■『仮面ライダーキバ』感想まとめ7■


“光射せば 密かに 影もまた出来るよう
それは決して消せない Roots of blood”


 ブログ「ものかきの繰り言」の方に連載していた『仮面ライダーキバ』 感想の、まとめ7(37〜42話)です。文体の統一や、誤字脱字の修正など、若干の改稿をしています。

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◆第37話「トライアングル#キングが斬る」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:井上敏樹)
 「渡さん、私が好きなのは渡さんなんです!」
 深央の告白を受けた渡の返事は……
 「冗談はやめてください。深央さんが、僕なんか好きなわけないじゃないですか」
 へ た れ た。
 しかも、かなりさいてーな方向に。
 その場は誤魔化した割には家に帰るとテンション高い渡、ダメ男……。
 二人の会話を聞いた太牙は、ビショップに相談。ビショップの「YOU、抹殺しちゃいなYO!」という言葉を受けた太牙は、 いきなり深央との結婚式の招待状を渡に送る。世の中にはどうにもならない事がある、と深央を諦めるように告げる太牙は、 食い下がる渡を殴り飛ばす。
 「どうした。殴り返さないのか? それは君が弱いからだ。子供の頃からずっと。そんな君に何が出来る?」
 1986年――ラットファンガイアと戦うゆり。音也は駆けつけるが邪険にされ、ゆりはイクサナックルを奪って戦うが、 イクサ限界で変身解除。ラットに始末されそうになった時、それを止めたのはクイーン。
 「私はその女から命よりも大切なものを奪おうとしている。だから命まで奪う必要はないわ」
 ここで遂に明確な、略奪宣言。クイーンはゆりを助け、逆らうラットを踏みつけにする。
 「クイーン……なぜこんな仕打ちを……!」
 Mでは無かった。
 ところで、ゆりさんの服装が最近もっさり気味な気がするのですが、妊娠……? には、早すぎるか……。
 2008年――渡と待ち合わせした深央を陰から狙うラット、と、前回の加速つけていきなりパンチ、 の理由が1986年からの逆恨みだったと繋がりました。「告白の返事をする」と深央を呼び出していた渡はそれに気付いてキバに変身してラットと戦い、 その間に深央の前に現れる太牙。
 「彼のどこがいいんだ?! 紅渡は何も出来ない弱いやつだ。人間の中でもダメな部類に入る。君を守れる筈がない」
 「やめてくださいっ」
 「目を覚ませ! このままでは取り返しのつかない事になるぞ!」
 この辺りの太牙の行動と言動は、ビショップが独自に動く前に太牙と深央を守ろうとしているのか、それとも嫉妬に狂いだしているのか、 今のところはどちらでも取れる造りでしょうか。太牙への好感度が高いので、前者だと良いなぁと思って見ておりますが。まあ、 どちらかに割り切れているとも限らないわけですが。
 キバは三体に分裂したネズミに倒され、深央の処刑を覚悟する太牙に迫るラット。だが、生身の渡がラットに挑みかかり、必死に拳を振るう。
 (そうだったのか……深央を陰ながら守っていたのか。少なくとも弱虫ではなかったのだな、君は)
 「深央さん……深央さんは、僕が守る……僕は…………深央さんが、好きなんだ!」
 だいぶ遅くに設定された渡のモチベーション(深央を守る)が、ここでスプリングボードとして起動。 へたれで情けない社会不適格者から、愛の為に男として一つの脱皮を図ろうとする渡……それを見つめる、太牙。
 「よく見ておくがいい。これがファンガイアを愛した人間の末路だ。君を守る事など、出来はしない」
 生身で勝てるべくもなく、結局ラットの攻撃で気絶する渡。もはやキングもクイーンも関係ない、と爪を光らせるラットに対し、 太牙はサガへと変身する――。
 「深央、俺なら君を守れる。それを今、見せてやる」
 1986年――嫁の浮気を知ったキングは、突き付けたザンバットソードを壁に向けて投げつけていた。
 「その剣を持っていれば、おまえを殺す事になる。おまえを殺せば、おまえを愛している事になる。俺に愛などあってはならぬ」
 面白理論の人だ!
