■『重甲ビーファイター』感想まとめ9■


“気高い姿を 君は見たか
神秘のボディが 光を放ってる
その名は ビーファイター 重甲ビーファイター”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『重甲ビーファイター』 感想の、まとめ9(49話〜最終話)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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◆第49話「クモ女非情の炎」◆ (監督:坂本太郎 脚本:宮下隼一)
 見所は、火炎蜘蛛の女傭兵ヒドラの蜘蛛糸攻撃を打ち破る、地球次元人の溢れるマッスル!
 「馬鹿な!」
 地球次元人の筋肉は化け物か?!
 しかしホント、通り名も能力も鎧のデザインも蜘蛛なのに、どうして「ヒドラ」なのか(笑)
 ガオームの指令により老師グルの捕縛に成功し、新たに傭兵軍団長に任命されたヒドラは、かつての上司であり、 今も敬愛するジェラと再会。
 前回を拾う形でブラックビートとの戦友関係を強化されたジェラは、以前の部下に様付けで呼ばれているなど、 改めて、次元傭兵業界のカリスマ的存在です。
 「だが、おまえは私の、愚かさまで継いでしまった!」
 いずれ自分の後継者に……とまで考えていたヒドラに対しガオームの邪悪を説くジェラだったが、ヒドラは耳を貸さず、 ジェラを攻撃。そこに割って入ったシャドーが邪甲し、今回もジェラのヒロイン力がめきめきと上昇。
 後はさらわれて人質になれば完璧です。
 ジェラのヒロイン力の特殊効果を受け、ヒーロームーヴを発動するブラックビートは、 対戦相手がブルービート以外だと素直に格好いい……と思ったのも束の間、またも腹痛に倒れ、二人まとめてピンチに陥る。 だがその異変がグルを探す拓也の身にも影響し、この戦いに遭遇したビーファイターが、 ヒドラからグルの居場所を聞きだそうと乱入する事で結果的にシャドジェラを助ける事に。
 戦いの中、ヒドラがガオームに授けられた傭兵軍団キャプテンマークが爆弾だと気付いたジェラは警告を発するが、 洗脳したグルに大量の昆虫をジャマールホールに特攻させようとしていたガオームは、一足先に爆弾を起爆。ヒドラは敢えなく大爆発し、 シャドーはジェラを引きずって逃げ、ビーファイターは瀕死のヒドラからグルの居場所を伝えられる。
 「奴を、ガオームを討て……ビーファイター……」
 扇澤延男が第23話「怪人に花束を・・・」を書いて以降、 言ってみれば舞加入後の後期『ビーファイター』では傭兵は怪人ではないというのを作品として貫いた形になるのですが、 ヒドラとジェラの関係が着地しないまま話の都合で情報伝達役にされてしまった為、ヒドラの心境の変化にジェラが関係せずに、 自爆テロに利用されたから裏切る! という即物的な展開になってしまったのは残念。
 ビーファイターはグルの元へ急ぐと、浄化ビームで洗脳を解除(地球の科学技術であっさり解けてしまうガオームの洗脳……(^^;)し、 ガオームめがけてノルマキャノンを発射。
 ジャマールホールさえ完成させれば目的は達せられるのに、まとめて爆弾で始末しようという余計な事をした為に足下をすくわれるという、 ガオーム様がかなり安い悪役に(^^;
 「こうなれば最後の手段。ジャマール要塞の、全エネルギーを注ぎ、ジャマールホールの完成を加速してやるわ!」
 昆虫たちの特攻エネルギーによるホール完成に失敗したガオームは、自ら母艦を捨てる事を決断し、 いよいよジャマールホールの完成が迫る!
 ここまで来てキャラ退場で盛り上げるのは安易という判断だったのか、グルのリタイアにはならず。それならそれで、 スポットを当てたのならグル(ひいては昆虫界)をもう一歩、物語の中に収めるエピソードにしても良かったと思うのですが、 一人だけ無かったジェラの終盤掘り下げエピソードに。そのくせ物語のキーとなるヒドラと最後に話すのはビーファイター、 と要素が少しずつスライドしていった結果、どうも全体の輪郭がぼやけてしまい、切れの悪いエピソードに(^^;
 話として面白くないわけではなかったのですが、話数が話数だけに、結局グルを掘り下げ切れないのなら、 潔くジェラとブラックビート中心で良かった気もします。
 そんな中で、今作の恐ろしさが凝縮されているのが、グルの指示があったからと、 理屈を考えずにジャマールホールへ向けて特攻していく昆虫たち。
 数百万の屍の上に仁王立ちする全体主義の英雄、それが、重甲ビーファイター!!

