■『ウルトラマンジード』感想まとめ1■


“ジーッとしててもドーにもならねぇ!!”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『ウルトラマンジード』 感想の、まとめ1(1話〜5話)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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〔まとめ2〕 ・ 〔まとめ3〕 ・ 〔まとめ4〕  ・ 〔まとめ5〕


◆第1話「秘密基地へようこそ」◆ (監督:坂本浩一 脚本:安達寛高)
 淡々としたナレーションの語りで、
 昔々あるところで「復活した」ベリアルさんが大暴れしていました
 ヒカリさんがものすっごいアイテムを完成させました
 でもベリアルさんがとんでもない爆弾を起動しました
 山盛りのウルトラ戦士達が棒立ちで地球の消滅を見つめながら「この宇宙は、もう保たない」
 かに思われた――
 ↓
 OPで真っ先に出てくるのがウルトラマンキング
 という、率直なところ、ウルトラ門外漢としては一番きっつい入り(^^;
 好意的に見れば、オールスターものですよ! という宣言とは取れますが、このアバンタイトルが、 「あれ? 第1話見逃した?」レベルで単体で成立していない為、ベリアルさん=魔王、と思えばきっと良いのだろうけど、 ベリアルさんが“どのぐらい”魔王なのかがわからない事を筆頭にウルトラ知識に欠けている身としては、 楽しそうなテーマパークの入り口に、強固な城壁とウルトラ検定何級かをチェックする黒服のガードマンが立ちはだかっている気分。
 それ抜きにしても、OPファーストカットと、ラストカットの中央バックで、見るからにジョーカー的な存在が一番目立っている、 というのはどうかと思いますが。
 (※前作『ウルトラマンオーブ』と今作の間に、同放映枠で半年間『ウルトラマンゼロクロニクル』という、 ウルトラマンゼロをメインとしたエピソード群の再編集版が放映されており、今作視聴の前提となっていた模様)
 駄菓子屋で働きながら安アパートで宇宙人と暮らすリクは、TVのヒーローに憧れる青年。 数年前に謎に包まれたなんとかインパクトとやらがあったらしい世界にある日突然、巨大な怪獣が現れ、 駄菓子屋とリクのアパートは無惨に潰されてしまう……。
 巨大怪獣が出現するや、すぐさま防災マイクが警報を発し、ラジオやTVで進路情報が報道されるのですが、 焼け出された市民達が三々五々と自主避難はまだしも、主人公は友達の所に泊めてもらうアテが外れて野宿を敢行…………ていや、 公的な避難所が設置されていないわけないですよね?!
 加えてこれだけ公的に怪獣の脅威が報道されている世界で、“怪獣が通り過ぎた区域”だから無警戒とはとても考えがたく、 夜間にうろちょろしていたら警察なり自衛隊なりに身柄確保される事請け合いだと思うのですが、 ペガッサ星人付きの主人公がそれをくぐり抜けたと解釈するにしても、怪獣出現に関する世界のリアクションのAとBが全く噛み合っておらず、 一番やってはいけない半端なリアリティの盛り込み方にまずがっくり。
 坂本監督ともあろう人がどうしてこれを通してしまったのか首をひねるのですが、 最初の怪獣出現の際や主人公とレムの出会いなど全体的にタメがなく、かといって監督得意の疾走感があるわけでもない全体的に低調な演出で、 脚本の調理に手間取ったのか、最近引っ張りだこでさすがにオーバーワーク気味になっていたのか。
 それとも、女性キャラの出番がほぼゼロでやる気が出なかったのか。
 坂本監督の煩悩とフェチズムには正直だいぶ引き気味のスタンスですが、それでもこの監督からリビドーを抜いては駄目なのかもしれない。
 リクが謎の球体と出会っている頃、街では怪獣が現れた時と同様に突然の消滅。それを双眼鏡で見ながら黒スーツの女が 「消えた……やったー!」と歓声をあげ、最初、怪獣見て喜んでいるのかと誤解してしまい(少なくともその前の、 「先輩、怪獣!」という台詞が興奮したトーンだったので)、いきなり凄くイメージ悪くなりました(^^;
 こちらの誤解ではあるのですが第一印象でつまづいた上、横に立つ冷静な先輩との対比にしても、 笑顔で万歳という被災シーンとの乖離が激しいリアクションは感じ悪く、今後も場をわきまえなさそうな雰囲気が、 辛いキャラになりそうな予感。
 謎の球体――レム――に地下秘密基地に案内されたリクは、そのマスターとして様々な説明を受けて怪獣と戦う力を得ると、 ジーッとしててもドーにもならねぇ! と自らウルトラマンジードを名乗り、昨年、 焼きそば好きの風来坊が嵐のような土下座を繰り返してようやく使用可能になったベリアル先輩の力を、初手からさくっと使用。
 カプセルの中にウルトラマンの力が入っている、という今作の変身アイテムですが、機械に詰めた後、 首筋にぷしゅっと打ち込むのかと思って超ドキドキした事を告白します。
 リクは巨大なウルトラマンジードに変身し、夜の街の中に青白い光に包まれたジードが立つ姿は格好良かったです。
 自分の姿を正確に把握できないままのジード(リク)だったが、レムのサポートもあり、 DNAの中に眠る記憶できらっと閃いた必殺光線でなんとか怪獣を撃破。
 都合良く怪獣の映像が確認できるのは小型ドローン、現場には秘密エレベーターで転移、アイテムや技の名前はリクが自分で付ける、 或いはレムが説明する、とよくあるツッコミ所は色々と潰してきているのですが、その前にもっとしっかりこだわるべき部分があるのでは。
 そして最後にレムより、「リクは99.9%の確率でウルトラマンベリアルの息子である」と語られて続くのですが、 いったいそれは、誰にとっての衝撃なのか?