 好きじゃないから嫉妬なんかしていないんだ、と主張するお父さんですが、思わせぶりに壁に隠れていた剣、 お父さんが勢いで投げつけたのか……(笑) というか誰が、壁塗ったんだ。ものがものだけに、 文句言いながらもビショップさんが頑張ったのか。
 人間だったら確実に禿げそう、ビショップ。
 2008年――目を覚ました渡の前に再び次狼が現れ、ザンバットソードに再挑戦させる。
 「心から願うんだ。力が欲しいと」
 「もっと力が欲しい……」
 どちらかというと、闇の力に呑み込まれる展開のよーな……と思ったら、抜いた剣に操られ、 人相悪くなって妖怪トリオに切りかかる渡(笑) 妖怪トリオは変形合体すると剣の柄にはまり、渡の意志と合わせて、 ザンバットソードの魔力を制御する事に成功する。
 相変わらず唐突ですが、まあ、こうでもしないと、既に失われかけている妖怪トリオの意義が皆無になりますしね……(^^;  もう少し渡と妖怪トリオに繋がりがあれば、4人の力で剣の邪悪を押さえ込んで戦う、みたいな要素で盛り上がりも作れますが、 作品としてそちらを向いていないので、致し方ない。
 渡視点だと、次狼、謎の宇宙人と大差ないしなぁ……(^^;
 このシーンでは、椅子の周りに、無駄にバラの花びらが敷き詰めてあるのが、素敵。
 格好つけたはいいが、サガは増殖を続けるラットを成敗しきれず、危機に陥る深央。その時、ザンバットソードを手にした渡が現れ、 エンペラーキバへと変身。ここでテーマ曲がかかり、ラット軍団を薙ぎ倒していく様は、非常に格好良くなりました。
 斬る度にいちいち、妖怪柄をがしゃこんがしゃこんするのは少し間抜けですが(^^; 玩具のギミックでもあるのでしょうが、 どうしてこんな、テンポを崩すギミックにしたのか(^^;
 ラット軍団を殲滅し、サガと剣を交えるエンペラー。ザンバットソードの力はサガを上回り追い詰めていくが、 キバの姿を見た深央がサガをかばい、クイーンへと変身。クイーンの攻撃を受けたエンペラーキバは変身が解除され、渡の姿を曝す。
 「渡さん……!」
 「まさか…………君が、キバだったのか……」
 「太牙くん……」
 それを見た太牙も変身解除し、なんかもう、大変な事に。
 次回、長らく引っ張り続けてきた血統の秘密が、遂に明かされそう。

 ☆753・恵のおまけこーなー☆
 名護さん、盗んできたイクサナックルにテープで画鋲を貼り付けるという嫌がらせを敢行。
 恵とマスターに引かれ、健吾に殴り飛ばされる。

◆第38話「魔王#母と子の再会」◆ (監督:田崎竜太 脚本:井上敏樹)
 『キバ』はしみじみ、音楽がいいよなぁ、という激動の38話。
 「何故だ……どうして君がキバなんだ。答えろ!」
 「嘘だ……嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ!!」
 深央と太牙がファンガイアという事実にパンクした渡はその場を駆け出し、気絶したところを宇宙人ジローに拾われる。
 太牙の詰問を受けながら、格好良くテーブルを飛び越えるビショップ。
 「キング。貴男はこれから茨の道を、進まなければなりませんだがそれを乗り越える事で貴方はっ、最高のキングとして成長する。 私はそう信じています」
 忙しいビショップさんは、変なエフェクトがかかった声で深央も叱咤。
 「貴女にはクイーンとして生きるしか道はありません。倒すんです、紅渡を。その時貴女は最高のクイーンとして、成長を遂げる」
 現代編はストレートな敵ポジションがもはやビショップしか居ないのですが、ビショップさんには色々と同情が湧いてきて困ります(笑)  変な早口は段々とキャラ付けになってきましたが、どうせなら最初から変わった読点の付け方で喋るキャラ、で行っても良かったような。
 紅家では自分を必死に誤魔化そうとする渡に、次狼が真実を突き付ける。
 「俺はずっとおまえを見ている。おまえの父親の魂と一緒に。あまり、がっかりさせるな」
 見知らぬムキムキのおっさんにそんな事言われても困るな……。
 露わになった衝撃の現実に、一歩ずつ向き合いだす3人。渡は深央と会い、空に雲で「2008」という凄い演出。
 「私はファンガイアなのよ。そして貴男はキバ。もう二度と会ってはいけないの。最初から無理だったのよ。どうしようもない事なの」
 「どうしようもない事……」
 「だってそうでしょ!? どうすればいいの?! どこに答があるの?!」
 「それは……」
 「――答えならある」
 ビショップから得た情報で、険悪な関係の真夜と再会して真実を知った太牙は、渡を真夜の元へと連れて行く。
 「渡。君と僕とは、兄弟なんだ」
 ファンガイアのキングとクイーンの間の子、太牙。
 人間・紅渡と真夜の間の子、渡。