◆第50話「突入!!要塞決戦」◆ (監督:坂本太郎 脚本:宮下隼一)
 「地球を死の星に! セントパピリアを我が手に!」
 ガオームの野望成就の時が近付き、復讐心を抑えられないジェラは、衰弱の進むシャドーを置いて、独りジャマール要塞へと潜入。
 (すまん、シャドー……ブラックビート。やはり、この手で、ガオームの首を)
 「やはりな……しょせん俺に仲間など」
 エネルギーを失って崩壊寸前の要塞内部で、秘密の部屋に入り込んだジェラはそこでガオームの正体を発見するが、 返り討ちにあって地球次元へと落下。その光が観測されて落下現場へ向かったビーファイターは瀕死のジェラを発見するが、 仮面の下の容貌はこれまでのジェラとは全く違っていた!(白人女優を起用)
 実はジェラも、かつてジャマールにより滅ぼされた次元の生き残りであり、滅ぶだけの自らの運命を変えようと、 滅ぼされる側より滅ぼす側になってやると、自ら姿を変え、ジャマールに入社。傭兵軍団長にまで成り上がっていたのであった。
 妙に既視感の強い設定だと思ったら、マッスル(滅ぼされた次元の生き残り)+ジスプ(奪われるより奪う側になってやる!) の合わせ技。設定としてはオーソドックスなものなのでたまたまかもしれませんが、宮下さんなりに、 前作を供養したい思いはあったのかも、とは考えてしまいます。
 ジェラは要塞から放り出される際に次元の通路を固定しており、その入り口をビーファイターに伝えると、 岩陰からこっそり覗いていたシャドーに念話で通信を送り……絶命。
 (私の代わりに、ガオームに蹂躙された者達の代わりに、生き延びてくれ。セントパピリアを手に入れて。シャドー……ブラックビート)
 「ジェラ!!」
 実際ジェラのやってきた事は“他者を虐げる悪行への意識的かつ率先した荷担”だったわけで、 ここで見た目から“綺麗なジェラ”に変えてしまう事で印象を操作する演出はどうかと思ったものの、 息絶えたジェラにシャドーが思わず声をかけてしまう、というのは良かったです。
 ……瀕死の女傭兵(赤い鎧)からビーファイターが重要な目的地点を教えてもらう、 という展開が前回と100%被ったのは凄く疑問ですが(^^;
 率直に、前回のエピソードは無くても全く問題なく今回に繋がりますし(ガオームが要塞のエネルギーを使うのは、 寿命が近づいて焦っているからとかで成立)、この後に控えるスペシャル前後編の存在も考えると、 『ビーファイター』最終盤は制作上の都合で急遽1ヶ月分ぐらい話数を増やす事にでもなったのだろうか、という疑念がどうにも。
 亡きヒロインの想いを胸にシャドーはとんずらし、ジェラが遺言に残した地点へ向かったビーファイターは、そこで次元の裂け目を発見。
 「やっと見えたぜ希望が。この機を逃さずなんとしてもガオームを倒し!」
 「ジャマールホールの出現を、阻止しなくちゃ!」
 「行くぞ。決戦だ!」
 「「「重甲!!!」」」
 変身した3人はジャマール要塞の潜む異次元へと突入し、その気配に気付くメガオーム。
 「おのれジェラめ……だが、そこまでだ、ビーファイター」
 要塞内部に入り込んだビーファイターの前に立ちはだかるのは……まさかのルンバーーー!!
 それ、セキュリティシステムだったのか(笑)
 時たま要塞内部で画面に映っていた謎の動く円錐ですが、ここで拾ってくれたのは嬉しかったです。 意志がある様子だけどこれといって賑やかしに使われるわけでもなく、と長らく不思議な存在でしたが、 スタッフの中では始末をつけようと思う程度の存在感があった模様。……もしかしたら、撮影時は結構撮っていたのに、 軒並みカットとかされていたのでしょうか(^^;
 そんなセキュリティルンバを悲しいほどあっさり撃破するビーファイターだが、続いて近衛ジャマー部隊の猛攻を受け、 凄く久々のビートルブレイクが炸裂。
 一方シャドーは、のんびり地球観光していた蝶々女王を遂に発見し、捕獲。永遠の命をよこせと迫るが、 チート使ってブルービートに勝って、そのプライドは満たされるのか、この(中略)野郎! と罵倒を受け、 永遠の命はブルービートに勝ってからだ、と漆黒の球体の中に閉じ込めた蝶々女王を小脇に新たな旅へ。 ……拓也を刺し殺すとフィードバックダメージで自分も死ぬ事は、たぶん、忘れている。
 ジャマール要塞では、ジェラから貰った「隠し部屋に本体が……」という情報をこれもすっかり忘れたビーファイターが、 メガオームに攻撃を無効化されて困っていたが、途中で思い出して隠し部屋を発見(^^;
 3人がそこで目にしたのは――培養液に満たされた巨大なカプセルの中で蠢く、ちっぽけな生き物の姿であった!
 「よくぞここまで来たビーファイター。地獄の土産に教えてやろう。我が正体、それは、 次元宇宙の歪みから生まれた、ガン細胞ともいうべき存在だった。生を受けたその瞬間から、我が命は適合できず、疎まれ、拒まれた。 かりそめの姿に身をやつし、生きる中で、我が野望は――育った。我が命、永遠のものとし、我が存在を拒んだ世界、そのものを、 いつか必ず、支配下に置いてやるとな。それを貴様ら虫けらごときに、邪魔はさせん!」
 ジェラの発見時には映像的に隠されていたガオームの正体は、巨大な脳みそかと思っていましたが、もう一ひねり。 巨大ラスボスの正体としてはパターンの範疇ですが、永遠の命への執着は、世界と生命に対する憎悪に基づくものだった、 と急ごしらえの印象は否めないものの、最終盤の動機と紐付け。
 そしてつまりラスボスが欲していたものとは、鍛え上げられた逞しいマッスルだった!! 魅惑のムキムキボディで、 夏の視線を独り占め!!
 「もがけ! 苦しめ! 悲鳴をあげろぉ! ふふはははははははは……!!」
 虫アーマーを蝕む胞子攻撃に倒れるビーファイターだが、その脳裏に、今までジャマールが無慈悲に奪ってきた命の姿が去来する。
 「このまま……負けるわけにはいかない!」
 あらゆる命へ向けられた邪悪に対し、立ち上がるビーファイター。
 「どんな理由があろうと、命を、生きとし生けるものたちを、抹殺していい事にはならない!」
 「侵略していい事にはならない!」
 「支配していい事にはならない!」
 「俺達の、ビーファイターの力を! 命の為に戦う、絆の強さを見よ!」
 「ぬぁにぃ?!」
 「ビーファイター・ソニックフラップ!」
 多次元宇宙を救うのは、