 作劇的には、リクの衝撃に視聴者を同調させる狙いだと思われるのですが、この世界観における「ウルトラマンベリアルとは何か」 が全く不透明なので(ペガッサ星人は知っているようですが)、そう言われても特にリクに衝撃を受ける理由はなく、 よって見ている側としても、それで? で終わってしまうという、不可解極まりないラスト。
 敢えて言えば、メタ的に設定を説明しているだけ、という。
 《ウルトラ》シリーズとして積み重ねてきた歴史と方向性、というのが数十年(『ティガ』以降でも20年)あるわけなので、 “そういうもの”だと思って見る作品なのかもですが、アバンタイトルからラストに至るまで、 感情を動かす前提となる情報が常に物語の外に置かれているのが、非常に気になる作り。
 むしろ半端に知識があったり頭でっかちに考えてしまうのが問題で、虚心に見れば、ベリアルという悪い奴が居て、 主人公はその子供なんだ! と素直に驚けるのかもしれませんが、それならば一番最初、 ベリアルが「倒された」くだりが語られないのに「復活した」から始まる所が引っかかるわけです。
 これが「かつて光の戦士達によって倒されたが復活したベリアルが……」で始まれば、まだ印象変わったと思うのですが、 最初から前提が物語の外にあるというのが、この作品の方向性を示しているように思えてなりません。
 逆に、一度崩壊した(?)宇宙、再構成された(?)地球、主人公が劇中劇ヒーローに憧れている、という要素から考えると、 意図的にメタ《ウルトラマン》をやろう、という作品なのかもしれませんが。
 せっかく『オーブ』で《ウルトラ》シリーズへの興味が再燃したので、面白く転がってくれる事を期待したい……とりあえず次回、 坂本監督がきっと本気。

◆第2話「怪獣を斬る少女」◆ (監督:坂本浩一 脚本:安達寛高)
 前回、主人公を野宿させておいて、今回は冒頭から災害避難所が出てきてクラクラした所に、 少女がおもむろに念力で火をつけて目眩がしてきましたが、発火能力に覚醒したのがつい最近(前回アイスが溶けていたのがその前兆) という事で、それを実行したら周囲がどんな反応をするか少女にも理解できていなかった、という事でまあ納得。
 それにしても、如何にも前振りはしていましたよと店長の台詞で誤魔化していましたが、どう見ても唐突なので、 恐らく第1話でそれらしいシーンがあったのだけど尺の都合でカットでもされたのか。
 それならそれで、付けられると自覚した上で火を付けるよりも、困っているおじさんを見て火を付けたいと思ったら火が付いてしまった、 という方が劇的になったと思うのですが、どうもこの辺り第1話に引き続き、脚本と演出が噛み合っていない印象を受けます。
 〔受け手には意外な事態が平然と進行して後から説明される〕というのは、どちらかといえば小説の手法なので、 “劇的な見せ方”に対する、手法の違いがまだ共有されていない感じ。
 で、巨大な二足歩行生物に「怪獣」という名称が与えられ、どうやら『オーブ』の時に私がやってほしかった、 物語世界における怪獣の定義付けをやってくれるようでそれは非常に嬉しいのですが、それならどうして、 第1話で皆あんな整然と避難していたのか。
 この世界における“はじめての怪獣”(これが恐らく、世界が一度、再構成されている影響という事なのでしょうが)を描くのであれば、 もっと徹底的にパニック状況を描いて良かったように思えます。
 そういった群衆の反応、妙に対応の早い防災無線、それらの違和感自体が伏線で、実は皆、 意識の深い所で怪獣について――かつての世界――の記憶を持っている、という展開もありそうですが。
 店長の下へ向かっていたリクは少女をさらおうとしていた宇宙人ダダ、それを追う太極剣の使い手と出くわし、少女を救出。 色々と訳知りの女剣士から、少女が火を起こしたり怪獣に狙われているのは、その身に宿したリトルスターの作用であると説明を受ける。
 「私は、鳥羽ライハ。これで怪獣を斬りに来たの」
 「……へ、え、ごめん、よく聞こえなかった」