 如何なる運命の悪戯か、幼い日に一時の友情を育み、親友となりながら一人の女を巡って火花を散らす事になった二人は、 血を分けた異父兄弟だったのだ。
 ――と、長らく引っ張り続けておりましたが、渡の素性が、劇中で遂に判明。母親が誰かはさておき、 渡がハーフファンガイアであるという事は初期の内にだいたい分かるように見せていましたが、ここまで、実に長い道のりでした。
 うーん……見え見えの上で引っ張る、というのが今作のキモだったわけですが、長すぎたかなぁ。どうしても、 主人公の立ち位置とモチベーションがハッキリしていた方が物語としてはついていきやすいので、その点、 今作は渡がふわふわしているのが、そのまま、作品としてふわふわしてしまったのは、大きな問題点でした。素性は謎でも、 渡の目的意識がハッキリしていればまた違ったのですが、渡が自主的に戦う動機付けを後半まで作らなかったというのは、 構造としては失敗だったな、と。
 後半に入って「深央さんの為に!」というのはそれはそれで盛り上がったのですが、全体の面白さを天秤ばかりに乗せた上でいえば、 マイナスの方が大きかったと思います。
 ところでここで渡がハーフファンガイアである、とハッキリすると、キバのモチーフがコウモリであり、 ファンガイアには鳥のモチーフが入っている、というのは面白い。
 その頃、倒されたファンガイアの破片を集めて棺に収め、操り人形として復活させるマンティスファンガイアが出没。 真夜を狙って放たれた筈の再生猪が何故か街で暴れ(多分、馬鹿だから)、その前に立ちはだかったのは、デビル健吾。
 「ファンガイア! 俺のライブだ」
 ようやく変身できた迷彩男は、何故か足の甲でイクサ変身。ここは久々のイクサ活躍シーンで、健吾イクサは名護さんの妨害にもめげず、 ライジングして見事に猪を撃破。デビュー戦を圧勝で飾るのであった。
 実は自分がハーフファンガイアだった、という衝撃の事実にパニックとなる渡。だが事情を噛み砕くよりも早く、洞穴の4人の前にも、 カマキリが棺から召喚した3体の復活ファンガイアが現れる。
 「やめろ、キングの命令だ」
 だがキング、2話続けて、命令を無視される。
 状況は色々と混迷を深めるも、母と深央を守る為、渡と太牙は揃って変身。3体の復活ファンガイアとの、 キバとサガの共闘はさすがに格好良かったですが、本当に、ここまで、長い道のりでした…………(^^;
 1986年――すっかりただのごつい無職と化し、昼間からうろついていた次狼は、キングと遭遇。
 「ウルフェン族最後の生き残りだな。――絶滅せよ」
 「有り難く思え。絶滅タイムだ」
 キバットバット2世に噛みつかれたキングは、漆黒と深紅のキバへと変身する。
 この感じだとキングがこれまで出てこなかったのは、日がなパチンコとかしていたわけではなく、 世界絶滅ツアーとかしていたのでしょうか。ベース片手に。漆黒のキバの攻撃を受け、いよいよガルルさん絶滅の危機――!  という所で続く。
 3クール目の終わりという事で、溜まりに溜まっていたカードが一気にめくられるという、激動の展開。 ここに来て感情を他者にぶつける深央、解き明かされる謎、そして渡と若社長の共闘、と盛りだくさんで面白く、 今作に対して抱く何とも言い難いもやもやした気持ちを募らせます(笑)
 サッカーに例えるなら、タレント揃いで華麗な連携から見事なゴールが決まる気配はずっとあるのだけど、 謎のバックパスをしたり無駄なワンツーを繰り返し、何本かセットプレイからの惜しいシュートなどあるも、 気がつけば後半30分までスコアレスドロー、みたいな。
 ちなみにこれが『ブレイド』だと、開始30秒で組織がガタガタな事が判明し、 前半15分でダブルハットトリックを食らって客が半分帰るも、後半の司令塔交代がはまって10−9でまさかの大逆転勝利。ただし、 試合後バスを囲まれる。
 『ジバン』だったら、前半20分でGKが一発退場。

 ☆753・恵のおまけこーなー☆
 やかましいお姉さん、健吾とコミュニケーションを取ろうとするが、無残に失敗。
 名護さんは心はいつもイクサと一緒、揃いの753Tシャツを作って健吾のコーチ就任を宣言するが、 頭からアイスコーヒーをかけられる。
 猪との戦いに乱入した名護さん、リングサイドから拡声器で指示を送ってイクサの戦いをコーチングしようとするが、 無視される。撃たれる。「65点だ」と評価して、 殴られる。
 名護さんはここまで来ると、敢えて健吾に絡もうとする、メンタルが物凄い(笑)
 ……よくよく考えてみると、名護さんってちょこちょこ障害にぶつかってはいるけど心が完全に折れた事は無いので (時に豪快に他人に責任を押しつけたりしつつ)、良くも悪くもくじけない精神力(もとい面の皮)は超人級なのか。