 科学×昆虫魂×そして筋肉

 だ!!
 この、震える大胸筋の威力を見よ!
 スクラムを組んだビーファイターは、久々の筋肉振動波でガオームの攻撃を吹き飛ばすと、主題歌に乗せて反撃スタート。 緑と赤の個人必殺技に続けて勇者キャノンがガオームの本体に直撃し、崩壊していくジャマール要塞は、地球次元へと墜落する……。
 マッスルバイブレーションは、昆虫魂を象徴する合体技というセレクトだったのでしょうが、そもそもの初使用(第3話)から、 昆虫の特性に学べ→昆虫がブンブン飛ぶとなんか高周波が出る→3人でブンブンやれば凄い高周波が出る、という謎の流れだったので、 拾ってきたのは面白いけど、相変わらず意味は不明という事に(笑)
 「ガオーム、地獄の底から見るがいい。貴様があれだけ欲しがったセントパピリアだ! ……生き残るのは、 ブルービートを倒してのち、永遠の命を得るのはこの俺、ブラックビートだ!」
 墜落現場を見下ろすブラックビートだったが、爆炎に包まれたガオームは最後の力で、 自らの生命エネルギーをジャマールホールへと注ぎ込む!
 「一人では死なん。みんな道連れだぁ!!」

「絶体絶命の地球に、明日はあるのか。
そして、ブルービートとブラックビート、両者の決着は。
――次回、怒濤の最終決戦を待て」

 て、ナレーションがまたメタに締めた(笑)
 巨大なラスボスの正体が実は?! から、今作のメインテーマである「命」の敵に対するガオームに対し、 「命の為に戦う 筋肉 絆の力」でビーファイターが勝利を収める、という流れで、年間の仕上げとしては、 ホップ・ステップ・普通にジャンプ、という決着。
 引いたり冷めたりするような大惨事ではないものの、一方で大興奮するほど劇的な展開には届かず、 一応これまでの流れをまとめて納得はできるけれど、特にそこから物凄い化学反応が生まれることもなく、 王道路線としては物足りなさを感じさせつつも最終的に安全運転のゴールイン、といった印象です。
 次回作との兼ね合いもあったのでしょうし、今作の目的の一つがスタンダード回帰にあったであろう事を思うと、 きっちり着地した事に意義はあるのでしょうが。
 思うに《メタルヒーロー》シリーズは、迷走の末、帰ってこなかったとか、爆走の末、奇跡のゴールインとか、 宇宙ハイウェーから炎の黙示録とか、外れたタガが収まらない事例が続いていたので、余計に、なんというか普通、 という印象が強いのかもしれません(^^;
 ……と、気分は最終回になっていますが、真の最終回はこれからだ!
 次回、物語はこのまま穏当にチェッカーフラッグを受けるのか、それとも急加速して奇跡のウィニングランを見せるのか、 或いはゴール直前で曲芸スピンを披露するのか。
 ガオームを倒した後に、ブルーvsブラックの宿命を文字通りの最終決戦に持ち込んできた構成は面白いと思うのですが、 二人の決着のハードルが物凄く上がったけど大丈夫か?!
 ソウル×マッスル×イモータル
 虫は死して魂を残し、人は死して名を残す。
 光と影、宿命の戦いの結末や如何に?!