 「……訂正する。怪獣が、人間に戻った所を斬るの」
 余計に危なくなった。
 逃亡したダダは黒い人に木っ端微塵にされるという酷い扱いを受け、黒い人はレッドキング先輩とゴモラ先輩、 そしてベリアルの力を融合してスカルゴモラへと変身。ジードと同様のシステム、と考えて良いようです。
 「あれは……6年前と同じ。終わりは無いみたい」
 怪獣と同じ恐怖の対象となっている事を知りジードへの変身を躊躇うリクだが、少女達と一緒に逃げていた途中で足を止めると、 迫り来る怪獣を見過ごせずに自ら立ち向かう意志を固める、というのはヒーローの姿として素直に格好良かったです。
 「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」
 引いたカメラで巨大な怪獣を相手に一歩も引かずに正対し、シーンの流れは格好良かったのですが…… 「ユーゴー! アイゴー! ヒアウィゴー!!」という掛け声が、「融合」と「You go」をかけて、 そこから「I go」に持っていっているのはわかるのですが、耳で聞いて脳内でまず「融合」で変換してしまう為、 そこから「アイゴー」への飛躍が、どうしても笑ってしまいます(^^;
 リクのキャラからも飛躍していて、いきなりラップ始めた人みたいで戸惑うのですが(前後は日本語ですし)、 これが遺伝子のなせる技だというのなら……ベリアルさん、ラッパー?
 よくよく思い出してみると、ベリアルの重心を低く落として両手を前に出したあのポーズは……ラッパー?!
 かつてウルトラの父とフォークデュオを組んでウルトラスター誕生に出場したベリアルだが、惜しくも準優勝。 しかし大手プロダクションから誘いを受けていた父が、ベリアルには何も伝えずに演歌歌手としてソロデビュー。 この裏切りに激怒したベリアルは、「いつかヒップホップの力で貴様を闇に沈めてやる」と言い残し、 姿を消すのであった…………みたいな悲しいすれ違いがあったのか。
 あと「ゆうごー」を先に持ってくる都合で、「俺が行くから君も行け」ではなく、「君が行くなら俺も行く」になっているのが、 なんというか、色々こう、あれだ。
 そんなわけで再び出現したジードは、スカルゴモラに苦戦するも、店長達の見守る前で奮戦。 最後は滑り込みバーストによる顎下からの必殺光線で怪獣を撃破すると、ウルトラマンへの祈りを込めたリトルスターが少女の体から抜け出し、 ウルトラカプセルの中ににレオ先輩の遺伝子情報として回収される。リトルスターとは、 ウルトラカプセルのデータであったのだ…………て、地球人の少女の体内で、培養されていた?
 今、物凄い勢いで、ウルトラマンヒカリさんが外道マッドサイエンティストへの道を3段飛ばしで駆け上がっているのですが、 信用して良い人なんですか。
 最初に回収されるのがレオ先輩というのは、前作未登場&ウルトラセブンと関係が深いという辺りかと思われますが、 能力の発現が発火ではなく「おじさんおじさん、私がお前達のたるんだ精神を、死ぬほど特訓で鍛えてあげる。 口を開く前と後ろに師匠とつけろ!」という方向性だったら避難所を追い出されずに済んだかもしれません。
 その頃、2週続けて吹っ飛ばされたゴモラの中の人は「オーバーヒートか」と言いながら怪獣カプセルを回収しており、 負けたと思うまで私の負けではないタイプの人なのか。
 「必要なカプセルは、あと五つ」
 怪獣の中の人は、主人公と同形のアイテムを所持・同様のシークエンスで怪獣を召喚・黒い、 と前作のジャグラーと構造的にあまりにも丸被りなのはやりすぎに感じますが、清々しく柳の下のどじょう狙いなのか。まあ、 露骨になっているのはわかっているでしょうから、途中でひねりは入れてくるでしょうけれども。
 リクがジードに変身するのを目撃したライハは、お互いの情報共有も兼ねた話し合いの末に秘密基地に住み込む事になり、 年頃の女の子と同居生活がスタートするが、主人公の興味は主にカップラーメンにしかないのであった!