◆第39話「シャウト#狙われた兄弟」◆ (監督:田崎竜太 脚本:井上敏樹)
 1986年――。
 「絶滅。それが邪魔な種族の運命」
 ガルルさんはなんとかキングキバから逃走すると、石焼き芋を売り歩いていたラモン、力と合流。 ……なんかこの状況で3人並ぶと、若頭が組の下っ端に小銭稼がせているみたいです。
 「キングだ……このままじゃ殺られる。行くぞ!」
 揃って突撃を敢行するも、狭いトンネルの中で虫のように焼き殺されそうになる3人だったが、咄嗟に壁を破って撤退。 キングの実力見せシーンなのですが、格が違いすぎて、ほとんどギャグと化してしまっています(^^;
 女同士の話をつけようと真夜を探していたゆりはようやく出会うが、そこへキングから逃走中の妖怪三銃士が登場。
 「おまえには、キングとの盾になってもらう」
 凄い、旦那に勝てないから、嫁を狙った(最低)
 そして、勝てるつもりなのか。
 勿論勝てるわけがなく正体を現したクイーンに、ボロ雑巾のようにされる妖怪三銃士。
 くしくも真夜の正体を知る事になったゆりはそれを音也に告げるが「ああ、知ってる」と簡単に返され、 平手打ちを浴びせて部屋を飛び出すしかないのであった……。
 ここしばらく、渡−深央−太牙の三角関係を中心に進んでいたので、久しぶりに、過去編に長い尺。妖怪三銃士が底辺に落ち、 出番の度にひたすら、ゆりさんが可哀想になっていきます。そして最近、後手後手で単なる最低男の道を邁進している音也に、 復活の日は来るのか。
 2008年――真実を知った渡は、ぼんやりしていた。
 「僕はこれから、どうやって生きていけばいいの……」
 そこへ現れ、ファンガイアも人間も関係なく、紅音也の子であるという事を忘れずに生きて欲しい、と告げるクイーン(の幻)。
 「お父さんはいつも正々堂々としていて、嘘のない人だった」
 ………………クイーンの音也観が色々、現代に続く問題の元凶のような(笑)
 渡は青空の会の人々に自分がキバである事、更に半分ファンガイアであると告白。首領Sはここでようやく、渡から父の名を聞く。
 「面白い男だった。常に自分に、正直な男だった」
 渡はにんまりしているけど、クイーンとは多分、意味が違うという辺りが秀逸(笑)
 なお、渡の父が音也だというのは、かなり序盤にマスターが聞いているのですが、そこで情報が止まっていた模様(^^; まあ、 考えてみると2008年の首領Sはアジトもといスポーツジムにこもりきりなので、渡と接触したのが下手すると初めてだったりするのか。
 「それで、これから君はどうしたいんだ?」
 「僕は……人間とファンガイアの架け橋になりたいんです」
 渡の志に、協力しようと握手する首領S、だが……
 「人間とファンガイアの架け橋だと……? 人間とファンガイアの共存など、ありえない」
 シャワーを浴びながら低く呻く首領Sの背中には、醜い傷跡が刻まれていた――。
 回想シーンを見る限り、どうやら昔、太牙?と一悶着あった模様。以前にキング=太牙については知っている描写がありましたし、 いよいよ首領Sが、物語の中核に絡んできそうです。
 青空の会への告白で少しすっきりした渡の前には、兄である事が判明した太牙が姿を見せる。
 「渡、ファンガイアになれ」
 一緒に人間を餌として管理しよう、という太牙の誘いを拒否する渡。
 「人間は餌なんかじゃない。僕は……僕は人間とファンガイアが仲良くなればいいと思ってる」
 「それは無理だよ渡。絶対無理だ」
 太牙と別れてとぼとぼ歩いていた渡は今度は深央と出会い、抱き付かれる。
 「私、嬉しい。渡さんも、私と同じ、ファンガイア。だから、嬉しい……。それでね、私、お願いがあるの。ねえ渡さん、 聞いてくれる?」
 怖い、怖いよ……。
 「……なに?」
 「太牙を倒して」
 ここまで可憐系ヒロインだった深央さんが、遂に、内角の膝元に抉り込むようなシュートを!
 ボディ密着から目を見ないで訥々と喋るのが凄く怖かったのですが、長らく緊張状態に追い込まれていた深央が、 思わぬ希望の光を得る事で内面の狂気が剥き出しになる方向に裏返る、というのは意外性も含めて秀逸。
 そして、出自の判明した渡に次々と周囲の人々の思惑がぶつけられ、ここで渡が物語の中心となる、という展開も良く、 ぐっと面白くなってきました。
 太牙は渡を引き込む為ビショップに指示を下し、青空の会では「キバの排除」が決定される。
 「次に君がキバとなった時、俺は君を倒す」と敢えて渡に宣言する名護だったが、 真夜がカマキリに追われる気配にブラッディローズの弦が鳴り、人々の様々な感情を浴びながら、母を守る為、渡はキバへと変身。
 すっっっっっっっごく久々に、バイクが出てきました!
