪をかけて今回は竜馬さんが何も考えていない感じなのが辛い。
 これはキャスティングの問題ですが、国際テロリストが街のヤクザにしか見えないのが凄く辛い。
 冒頭のヘンリーには外国人を起用して国際色を出していただけに、キャスティングを徹底できなかったのは勿体なかった。
 やっぱり高松か、高松から長距離を運転してきたのが悪かったのか!?
 ううーん、次回、ネタ的に凄そうなので巻き返しに期待。

→〔まとめ8へ続く〕

(2012年7月7日/8月6日/2014年5月4日)
(2019年7月21日 改訂)
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