 とりあえず現時点の正ヒロイン本命はレムだと思われますが、ペガ(性別不明)はどこまで追いすがる事が出来るのか。そして、 大きく出遅れたスーツのお姉さんはどんな飛び道具を打ち込んでくるのか。家の中ではスウェット+眼鏡、 という的確なボディブローを打ち込んでくるライハは多分、視聴者向けヒロイン。
 次回以降も、アクションは期待。
 前半、恐らく大きな仕掛けも兼ねているだろう世界観の揺らぎが三半規管をぐらんぐらん揺さぶってきて辛かったですが、 ライハの活劇を挟んでひとまず各自の動機を整理し、改めてリクが立ち上がる後半はスッキリして面白かったです。
 前回今回を見る限りでは、今作は“怪獣の居なかった世界”から“怪獣の現れた世界”への変化を描こうとしており、 その表現の一つとして怪獣被害を地続きのリアリティとして描写していたので、そこはしっかりと貫いてほしい所。当然、 被害は累積していくので表現はどんどん難しくなっていくわけですが、避難所生活を描いたという事は、以後今作は、 怪獣が暴れたりウルトラマンが戦う事で建造物に被害が出ると家や仕事をなくす人が出る世界である、という覚悟だと思うので、 “怪獣に慣れきった世界”ではなく、“怪獣が現れた世界”の描写へのこだわりを期待したいです。
 なので次回、サラリーマン・ゼロの存在を、そういう世界で家族を守る、という事に接続してくれるなら、ベリアル父子の話も含めて、 先行きに期待が持てそうかも。……何事も無かったかのように展開するほのぼのサラリーマンライフとかにならない事を祈りたい(^^;
 こう見ると今作、前作『オーブ』を思わせる対立構造を盛り込みつつも、『オーブ』に抜け落ちていた、 〔怪獣−人間−ウルトラマン〕の関係性を描こうという狙いにも見えるので、そこに真っ向から向き合ってくれるなら楽しみです。
 ところで余談ですが、前回リクが秘密基地で自分の出自を知るシーンで、『マン・オブ・スティール』 (2013年公開の『スーパーマン』リブート映画)思い出したのですが、ジードが目からビーム(攻撃判定あるのかは不明)出すのは、 オマージュだったりするのか。

◆第3話「サラリーマン ゼロ」◆ (監督:坂本浩一 脚本:安達寛高)
 今週の大問題:ライハは《綺麗なお姉さん》スキルを所持していない。
 あの年頃の少年の手をがしっと掴んでおきながら、<説得>判定に+効果まるで無しとかどういう事なんですか?!  剣を抜いて脅さなかっただけマシだと思うべきなんですか?!
 基本、子供の相手とか面倒くさくてしたくなさそうなオーラは出ていましたけど!!
 そして、「手が熱くなる」は発火能力だけではなくリトルスター共通の前提らしく、ウルトラマンヒカリさんは本当に信用していいのか。
 第3話にして、冒頭の戦闘で一つ目セブンに実質敗北するジードだったが、そこに現れた別のウルトラマンに助けられる。
 「名前はウルトラマンゼロ。ベリアルと敵対する、ウルトラの星の戦士です」
 とりあえず、ウルトラの星、という存在はリク達には認識されている、という事でいいのか……。
 私が少々構えすぎている所があるかもしれませんが、1−2話を見る限り今作、怪獣もウルトラマンも初めて出現した(という認識の) 世界、の筈なのに、リク達が「新たなウルトラマン」も「ウルトラの星」も平然と受け入れてしまい、 それらの情報をシリーズ前提としてメタ的に扱えば良いのか、劇中人物だけが理解している固有名詞として理解すればいいのか、 個々の情報におけるその境界線をどこに置いて見ればいいのかがわからなくて混乱してしまいます。
 例えば戦闘後にレムにより解説されたダークルプスゼロは、見た目に関して言えばジードと同形であり、 今作の世界観からすれば極端な話、ジードが親戚と誤解する可能性もありえる相手です。
 つまり今作オリジナルの設定に基づくのならば、見た目は同じ巨人であるダークゼロをリクがどう認識して戦っていたのか、 というのは意味のある情報だと思うのですが、そこが省かれてしまうので“みんなこいつは悪役だって知っているよね?” というメタな前提に基づいた作劇になってしまって見え、リクの持っている劇中知識と視聴者が持っていると思われるメタ知識が混濁して境界線が曖昧になってしまっています。