 ハーレー風というのがシリーズでも特徴的というのも含め、デザイン格好いいのだけどなぁ、キババイク。
 かつてなく格好いい渡/キバはエンペラーとなると再生ファンガイア軍団を一蹴し、真夜を狙って暗躍していたカマキリもあっさり撃破。 だがそこへ迷彩健吾が現れ、イクサライジング。更に対ファンガイア用の新型ライフルを装備した名護と恵が狙撃班としてキバを狙うが、 恵はキバ=渡を撃つ事が出来ず、名護の弾丸はイクサの脚元で弾ける。
 猛然とキバに襲いかかるライジングイクサだったが乱入したビショップの不意打ちを受けて倒れ、それを踏む太牙。
 「見たか渡。これが人間の本性だ! 守る価値などない!」
 ビショップはその特殊能力で渡の中のファンガイアの力を活性化させ、目がモザイクタイル状になったエンペラーキバは、 名護と恵に襲いかかる!
 後半入って田崎演出が落ち着いてきて、細かい仕込みと適度な遊び心で、一番『キバ』を面白く撮っている感じ。
 次回、なんか、サブタイトルが凄い……「名護イクサ」って、公式名称なのか(笑)

◆第40話「アンコール#名護イクサ爆現」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹)
 恵に襲いかかるも、名護の呼びかけに正気を取り戻した渡は逃走し、再び引きこもり。
 その姿に、人間を襲ってしまった渡の心は保たないだろうと「放っておいてもキバは自滅します」と断言する名護。だが……
 (紅渡……この俺が必ず救って見せる。――必ず)
 1986年――黄昏れるゆりは、真夜と再接触。イクサ変身しようとして音也に止められ、音也はゆりをピクニックに連れ出そうとするが失敗し、 何故か真夜とレジャーシートを広げる。
 「あのゆりって子、いじらしいわね。一生懸命で。なんだか人間って可愛い、って思っちゃった」
 よりによってその逢い引きを目撃してしまったキングは、とうとう間男の顔を確認し、音也の周囲にその気配を漂わせる。一瞬、 キングが音也の横を通り過ぎると、地面をくぼませた燃える足跡が残っている、という格好いい演出。
 ジェラシー、超、燃えてる!
 キングは逃亡中の妖怪三銃士を追い詰めると、悪魔の取引を持ちかける……
 「貴様達が進む道は一本道。絶滅への道だ。だがその一本道を延ばす事はできる。紅音也を殺せ」
 2008年――首領S、太牙と接触。
 「久しぶりだな太牙。元気そうで何よりだ」
 以前に話に出ていた「現在のキングは人間に育てられた」の“人間”が、なんと首領Sであった事が判明。
 お母さん、よりによって、なんて人に預けたのか。
 ここに来て、本編最大級の謎が急浮上(笑)
 「あなたは僕を、モルモットを見るように観察していただけだ。ずっとね。だから僕は逃げ出したんだ」
 「手を組まないか。キバを倒す為に。お互い損な話ではないと思うが」
 首領Sはキバを排除する為の一時共闘を持ちかけるが、キバを自陣に引き入れるつもりの太牙は、それを拒否。
 「渡は僕の弟だ。僕が貰う。僕が渡を、愛してやるんだ」
 「愛か…………ははははははは」
 太牙の死を願いながら表向きはデートしてみせる深央も含め、いい感じに皆、狂って参りました。
 生みの親と育ての親に愛されなかったのが太牙のトラウマで、それに対して、いっけん孤独でありながら親の愛を感じていた渡、 というような対比になるのかなー。
 首領Sから突然の用済み宣言(いつもの軽いノリ)を受けながらも、街で暴れるクラゲファンガイアと戦う健吾イクサだったが、 ビショップの強襲により苦戦。「僕はもう、戦わない……」と鳴り響くブラッディローズを無視する渡だったが、 名護からの健吾の危機という連絡に、ギリギリで駆けつけると健吾の命を救う。
 「信じてたぞ。やっぱり君は、俺の思った通りの男だ」
 「違うんです。僕が戦うのは、これが最後です」
 自分の存在で誰も傷つけない為、もう世界とは関わらない、とくるっと回って最初の引きこもりに戻る事を宣言する渡。
 「……今までありがとうございました。それから……恵さんにごめんなさいと伝えて下さい」
 歩み去った渡は二度と変身しない為、キバットとタツロットを鳥カゴに閉じ込め、ブラッディローズを布団でぐるぐる巻きに。
 一方名護は、キバに襲われて傷心の恵にはっぱをかける。
 「ねえ。私をなぐさめてくれるのは有り難いんだけどさ、なんで急に渡くんをかばうの?」
 「野獣の……勘だ」
 なんですかそれ(笑)