◆第51話「光と影の終止符(ピリオド)」◆ (監督:坂本太郎 脚本:宮下隼一)
 キャストクレジットも随分と寂しくなり、いよいよ迫る宿命の対決。
 完成したジャマールホールの作用で冒頭から割とカタストロフな映像が入り、これが出来るなら3話ぐらいかけて、 拡大するジャマールホールの影響で広がっていく被害……みたいに映像で危機感を煽っていっても良かったような。
 莫大なエネルギー総量を誇るジャマールホールを破壊する為に、いっそ内側に飛び込んで中心核を叩く、 という作戦を思いつくアースアカデミア。
 「待って、そんな事したら……」
 「こちらも、次元の塵と化す可能性が高い」
 「けど……それしか方法がないなら」
 「やるしか、あたし達がやるしかないわ!」
 「そして、それが出来るのは俺達ビーファイターだけだ」
 ビーファイター死すとも、昆虫魂は永遠に不滅だ!
 にしても、どうして(本編)最終回の盛り上げにかかる所で、拓也と舞はこんな初歩的な台詞被りをしているのか(^^;
 ところがそこへ投げ込まれる、セントパピリアの羽文(便利なホログラフ機能つき)。
 「もはや、傷の痛みを分かち合う必要もない。ひとり生き残るのはどちらか、雌雄を決する時が遂に来たのだ」
 タイミングの悪すぎるシャドーからの挑戦状に対し、今は特攻作戦を優先すべきだと既読スルーしようとする拓也だったが、 大作と舞はブラックとの決着を優先しろと促し、グルに至ってはいきなり、 このままではブラックビートはガオーム以上の脅威になると発言。
 ……いやシャドー、3日ぐらい放置しておくと、おきのどくですがあなたの寿命がつきました、て塵になるのではないでしょうか。
 世界と生命に対するブラックビート/シャドーの怨念が、第二のガオームになりうる、という重ねは単体としてはわかるのですが、 拓也との関係性やここ数話で描いていたジェラとの絡みなどがあまり関係ない所に話が飛んでしまい、見ていて困惑。
 決闘優先を促すのもかなり無理がありますし、わざわざブルーvsブラックを最後に持ってきたにも関わらず、 ダブルクライマックスへ至る展開が凄く雑(^^; 根本的な所で、 積極的に仕掛けないといけない立場のブラックビートは悠長に挑戦状など送りつけている場合ではなかったのですが、 ジャマールホール特攻作戦に割り込んで「1時間待て」「待てるか」みたいな形でブラックを改めて絶対悪(倒さざるを得ない敵) と置くとか、もう少しやりようが無かったのか。
 「ゆけ、拓也。今がその時だ。存分に戦ってこい」
 何かを誤魔化すかのように雄々しく、ぶち殺せとエールを送る昆虫界の長老。
 かくしてブラックビートとの決闘に赴く拓也を皆で感動的に送り出すのですが、どう考えても、 対戦成績で圧倒的有利なブルービートより、未知のジャマールホールに特攻をかけるジースタッグとレッドルの方が決死です。
 そこから流れで重甲して、重甲基地のリフトアップからメガビートフォーメーションに繋げたのは格好良かったのですが。
 「ジースタッグ。レッドル。友よ、また会おう。平和を取り戻した地球で、必ず」
 挑戦状に応えた拓也は決闘の場に赴き、いよいよ対峙する宿命の光と影。

「重甲!」  「邪甲!」

 「この時を待っていた。今こそ見届けよう。お前達の宿命を」
 戦え戦え昆虫戦士ども!
 セントパピリア様に最高のショーをお見せするのだ!
 作法に則り、お互いの拳を打ち合わせる所から始まるブルーとブラックの決闘を呑気に観戦する、 画面手前に映る黒い球体(セントパピリア入り)が凄くシュール。
 ホント、興味本位ですね……。
 その頃、ジースタッグとレッドルの乗ったメガヘラクレスはジャマールホールへと突入し、早速、 基本設定が違うと文句を言い出すオートパイロット機能(笑)
 20年以上前の某Kさんだって、色々ポンコツだったけど、自分で火星の重力と気圧に合わせて調整したのに!
 ジャマールホールの中心核を発見するも、メガヘラクレスの機能不全によりキャノンが不発に終わり、「危険です。これ以上は、 危険です」と愚痴を繰り返す役立たずのオートパイロット機能を無視し、ジースタッグは船外に出てシステムの修理を敢行。 だがジャマールホール内部の異常な環境は、内部に居るだけでメガヘラクレスの機能を狂わせていく……。
 一方、観客を意識したブルービートは勇者キャノンを発動しないというエンターテイナーぶりを見せ、 ブラックビートと死闘を繰り広げていた。
 「まだ俺は死なぬ。貴様を倒すまで……俺が俺になるまで……!」
 執念の刃を振るうブラックの猛攻に追い詰められ、二つの局面でビーファイター大ピンチ……から、Bパートに入った途端、 いきなりのメタルフォーゼ。
 なんの溜めも盛り上げもなくてビックリしました(笑)
 ハイパー化したブルービートには、ブラック死にものぐるいの連射も全く通用せず、そこからファイナル勇者キャノンがあっさりと炸裂。