 成り行きとしてはダークゼロが都市を破壊するなど危険行為に及んだので変身したのでしょうが、 掴みのインパクトを減じる事になっても、視聴者知識とリク知識のしっかりした線引きの為には、 ダークゼロに対してリクが何を考えたのか、というのは必要な描写であったように思えます。
 ダークゼロを打ち倒した、ただの棒きれ、じゃなかったスラッガーランス先輩は、 瓦礫の下敷きになりそうな少年を助け……ようとしてバナナの皮に滑って転んでトラックに轢かれて瀕死の重傷を負った地球人のサラリーマンに憑依。
 自身の消耗を回復しつつ、本来なら生死の境を彷徨う怪我だったサラリーマンの命を繋ぎ止める共存関係を構築し、 シリーズの古典を踏まえつつ軽くひねりを入れた上で、気弱で頼りなさげなサラリーマンの中に武闘派ヤンキー先輩の魂が宿るという二重生活ネタは、 定番中の定番という事もあり、安定した面白さで展開。
 元よりそういう計算でしょうが、決め台詞まで準備済みで、普通にこちらメインでも面白そうです(笑)
 ゼロは一体化したサラリーマン・伊賀栗レイトに向けて、現在のこの宇宙は、一度は崩壊しかけてウルトラ戦士が総員棒立ちで見つめる中、 飛び出したキングが宇宙と一体化する事で、その存在を保持したと説明。ゼロがレイトの命を繋ぎ止めたようにして、 キングが宇宙そのものを繋ぎ止めた、とミクロとマクロを重ねた事で納得はしやすいのですが、世界観の謎で引っ張るのかと思っていたので、 割とぞんざいに明かされたのはちょっとビックリ。
 まあその上で、6年前に何があったのか、という所で仕掛けがありそうですが。
 著書の重版決定記念に、前回ラストに登場した紳士がダークゼロを次々と召喚し、顔認識能力の問題で自信が無かったのですが、 ゴモラの中の人と作家の人は同一人物という事で良い模様。
 リトルスターを宿していると思われる少年を守る為にリクはジードに変身。鋼鉄のボディを誇るダークゼロに追い詰められるが、 少年の祈りがセブンの力となり、セブン先輩とレオ先輩の遺伝子による新フォーム・バーニングソリッドが発動。
 ベリアルさんとも因縁が深いようですが、「あの姿は親父と師匠?!」と、 追加フォームと紐付けする事でゼロの存在を物語の中に落とし込んできたのは良かったです。というか、セブン→レオ→ゼロ、 という師弟関係だったのか。
 メカメカしいアーマーに身を包み、体の各所から蒸気を噴き出すバーニングソリッドは、次々と必殺攻撃でダークゼロを粉砕。 戦いの素人であるリクではダークゼロに勝てない、とライハが繰り返し言うので特訓展開かと思いきやここまで完全スルーだったのですが、 特訓より科学という勝利の方程式には、説得力がありました(笑)
 リクに稽古をつけるわけでもないのに 監督の趣味で ライハのトレーニングシーンは描かれるのですが、 最後に乱雑な『ドンシャイン』コレクションを直すシーンが入った事を考えると、 稽古に誘うが断られる→『ドンシャイン』を見始めて呆れる、みたいなシーンが削られたりしたのかも。
 現役主人公を食いかねない旧作主人公登場回に新フォーム披露回を合わせる事で、 現役主人公の存在感が薄くなるのを上手く回避しましたが、ゼロ&レイトというレギュラーキャラ増員と、 ゲスト少年のヒーローへの想いを同時展開で1話に収めるのは無理があり、
 「ヒーローはね、必ず勝つんだよ」
 「彼はヒーローだと思う?」
 「もちろん!」
 に至るゲスト少年の心情描写は極めて薄く、戦況を塗り替えるその祈りが全く劇的にならなかったのは残念。 またその為、ジードが少しずつヒーローとして受け入れられていく初めの一歩、という印象にもなりませんでした。 第2話ではそこそこ上手く行ったヒーロー物としての集約点がまた散漫になってしまったのは、脚本家の経験値の問題という気もしますが、 今後に向けて不安点の一つ。今の所、その辺りの補強に使いたいのかと思われる劇中劇の『ドンシャイン』要素は空振り気味ですし(^^;
 次回――今度こそ《綺麗なお姉さん》スキルは発揮されるのか?! このままでは、レイトがヒロイン一直線だ!!

◆第4話「星人を追う仕事」◆ (監督:坂本浩一 脚本:安達寛高)
 愛崎モアは地球人のOLである。だが保険のセールス員は表の顔であり、本業は地球で違法に活動する宇宙人を追うエイリアンハンターだったのだ!