 今回は変なスイッチが入りっぱなしの名護さんは(いつも、色々なスイッチが入っているといえば入っているけど)、 立ち直った恵を連れて紅家へ向かうが、そこには見事なバリケードが組まれていた。 静香を交えたチーム名護は鉄条網を破って中へと突入するが、次々とブービートラップに引っかかり、 家の外に放り出される……ここでギャグにしなくてもいいのになぁ、というのが石田監督の苦手な所。
 1986年――改めて真夜に襲いかかるも、弄ばれるゆり。
 いつの間にか、すっかりイクサナックルがゆりのものに。
 2008年――暴れ回るクラゲの前に現れたのは、イクサナックルを取り戻したあの男。
 「魑魅魍魎跋扈する、この地獄変。名護啓介はここに居る。――イクサ、爆現!」
 名護さん、何があったのか(笑)
 名護さんは、いつもおかしいといえば、いつもおかしいけど。
 それぞれの内に秘めた狂気が表に出てくる中、ある意味で名護さんが一番真っ直ぐという事なのか。
 「イクサ……見せてもらおうか、本当の力を」
 キバをしばき倒せなくなったストレスをイクサにぶつける事にしたのか、事務仕事を放り投げて再び前線へやってくるビショップ。 まあ、クラゲが街中で暴れている理由がさっぱりなので、そもそもクラゲ、イクサを誘き出す為にビショップが放っているという感じか。
 2対1の戦いでも奮闘を見せるライジング名護イクサはクラゲを吹っ飛ばすが、そこへ更に、 愛する弟に余計な事を吹き込む駄目師匠を抹殺するべく、若社長降臨。
 「人間の分際で、ファンガイアに歯向かいしもの、王の判決を言い渡す。――死だ」
 ビショップとサガに挟まれてなます斬りにされたイクサに、遂にキングの必殺! が炸裂……魑魅魍魎跋扈する、この地獄変、 名護啓介はどこに行く。

 ――イクサ、爆散。

 そしてブラッディローズの響きに耳を塞ぎ続ける渡に、いつしか、幼い日の記憶が重なっていた――。

◆第41話「ララバイ#心を解き放て」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹)
 渡がブラッディローズの響きに耳を塞いでいる間にイクサは爆散し、変身の解けた名護だったが辛くも健吾に救われる。 なぜ急に健吾をクビにしたのか? という名護の問いに首領Sは「クビを宣告して態度を見たんだのっぴょろぴょーん」 と相変わらずの適当な事を言い、名護にキバの始末を一任する。
 かつての経験からファンガイアの血を持つ者との相互理解はあり得ないと告げる首領Sに対し、 あくまで「紅渡を救いたい」と宣言する名護。
 ここに来て、名護さんが一番、人間とかファンガイアとか関係なく、「紅渡」という個人を(それこそ渡以上に)見ている、 というのは面白い所で、過去で音也と接触した影響でしょうか。
 一方、若社長は真夜に、キングが残した筈の闇のキバについて問い、段々と悪い顔になっていた。
 1986年――キングとの取引により音也暗殺をはかる妖怪三銃士だが、友情ゆえに手を下す事が出来ず、逃亡。 だがその前にキングが現れ、ラモンと力が次々と封印されてしまう。
 現代編における召喚獣(フィギュア形態)は、もともとダークキバの、希少種族をオブジェに封印する能力であった事が判明。 フィギュアから力を取り出して強化するのは、そもそも受け継がれたキバの能力という事で、繋がりました。
 2008年――便利な花びらワープ能力で部屋の中に侵入し、渡に手料理を振る舞う深央。
 ……サイコ気味なのに鍵が通用しないとか、超デンジャー。
 深央の通い妻アタックに揺さぶられそうになる渡だが、何とか精神力判定に成功し、太牙を倒して新たなキングになってほしい、 という約束を改めて拒否する。
 誰とも関わる事なく、ただバイオリンを作って生きようと引きこもりを徹底する渡だったが、今度は玄関で響き渡る大音量のエレキギター……
凄く、近所迷惑です。
 「渡、おまえに話したい事があるんや」
 せっかく改善されたご近所との関係にまたヒビが入ってはたまらないと招き入れられた健吾は、渡に土下座。 才能の限界を感じながらもロックにしがみつき、それを認めたくがない為に悪の戦闘員となり、 憎しみを渡にぶつける事で自分を誤魔化していた事を認め、謝罪する。
 「なあ渡、もっかい俺と友達にならへんか」
 ここは、思わぬレギュラー化した健吾の意味が出て、とても良かった。
 健吾の本心を知り、涙ぐんで笑顔を浮かべながらも、渡は首を左右に振る。
 「……出来ません。それは。僕は誰とも友達になってはいけないんです。人間でもない、ファンガイアでもない、中途半端な存在だから」
 「中途半端な存在?」
 流れるように時間が少し飛んで、渡の前に立つのは若社長。『キバ』特有の吹っ飛ばしが、演出として綺麗にはまりました。 今作だけに、本当に演出だったのか、単に途中カットされただけなのか、びみょーに謎ですが(^^;