 無慈悲。

 そう、しょせん貴様と俺とでは、筋肉の総量が違ったのだ!!
 一方ジャマールホール内部では、レッドがケーブル人体繋ぎのお約束から、ジースタッグが攻撃システムの修理に成功。 遂に火を噴いたメガビートキャノンが中心核を破壊し、メガヘラクレスはジャマールホールを消滅させると地球次元へと帰還する。
 平常を取り戻した青空を見上げ、勝利の余韻に浸っていたブルービートだったが、瀕死のブラックビートの執念の一撃がその装甲を深々と貫く!
 「やった……これで俺は貴様に、いや、俺自身になれる! ……勝った……勝った……勝ったんだ! ぐぁぁぁぁぁ?!」
 だが勝利の雄叫びをあげるも束の間、全身の細胞が限界に達して邪甲も解除され、倒れ込むシャドー。
 「甲斐拓也……ブルービート。貴様が生み出した俺は、消えてなくなる……今この瞬間、永久に……」
 「いや……おまえは、おまえとの戦いは、消えない。俺の、心の中だけに、生き続ける。俺は……忘れない…………永久に」
 血ぃだらだら流しながらこちらも変身解除した拓也は消えゆくシャドーに告げ…………えー……「俺の心の中だけ」にしか残らないのか、 シャドー(^^; この後の拓也の状況や行動を見る限り、「自分の中の闇を受け入れる」とか 「自分だけでもシャドーが生きた証を認める」とかいうよりも、「自分と一緒に永遠に葬り去る」みたいな感じなのですが、 結局作品としてシャドーをどうしたかったのか――脅威的なラスボスになるわけでもなく、 一抹のヒーローらしさを見せて散るわけでもなく――蛇行の末にコースアウトみたいな着地になってしまいました。
 シャドーは消滅して残骸と化すが、拓也もまた力尽き倒れ、ダブルノックアウト。向井博士、グル、 そして異次元から帰還した大作と舞が、物言わぬ亡骸と化した拓也の姿に嘆き悲しんでいると、 フワフワ現れたセントパピリアが拓也を生き返らせて去って行く。
 「地球は再生する。自らの力で。あなた達の力で、きっと。それを信ずるが故に、拓也、あなたに命を」
 ぴよぴよぴよー。
 拓也、衝撃の死亡(そして復活)という展開なのですが、奇跡要員が横でずっとスタンバイしている為、 1ミリも衝撃にならず。
 拓也の死を嘆き悲しむ向井博士のややオーバーな芝居も、 眠るように倒れている拓也の死を児童層に明確に伝えるというニュアンスだったのかもしれませんが、 奇跡要員にわざとらしく悲しみをアピールしているような感じに(^^;
 「何故……どうして……そこまで……」
 (地球に……ジャマールや、ジャマールホールで傷つき、倒れた地球の生命達に、永遠の命を……セントパピリア……)
 「今わかった。この次元に、地球に、拓也、あなたが必要だという事が」
 一応、蝶々が拓也を生き返らせる理由として精神世界での対話があり、恐らく、 自分の命よりも失われた地球の生命を大事に思う拓也の心意気に免じて勝者には報酬をくれてやろう!  的なイメージかとは思われるのですが、そもそも蝶々が拓也とシャドーの戦いに興味を持った理由が最後まで薄く、 セントパピリアの納得自体が1年間の物語の積み重ねとほとんど関係ない為、 “物語の集約としての奇跡”として綺麗に着地しませんでした。
 ……何かを思い出すと思ったらこれ、『特捜エクシードラフト』(1992)最終回の失敗そのまんま(^^;
 いっそセントパピリアは理解しがたい超越的存在で通していればまだマシだったかと思うのですが、 人型にして喋らせた事で中途半端に人間的な感情が入ってしまいましたし、拓也は拓也で、失われた命の再生を通り越して、 「永遠の命を」とか言い出してしまうので、主人公が最終的に不死の地球世界を求めるも、 神様的存在は主人公だけ甦らせて去って行ったという、文字にするとバッドエンドみたいなオチに(笑)
 拓也の、極めて正統派のヒーローであるが、昆虫魂がキマりすぎて、甲斐拓也個人としての信念がもう一つ見えにくかった、 という問題点が最後の最後に出てしまった感もあります。
 そして――
 残されたシャドーのネックレスを巻き付けた邪甲コマンダーを手にした拓也は、海を見つめながらシャドー最期の言葉を思い返し……
 (貴様が生み出した俺は、消えてなくなる……今この瞬間、永久に……)

 投 げ 捨 て た !

 えぇーーーーーーーーーーー?!
 邪甲コマンダーはともかく、シャドー登場時より延々と意味ありげに映されていたネックレスは、 シャドーの記憶と自らへの戒めとして拓也が身につけ続ける、とかするのかと思っていたら、 まとめて海の底に葬り去りました。
 暗黒面なんて、無かった。
 うーん……作品全体としては、そこそこの満足度を積み重ねてきて嫌いではない今作なのですが、最終回単独としては、 どうにも残念な出来(^^; 結局ブラックビート関連は、引っ張るだけ引っ張って巧くまとまらないまま終わってしまい、 『重甲ビーファイター』ならではのテーマ的着地が特に見えないラストとなってしまいました。これから傷ついた地球再生の為に頑張るぞ、 という話なら、むしろセントパピリアを介している分、メッセージ性が薄れてしまってますし(^^;
 前作が、建造物どころか基礎から行方不明になって終わってしまったので、シリーズとしてはそこからよく立て直したと思いますが、 そこから先の一跳ねが無いまま終わってしまって、惜しい。
 「戦士達の、長く、苦しい戦いが、今終わった。それはまた、地球の再生の始まりでもあった。ありがとう昆虫たち。 ありがとう、重甲ビーファイター!」
 だが次回――本当のラスボスがやってくる。