 第1話で顔出しだけしたスーツのお姉さんとその先輩が本格登場。正体は宇宙Gメン?であるところの先輩が一切表情を変えないまま、 やたら渋い声で喋る、というのは格好良かったです。
 (※演じる岩田栄慶は、ジードを始め近作で主役ウルトラマンを務めるスーツアクターという事で、なかなか面白い好キャスティング。 声は、声優の浅沼晋太郎)
 地球の文明に影響が出る事を良しとしない為に、その存在を知られないように活動しているハンター組織は、 違法植物を育てていた宇宙人を地球から強制退去。……やたら大雑把な描写なのですが、これ、 退去という名の宇宙漂流刑というやつなのでは。
 問答無用でデリートしない分いっけん理性的に見えますが、粗大ゴミのような扱いの中に文明的配慮は本当に存在しているのか。
 金色の鉄仮面的な容姿の先輩宇宙人は、この世界が“ウルトラマンキングと融合した宇宙”である事を認識しており、 ジードの出現やゼロの来訪に関して宇宙各地から多数の問い合わせが寄せられていると言及。
 地球人に世界の認識に関するズレが発生していると思われる一方、そうでもない宇宙人達が多数居る様子なのですが、 起爆地点であり一度は完全に崩壊した地球だけが特別という事なのか、“キングと融合した宇宙” とは別の宇宙が複数存在する世界観なのか、微妙に曖昧で解釈に困ります。
 先輩の
 「ここは、ウルトラマンキングと融合した宇宙だからな」
 という発言や、前回のゼロの登場の仕方(空間を引き裂くように現れる)を見ると多元宇宙的世界観にも思えるのですが、 怪獣や宇宙人に対する認識のギャップが、謎めいていて面白いというよりも、毎回違う作品世界を見せられているようで混乱します。
 これには話運びの悪さも影響していて、2話のライハはまだともかく、前回今回と続けて、 主人公の行動とまるで関係ない所で外野の訳知りの人が世界について語ってしまうというのは大失敗。
 この際6年前の事をおいておくとしても、“怪獣が初めて現れた世界”を描くのであれば、 主人公であるリクがそれをどう認識しているのか、というのがまず視聴者の基準になるわけです(或いは、 リアクション専用のキャラクターをレギュラーに配置するか)。そして自然に考えればそれは宇宙人にも適用される筈であり、 今回で言うならば、リクがペガと同棲している事と、ピット星人をどう認識するのかは、違う事柄として焦点を当てなくてはなりません。
 にも関わらず、宇宙人に関する認識の問題の主観を、モアの組織の側に置いて語ってしまう為、作品としての基準が行方不明。
 だいたい黄金仮面先輩を法の執行者として信用する根拠が劇中に一切示されていないので、 自分は正義の味方だと思い込んでいる宇宙人という可能性もあり、 物語において設定を語って良い人物なのかどうか、という所から疑問もあるのですが。
 前回のゼロも今回のGメン先輩も、極端に言えばナレーションによる解説も同然であり、
 世界(ひいては自分自身)に対してリクの認識が変わっていく物語構造が成立していないので劇的になりえず、 とにかく非常に情報の出し方が下手。
 ライハと折半して購入した自転車を逃走中のピット星人に盗まれてしまったリクは、それを追跡していたモア&先輩に同行。 ピット星人を追い詰めるGメンだがエレキングが登場し、ピット星人がリトルスターを宿して追われている事を知ったリクは、 モアを守る為にジードへと変身する。
 「いつも、僕と一緒に居てくれた。だから、僕は平気だったんだ」
 モアへの感謝を通して幼少期のリクの辛い境遇が匂わされ、今は明るく笑うリクの強さとその背景にあるモアの存在の大きさが示されたのは定番ながら良かったです。
 どうせなら、毎度変身の前振りとして口にするのに無理矢理感が漂う「ジーっとしてても、ドーにもならねぇ!」はモアに教わった言葉、 というのをここで先にリクに言わせて繋げてしまっても良かったよーな。
 ジードがエレキングに立ち向かっている間に、宇宙Gメンはピット星人の身柄を確保。 地球侵略をやめて封印した筈のエレキングが自分を追ってくる事に気付いたピット星人が、 人口密集地帯から出来る限り離れる為に逃走していた事を知る。
 ピット星人が地球侵略を止めた理由は「この星の文明が気に入ったから」と、実に唐突。
 「宇宙人って……悪い人達ばかりじゃないんですね」
 身の上話を聞いたモアは感極まってピット星人を抱きしめ…………先輩は、宇宙人じゃないの?