 「だから僕はずっと、1人で居なければならないんだ」
 ファンガイアとして人間を管理しよう、という太牙の言葉からも、渡は必死で耳を塞ぐ……。
 後半戦に入って好感度を上げ続けていた深央と太牙が、ここに来て薄暗い方向に行っているのは意図通りでありましょうが、 実に今作のねじれた所です。
 “正義”なんて胡散臭いし、人の規範は所属する共同体に縛られるし、 世の中は白と黒では割り切れないし仮に塗り分けても簡単にひっくり返る、というのが徹底していて、作品として性格悪い(^^;
 1986年――ブラッディローズを弾こうとしたゆり、冒涜的行為を真夜に止められる。戦わなければバイオリンを壊す、 とゆりはイクサに変身し、ファンガイアの姿で応じる真夜。
 音也不在の家で、正真正銘の修羅場が展開。
 ……幸い、被害は裏口の扉1枚で済みました。
 どう考えても真夜をつけていたっぽいキングが戦いに介入し、イクサは超吹っ飛んでゆりは逃走。 遅れてやってきた音也は落ちていたイクサナックルを拾い、遂に旦那と間男、☆ご対面☆
 「なぜ真夜に関わる? 知っているんだろう、真夜はクイーンで、俺はキング」
 「ああ。よーくな。そしてもう一つ、わかった事がある。――俺は真夜に惚れている」
 ゆりさん、遂に、物陰で捨てられる。
 「ファンガイアと人間に愛などありえん」
 「人間だのファンガイアだの、そんな事関係ない」
 2008年――幼い日の記憶と、母・真夜の言葉を重ねる渡。
 「関係ないわ。人間もファンガイアも」
 1986年――
 「大切なのは、魂だ。真夜は俺の音楽、魂を理解した。俺も真夜の、魂の音楽を聴いた」
 2008年――
 「もういちど自分を信じなさい。自分の姿を信じなさい。そうすればおまえの音楽が聞こえてくる。信じなさい。自分を」
 人間でも、ファンガイアでもなく、自分自身がどうしたいのか。
 イクサとクラゲの戦いに反応したブラッディローズの響きに、渡はキバット達を檻から解放すると、戦いの場へと向かう――!
 名護イクサはまたも現れたビショップをフライングイクサスマッシュで撃破し、ビショップは逃亡。 ルークと比べると戦闘力で圧倒的な描写はなかったビショップですが、絶好調時の名護ライジングイクサよりは弱い、 という格付けになりました。
 ビショップを倒したイクサを吹き飛ばすクラゲだっが、その前に渡が立ちはだかる。その変身を止めようとする太牙。だが、 渡はそんな兄の誘いを断ち切り、キバットをその手にする。
 「兄さん……僕は生きてみたいんだ。人間とかファンガイアとかじゃなくて。僕は僕として。僕は、 僕として、変身」
 何よりも紅渡である為に、父の想いを受け継ぎ、渡はキバへと変身する。
 ここは凄くカタルシスの集約される所なのですが、うーん、もう一歩、『キバ』はこの辺りがピンと来なかったというのが、正直。
 「渡……どうやら少し甘やかしすぎたか」
 太牙はサガへと変身すると、クラゲを抹殺。
 ここで渡がクラゲを倒してしまうと、結局“人間の正義”に基づいてキバがファンガイアを殺戮する、という構図になってしまうので、 太牙がクラゲを始末する、というのはポイント。これにより、人間やファンガイアという立場に関係なく、 用済みの仲間を身勝手に抹殺する、という“普遍的な悪”の行為が太牙の側に成立しました。
 サガが巨大サガークを召喚すると、続けてサガーク円盤軍団が登場。キバはザンバットソードを振るって円盤軍団に立ち向かう……って、 どうしてこんな事に(笑) 唐突な『宇宙戦争』の末に、ザンバットソードは巨大サガークを一刀両断。そして再び、 運命の兄弟は敵として対峙する――。
 なお、キバドラゴンには変身しませんでした。
 ええ、変身しませんでしたとも。
 1984年――
 「キングの命令だ。紅音也を殺せ、真夜」
 だが、真夜はその命令に従わない。
 「やはり貴様、クイーンでありながら人間を……もういい。喜べ。キング自ら貴様を地獄へおくってやる」
 音也はイクサソニックブームで先制攻撃を仕掛けるがキングはそれを弾き返し、吹き飛んだ音也に悲鳴をあげてすがりつく真夜。 涙を流すその表情を見て、大ショックな顔をするキング、ちょっと可愛い(笑)
 キングは
 趣味:絶滅
 だけど、特に“男として駄目な所”はこれまで描写されていないので、最近、“男として駄目さ全開”の音也より、 もしかして男らしいかもしれず、どちらを応援していいのか、少し、悩みます(おぃ)
 まあ、小さい赤ん坊が居る嫁を置いて、世界絶滅ツアーとか出ている時点で、駄目男の可能性は高いですが!