 「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」

 「いったい何が始まるんだ……?」
 こちらが聞きたい。

◆第52話「集結!!3大英雄(ヒーロー)」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:小林靖子)
 ジャマールとの激闘を終え、温泉で疲れを癒やすビーファイターに突然届く、挑戦状。 本編最終回後のヒーローSPコラボで雰囲気を変えようという事だったのか、タオルが落ちて尻を出す拓也と大作など緩い感じで展開しますが、 指定された場所で待ち受けていたガンマンスタイルの2人組と闘う事に。
 ポンチョを外した2人組の正体は、前作『ブルースワット』のヒーロー、ショウとサラで、 どうやらサラはゴールドプラチナムの「余計な女は地球に帰還びーーーーーむ」は受けていなかったようですが、 スワットスーツでビーファイターと互角に戦ってしまう2人は、既に金色父さんによる改造手術済みなのか。
 両者の戦いは割って入ったスワット3――シグによって止められ、シグはかつての仲間に、 2人が地球を離れて様々な次元の悪と戦っている間に地球を守っていたビーファイターについて紹介。
 先輩風を吹かせて名乗るショウだが……
 「ブルースワット? 知らねぇな」
 「知らねぇだと?!」
 「知らないのも無理はありません」
 とまたまたシグが間に入り、ブルースワットの秘密の戦いを、聞いた記憶の無いアイドルソング風挿入歌をバックに紹介。
 1年違いで地球を守って戦っていたヒーロー達の関係性、というヒーローコラボにおける難題を、 ショウとサラは地球を離れて戦っていたからビーファイターを知らない、 ブルースワットvsスペースマフィアの戦いは誰も知らない知られちゃいけない、と作品の設定を活かして非常に巧く処理しているのですが、 ショウが自分たちの基本事項を忘れているというのは、メタ的に乾いた笑いが浮かんで困ります。
 そして見城守はジャーナリストとしての夢破れ、ハムスターと一緒に田舎に帰ったのです。
 扇澤ワールドだからね!
 メットを取ったシグが髭を生やしているのは別の仕事の事情かと思われますが、「気がついたらこうなっていた」と、 宇宙人シグではなく、地球人広瀬となっている変化を取り込んでおり、これも細かく秀逸。……まあ改めて、 人体乗っ取り問題を笑い話で片付けていいのか激しく疑問は湧きますが(^^;
 後日談で設定を活かす度に本編の問題点が改めて浮上する、この恐るべき『ブルースワット』クオリティ。
 ちなみにシグは髭面でも相変わらず格好いいのですが、この数年の《メタルヒーロー》シリーズのメインキャラだと、 シンプルな二枚目度ではシグ(土門廣)と隼人(影丸茂樹)が双璧だなぁと。
 両者が素性を知った所で、挑戦状の送り主が、「招待状」と勘違いした元次元商人のカブトと判明。 別の次元でショウとも面識のあったカブトが、ある目的の為にヒーロー達に声をかけていたのだった。
 「黙って俺についてきてぇな」
 両ヒーローチームが連れて行かれたのは、復旧半ばで閉園中の遊園地。ジャマール侵攻の傷跡は未だ深く、 遊び場を失った子供達を励ます為に本物のヒーローショーをやってほしいと求めるカブト。
 本編で繰り返されてきた市街地破壊描写を拾いつつ、地球の再生を目指す前回のラストも含めてこの辺りの背景には、 前年の阪神・淡路大震災への意識があったのかもしれません。
 既に根回し済みだった向井博士が現れ、遊園地に潜り込んでいた少年にイベントを約束するビーファイターだが、 そこへ連続女性行方不明事件の通報がもたらされる。1年に渡る死闘を終えて、 どうも気が抜け気味の拓也達は油断したまま調査に向かうが、少年の姉が誘拐されている現場を目撃。
 慌てて黒服の男2人を追うが、なんとその正体はどこかで見たような金と銀のサイボーグ! そして、 懐かしの風圧演出ともに、ブラックホールに飲み込まれて消滅した筈のQが姿を現す!
 「ブルースワット! 貴様等に潰された我が組織、我が野望、今一度、この手に掴まんが為、闇より甦ったぁ!」
 Qの元に集う、サイボーグ、エイリアン、ジャマール怪人の、混成再生部隊。
 「今度は貴様等が、地獄へ落ちよ!」
 気勢を上げるQだがその時、風を切り肩当てに突き刺さるJPカード!
 全員の怪訝な視線が集まったその先に立つのは、紫色の正義の化身!
 「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
 登場演出から決め台詞まで持っている強みですが、やはり、JPさんは圧倒的に熱い。
 「俺が呼んだ最後の1人や!」
 「クイーン! 平和を乱す事は許さない!」
 ジャンパーソンについてはカブトが解説し、4つの悪の組織を叩き潰してきたというものが違う経歴が、有無を言わせぬ説得力。 拓也達も重甲し、居並ぶヒーロー達と再生部隊の乱戦がスタート。戦闘中、逃げ出した敵を単独で追っていたJPだが、 突如その胸に突き刺さったのは、ビルゴルディカード!
 「帯刀?! ……いや、そんな筈は!」
 「ふははははは! ジャンパーソン、久しぶりだな! 俺は言った筈だ。必ず戻ってくると」
 ペロペロキャンディを舐めながら、帯刀龍三郎、登場。これまた当時の仕事の事情か髪型は違いますが(ちょっと高倉健風)、 しっかりと顔出し出演してくれた上に、ビルゴルディカードを使ってくれたのも、『ジャンパーソン』ファンとしては嬉しい。
 「ビルゴルディ・フォー・イビル!」
 飴を噛み砕き、再び魔王と化したビルゴルディと激突する大魔王。甦ったラスボス対決の第1ラウンドはビルゴルディが優位に立つが、 そこに助っ人ガンギブソンが登場…………するのですが、代役(松本大)の声が違いすぎて、凄く偽物っぽい(^^;  代役の声優が悪いわけではなく、仕方の無い事情があったのだろうとはいえ、もう少し、声質の近い人を探せなかったのか。 『ビーファイター』第1話のゲスト怪人を鳥居賞也があてていただけに、なんとも不条理感が漂います。
 …………かおるか、かおるが、メンテナンスついでに自分に都合良くOSを弄ったのか?!
 3年分のヒーローチームと復活悪の軍団が対峙するが、 ジャマールを壊滅させて少々気が緩んでいる&調子に乗っているビーファイターが無謀な突撃を敢行して、返り討ちに。 そこへブラックビートに抹殺された筈のジャグールが姿を見せ、サラと舞がさらわれてしまう!
 人間の女性の生命力を用いて、Qやビルゴルディを復活させていたジャグールは、
 「闇に潜み、機会を待っていたのじゃ」
 との事ですが、色々、待ちすぎたのでは(笑)
 「いったい、何が起ころうとしてるんだ……」
 ジャグール軍団は一時退却し、呆然と呟くブルービート、でつづく。
 各作品の設定を巧く拾って組み合わせているコラボ編ですが、先輩2代(特にブルースワット)を立てる都合で、 ビーファイターが迂闊になりすぎているのは気になる所。後編でフォローが入る事を期待したいです。