 只でさえ認識の基準が曖昧な作品なのに、こういう所でますます曖昧にしてくるのが凄く困ります(^^;
 エレキングの放電攻撃を受けて麻痺していたジードだが、モアが一計を案じてエレキングの動きを止めている間に、なんとか回復。 ソリッドバーニングを発動した所でバラード調の主題歌インストアレンジが流れ出し、 ピット星人がエレキングを育てていた頃を思い出して「お願い……その子を楽にしてあげて!」 とBGMと回想で強引にねじ込まれる泣き要素。
 突然の地球侵略を中止した過去発言に始まり、ピット星人側のドラマがピット星人の主張だけで構成されている空疎さもさる事ながら、 上述したようにリクからピット星人への視点というものが抜け落ちている為に、 ピット星人とジードの間が全く糸で結ばれていないにも関わらず“リトルスター回収の為には祈らなくてはいけない”ので、 唐突にピット星人がエレキングへの思い入れを持ち出して何かドラマの積み重ねが存在していたように見せかけるという、 典型的な駄目な話運びに。
 後これは若干うがち過ぎかもしれませんが、脚本というより演出サイドで“ピット星人とエレキングの間には繋がりがあって当然”みたいな前提があって、 物語に見えない下駄を履かせてしまっているような気がします。
 ジードvsエレキングは、最初の高さのある飛び回し蹴りが格好良かったです。あと、ソリッドバーニングは派手な演出が決まっていて良い感じ。
 勝利したジードは、ピット星人に宿っていたリトルスターから、青いウルトラ戦士の力を入手。一方、 電波作家さんはエレキングの力を回収しながら瞳に赤い光を宿すのであった……。
 立ち上がり4話で、
 〔秘密基地に住む秘密のヒーロー、超人と融合した二重生活の秘密を持つサラリーマン、秘密裏に宇宙人を狩る秘密組織〕
 とそれぞれメインストーリー級の設定を3つ重ね、もし自分が○○だったら……的な心躍る秘密のワクワク、 というのが今作のコンセプトにあるのでしょうが、メイン級を3つ重ねた結果、物語の焦点がリクからどんどん離れてしまう事に。 これはさすがに次回以降解消されていくでしょうが、リクの主観、という部分にもっとスポットを当てて展開して欲しい所です。
 モアがライハの存在に嫉妬の炎を燃やし女の戦い(一方的に)勃発、様子見しているのが面倒くさくなったヤンキー先輩が直接会いに来る、 など、キャラクターの絡みは面白くなってきたので、情報の処理に基準点が出来てくれば、もっとスッキリしてくると思いますし。
 後は4話連投した割に坂本監督がどうも冴えないのも気になりますが、さすがに次回からしばらくは別の監督が入るでしょうか。
 今回でいうと、
 レイトが500円を川に落として嘆く(右向き) → 左向きのカットに地響きが重なり眼鏡を外してゼロ人格に
 というシーンは人格変換を強調する為に左右を入れ替えたのかもしれませんが、単純に不自然に見えました。 カット割らずに眼鏡外したほうがすんなり見られたような。
 またモアがエレキングをギリギリまで引きつけてからトランクを開けて花を取り出すのはいいとして、 間近の怪獣に背中を向けたままトランクを閉める、という一動作を挟むのも不自然な印象が強かったです。
 総じてこの4話、坂本監督の長所があまり出ずに、繋ぎのテンポが妙に悪かった感じなのですが、 次の参戦時にはすきっとした演出を期待したいです。
 なお、《綺麗なお姉さん》スキルの発動が期待されたモアですが、幼なじみのお姉さんは距離が近すぎたようで、 タイトミニスカは《ドンシャイン》によって完全無効化された事を末尾にご報告させていただきます。
 次回――…………仲居さん?

◆第5話「あいかた」◆ (監督:市野龍一 脚本:三浦有為子)
 いっけん可愛らしい宇宙小生物モコと売れない芸人の絆がエピソードの中心なのですが、肝心の芸人が、 大事な金づるでもある筈の宇宙生物を、至極あっさりと手放してしまう為、のっけから意味不明な事に。
 果たして保健所職員を語る愛崎モアは、芸人から如何にして宇宙生物を回収したのか、以下の中から選びなさい。
 1,ヒールでぐりぐりと踏みつけながら光線銃をちらつかせた。
 2,右手から順番に、指を一本ずつ折っていった。
 3,公園の砂場に頭だけ出して埋め、スイカ割り大会を始めた(未遂)。
 ジーッとしててもドーにもならないので、一般市民には実力行使あるのみなのです。
 一足違いで芸人と接触し、リトルスターが宇宙生物に宿っていた事を知るリク達だが、それを狙う怪獣が出現。 怪獣に追われ踏み潰されそうになったモアは結果としてジードに助けられ、ひっそりとヒロインポイントを上積みする。
 モアの窮地にリクが走りながらの変身、という状況ながら、長い変身バンクで勢いが一度断ち切られてしまったのは勿体なかったところ。 まだ第5話なので省略するというわけにはいかなかったのかもしれませんが、今回はクライマックスで新フォームへの変身も入るので、 ここは思い切って短くできればヒーローの疾走感が出て良かったのですが。
 前作はこの辺り、主人公がキャラ作りして形から入る残念な人だったので、長い変身バンクにも一定の説得力があったのですが、 今作においてリクの持っている若い激情――すなわち、「ジーッとしててもドーにもならねぇ!」――と、 この変身シーンの相性がもう一つというのが浮き彫りになっており、今後演出上でどうやって噛み合わせていくのかは、気になる所です。
 口では「珍しい生き物なら売り飛ばしてしまえば良かった」と言いながら、怪獣に狙われていると知った芸人はモコを必死に探し、 ライハに逃げるように言われながらも
 「モコは俺を見捨てなかった、たった一人の相方なんだ。なのに、俺がモコを見捨てるなんて、出来るわけねえだろ」
 と心意気を見せて助けようとするのですが…………最初に見捨てているので精神の錯乱が疑われます。
 この状況に手をこまねいてしまうライハは、キャラとしては悪くないのだけど、 結局、怪獣相手だと出来る事がないのが大きなネックで、そこはウルトラマンを中心とした世界観で覆せない(覆してはいけない) 所だとしても、早い内にもう少しライハだからできる活躍を織り込んで欲しい部分(第3話でも、少年を避難させるどころか、 説得失敗していますし)。
 ジードは怪獣が背後にガスタンクを背負っている為に必殺光線を撃てず、火炎放射による反撃を受けてしまう。だがその時、 モコから抜け出たリトルスターがジードに新たな力を与える!