◆第53話「翔け!!英雄(ヒーロー)達」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:小林靖子)
 さっそく前回の反省をする拓也と大作だが、ショウに説教を受け、責任を取ると2人で外に探索へ。
 GG「おい、ちょいと、きつすぎたんじゃねぇか?」
 JP「いや、あのままでは拓也達は、勝利という酒に酔いつぶれてしまったに違いない」
 シグ「勝って兜の緒を締めよ、ですからね」
 向井「うん、確かに。……しかし、これまでの戦いは、そりゃー、厳しいもんだった。今、気が緩むのも、当然といえば当然だ。 頼む、みんな、フォローしてやってくれ」
 ショウ「わかってるって博士、心配すんなよ」
 JP「そうですよ」
 向井「ありがとう、ありがとう。……ありがとう」
 珍しく向井博士が、いい父親役ポジションに収まり、本編を補完。……向井博士はどうも、 スタッフ各人で位置づけとか印象がバラバラだったのではないだろうか、とは改めて思う所です(^^;
 姉をさらわれた少年と再会した拓也と大作は、必ずお姉さんを助け出し、楽しいイベントも実行する、 と少年と約束をかわしてヒーローである事を取り戻し、集結する男だらけの汗と筋肉と油まみれのメンバーだが、 そこにQとビルゴルディが登場。
 一方、ジャグールに囚われていた舞はサラのフォローで脱出に成功し、借りた光線銃(『BS』)を手にした舞が、 サイボーグの敵(『JP』)に追われるというのは、コラボならではの絵で面白かったです。
 ビルQコンビに苦戦する男だらけのヒーローチームの元へ辿り着いた舞は、ジャグールの目的が全ての悪の復活だと伝えると、 カブトからビーコマンダーを受け取って洞窟へと取って返し、儀式を妨害。だがすんでの所で、 ジャグールの狙い通りに闇の扉が開いてしまう。
 「闇の扉は開いた。地上にあるもの全てが死滅し、闇の時代となる」
 そして出現する、ジャグールを中心に、 超獣神・ジスプ・ガオーム・ブラックビート……3作品の首領/幹部級キャラクターのお面が張り付いた合体暗黒魔獣オメガジャグール。
 「この私は、全ての頂点に立つ、究極の悪となったのだ」
 ……えー……誰か1人足りない気がするのですが、ジョージだから仕方ない。
 本編終了後の特別編でまで、ボスキャラの資格のない生ゴミのような扱いですよ!!(涙)
 (※まあ勿論、マスクに該当するものが無かったからなのでしょうが)
 ビルQも吸収融合され、オメガジャグールはまさかの魔空空間を発動。閉じ込められたヒーロー達は幻影の攻撃に追い詰められるが、 ラスボスが適当に撃ったニーキックミサイルが空間に亀裂を生み出し、全員のエネルギーを集中して亀裂を広げる事で、 ブルービートを脱出させる。
 恐らくブレイクナックル一発で破壊できたと思われるのですが、これは、 人間愛の力で戦士の魂を取り戻せ、というラスボスからの試練なのです。
 儀式の洞穴で、復活し損ねたギガロの頭部を見た、というサラと舞からの情報を元に、 レッドルの妨害により儀式が完璧に成功しなかった事で生じた悪の隙間をビートスキャンするブルービート。
 「諦めない……俺を信じてくれた、みんなの為に。そして……俺達を待っている子供達の為にも!」
 子供達の為のイベント→筋肉に溺れていた事を反省→少年への勝利の約束、 という形で“ヒーローと子供の関係”を物語として取り込みつつ、 本編終盤では投げ捨て気味だった“子供のヒーロー”というビーファイターの原点を改めて持ってきたのは秀逸。
 圧倒的なオメガジャグールの猛攻に倒れそうになるブルービートだが、 至近距離からのスキャンで遂に隙間を発見するとそこにスティンガーブレードを叩き込み、魔空空間が崩壊して全員解放。
 その隙間はギガロだったの? というのは、悪としての格を考えると若干疑問なのですが、恐らく何もかも、 ジョージが悪い。
 本編終了後の特別編でまで圧倒的なネタ度を誇るジョージ真壁ですが、小林靖子さんからの間接的な愛も感じます(え)。
 「ジャグール! おまえはブラックビートを生み、俺に倒させた。そして、今度は死んだ魂まで利用したんだ! そんな、 命を弄ぶお前を、俺は、俺達は許さない! 絶対に許さない!!」
 てーててってててれてれてれてっててれ てーててってててれてれてれてっててれ!
 (脳内で反射的に流れ出す「出発のサイン」)
 「拓也……ハイパー拓也……」
 言い回しからすると狙って入れた台詞に見え、これでプラチナム登場したらある意味で完璧なコラボでしたが、 さすがにお父さんはやってこず、ビートイングラムファイナルキャノン&ドラムガンファイヤー&ジックキャノンの3年分最強光線の一斉射撃によりオメガジャグールを撃破。
 自身に集めた闇の力を消し飛ばされるも辛うじて生き延びていたジャグールだったが、ビルゴルディによって地獄の闇に引きずり込まれ、 今度こそ死亡。割とさっくり途中退場していたビルゴルディ/帯刀ですが、最後は立てる形で決着。
 ゴールドプラチナムショックについ引きずられてしまいましたが、やや強引とはいえブラックビートの名前を出し、 「命を弄ぶ存在」こそビーファイターが戦う悪である、と<炎の黙示録>になってしまった本編のテーマを、 着地に導いたのは良かったと思います。
 ところで今気付きましたが、最後まで謎の超兵器だったビートイングラム=ドラムガンナーの試作品だった、 と考えると色々と繋がるような。
 ラストはヒーロー皆で約束のイベントに出演して子供達と触れ合い、流れ出す『ビーファイター』主題歌、 そして波止場を歩く9人の戦士達の姿にナレーションが被さって、エンド。
 「時代時代を戦ったヒーロー達がいた。ジャンパーソン、ブルースワット、そして今、ビーファイターもまた、歴史となる。 ありがとう、ヒーロー達。ありがとう、重甲ビーファイター。そして、さようなら。いつかまた、会う日まで」
 締めのナレーションは、通常よりも幾分しんみりした口調で語られ、プロの聞かせる声の力って凄い。
 ……3人ずつ映す配分の都合で、カブトが力強くJPチームに加わっている映像が、 凄く違和感ありましたが!(笑)
 なおこの前後編、カブトがやたら活躍する(元々スペック高そうだったとはいえ、凄く普通に戦闘もこなす)のですが、 次作のタイトル的にもこれは布石を兼ねているのか何なのやら。
 スペシャルコラボ編としては、特に前作の設定を巧く汲みつつ、先輩としてヒーローらしい姿を見せるブルースワット、 子供のヒーローという原点を見つめ直すビーファイター、ラスボスはやはりラスボス、 と際だって面白いという事もないけれど致命的な破綻もなく、驚愕の飛翔は無いけれどそれなりにまとまった出来で、 最後まで『ビーファイター』らしいというか。
 企画回としてはこのレベルでまとまっていれば十分に及第点だろうとは思うのですが、 なにぶん本編最終回が斜めに地面に突っ込んだ感じだったので、見るテンションに困るというのが正直(^^;
 久々にジャンパーソンを見られたのは素直に嬉しかったですが。
 後、『ブルースワット』にとっては、ヒーローらしい所だけを切り取られた良い番外編になったのかな、とは(笑)
 作品全体としてはどうにも歯車が噛み合わないまま終わってしまった本編最終回の後に、 お祭りスペシャルを投げ込まれてしまって心理的に咀嚼と消化が難しくなってしまいましたが、 各作品の設定を汲みつつテーマ的な着地などはしっかりこなしており、特に、原点回帰のヒーローだった『ビーファイター』を、 子供のヒーローというその原点に立ち戻らせたのは非常に良かったです。
 以上、『重甲ビーファイター』感想でした。
 たとえビーファイターが倒れようと、筋肉と、昆虫魂は、永遠に不滅だ!

(2017年5月15日)
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