 …………一応解釈できる範囲としては、迫り来る怪獣から芸人を助けたいというモコの想いがウルトラマンに力を与えた、 という事なのでしょうが、極めて利己的なウルトラマンという力の利用を“祈り”と呼んでいいのかに加え、 リクとモコが実質無関係な為に劇的な集約がどこにも発生せず、時間が来たのでイベントが発生しましたという、 これまで以上にギミック追加の都合の為の都合による、頭を抱える展開。
 新フォーム誕生の成り行きとしては、かなり歴史的な酷さでは。
 リクは前回手に入れたヒカリカプセルと今回手に入れたコスモスカプセルを起動し、青いジード・アクロスマッシャーが発動。
 メカメカしく暑苦しい姿だったスポ根バーニングとは対照的に、荘重なBGMを背にすらりとした姿で優雅な立ち振る舞いを見せるアクロスマッシャーは、 日本舞踊などがイメージに入っているのでしょうか。
 あの手の動きがもう、
 「おくつろぎの所、失礼いたします。こちら当宿自慢のツインテール鍋コースでございます」
 にしか見えなくて困っています!
 仲居スマッシャーは光線技で怪獣をガスタンクから遠ざけ、光の剣を一閃。怪獣の火炎を華麗なジャンプでかわすと、催眠光線を放ち、 それを浴びた怪獣は地下へと帰っていくのであった…………と、ものすっごい意味不明な事に。
 いや、えーと、恐らくコスモス先輩の能力なのであろう事は想像がつきますし、 新フォームの能力をいきなり使いこなせるのはまあ良いのですが、これまで基本的に敵対する怪獣をざっくり葬り去ってきたジード(リク)が、 もう帰りたい光線でお引き取り願って満足するに至る感情の経緯が一切描かれないので、 物語の流れから完全に浮き上がってしまっています。
 リクの願いや想いがこの必殺技になるとかなら話はわかるのですが、単純に与えられた力を無造作に使ってみただけで、 それに対する反応も描かれないので、見ているこちらが呆然とします。
 今回も様子見していたレイトとゼロに「コスモスってなんです?」「後で説明する」というやり取りがあるのですが、 もういっそ外野から、コスモスとはなんぞや、と説明してくれた方がスッキリしたのですが。
 これは青いフォームの誕生が全く劇的でない事とも繋がるのですが、例えば芸人とモコの関係にリクとペガの関係を重ね合わせるとか、 リクを主軸に据える手段は色々あったと思われるのに、執拗にリクは怪獣を排除する機能のみに追いやられ、 そのくせ全く脈絡なく働いたら負け光線で解決してしまう為、極めて不可解。
 そこで、家に帰って録画見ないと光線に至る流れを積み重ねる事こそが“物語”なのですが、新たな力にも、 これまでと毛色の違う必殺技にも、物語が全く乗っていない為に、酸鼻きわまる出来でした。
 2話続けてここまでリクの主体的な感情から焦点が外されていると意図的な狙いにすら思えますが、 それ以外の部分も面白く繋がっているわけではないので、狙いがあればいいというレベルにすら達していません。
 とにもかくにも怪獣は姿を消し、一度は改めてモアが回収するモコだったが、脱走を繰り返して芸人の元に戻ってしまう為、 諦めて定期的に経過を観察する事になるのであった……て、それでいいのか宇宙Gメン。今、 あなた方の目の前で外来宇宙生物が地球人に体当たりを繰り返しているのですが、それでいいのか、宇宙Gメン!
 モコに関してはGメンが危険性を煽っておきながら、なんか地球人に馴染んでいるみたいだから良いか、と自分たちで流してしまう、 という凄い放り投げっぷり。
 一方、青いフォームが女性の支持を集め、世論調査ではじめて、「好き」(51%)が「嫌い」(40%)を上回るジード。 この結果に大喜びのリクはウルトラマン生活に前向きになっていくが、 柱の陰でジェラシーにプルプル震える作家先生がエレキング×エースキラーのカプセルを起動。 新たなカップリングの融合怪獣・サンダーキラーが出現すると、私だって女子高生からファンレターが欲しいというストレスを市街地にぶつけ、 それに意気揚々と立ち向かうジード……でつづく。
 前回今回は完全にリトルスター回収ありきで、やっつけ仕事としか言いようのないエピソードになってしまいましたが、 さすがに次回、リクの内心を掘り下げてくれそうなので、リクが物語の中心になる事で立て直してくれる事に期待。

→〔その2へ続く〕

(2017年11月20日)

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