 その時、屋根からキングを強襲する次狼!
 だがその動きはキングに察知され、音也と真夜を逃がそうとした次狼も、ダークキバによって封印されてしまう。 怒りの音也は真夜の制止を振り切り、イクサ変身。ダークキバの哄笑が大爆発を引き起こす中、 果たして音イクサの蹴りはキングに届くのか――?!

◆第42話「パワー・オブ・ラブ#王の怒り」◆ (監督:舞原賢三 脚本:井上敏樹)
 今作の二重構造はメリットとデメリットが色々あったのですが、ここに来て、 イクサに変身しない回の名護さんは概ね空気、 というデメリットが重くなってきてしまいました。後半に入ってそこに、ルーク倒してからの恵さんは空気が加わってしまい、 現代編における渡と周囲の関係性に、渡の帰属意識を強める説得力が今ひとつ足りていません。
 その上で、渡の「僕が正しいと思った生き方」が結局、「人間を襲うファンガイアはぶち殺してもOK」になってしまっているのが、 個人的にどうも納得がいかない所です。前回のクラゲはサガに始末させる事で回避したのですが、本当は渡は、 痛めつけたファンガイアと対話しようとしたりするべきだと思うのですが、太牙の誘いもただ断っているだけで、 渡の求める共存への方向性が見えてこない。
 まあ、“自分の生き方”に一歩を踏み出し、ここからそのビジョンを求めていくのかもしれませんが、全体としてやはり、 渡の動きが物語の中で遅すぎるという気がします。
 1986年――音イクサキックはキングにあっさり防がれ、旦那の制裁を受けた音也は、連れ去られてしまう。 音也を助ける為に力を貸して欲しいと、真夜に頭を下げるゆり。
 「これはあたしの思いだ。音也に対する愛、あたしはそれを裏切らない」
 「愛……」
 長らくネジの緩みっぱなしだったゆりさん、久々にいい女ぶりを発揮。
 2008年――
 「ファンガイアも人間も関係ない。僕は、僕が正しいと思った生き方をするんだ」
 太牙のファンガイア株式会社への勧誘を断った渡は名護、恵、健吾らに暖かく迎え入れられ、渋々ながら首領Sも、 人間・紅渡を認める事を承諾。渡を精神的に追い詰めようとする太牙から持ちかけられた共闘を断る首領Sだが、 アルマジロファンガイアの強襲を受け、瀕死の重傷を負ってしまう。
 「渡くん、太牙を助けてやってくれ……」
 太牙が人間を恨んでいるとしたら責任は自分にある、と渡に告白し、意識の途切れる首領S。 そこに現れた太牙は自分なら嶋を助けられるかもしれない、と嶋の身柄を預かる事を申し出、勝手に預けてしまう渡。
 名護と恵が、嶋が病院から行方不明だ、と狼狽している所に、超元気に復活してくる嶋、怪しすぎて涙が出ます。
 今回の段階ではハッキリしないのですが、どうやらアルマジロファンガイアと融合か何かしてしまったらしい首領S、 ひたすら身から出たサビの匂いしかしないけど、いよいよ大ピンチ。
 1986年――囚われの音也は、キャッスルドランにその生命力を吸い尽くされそうになっていた。
 真夜はゆりを連れてキャッスルドランの眠る迷いの森へ向かうが……自分の庭みたいな場所の筈なのに、迷っていた。 そして2人の前に、凄い蛾ファンガイアが姿を見せる。
 駄目な男(達)に変わって女2人がタッグを組んで戦う、というのは過去に『超力戦隊オーレンジャー』や『超光戦士シャンゼリオン』 でもやっていますが、地味に井上敏樹の好きなネタなのか。
 2008年――暴れ回るアルマジロを撃退したキバの前に現れる太牙。最後の勧誘を断ったキバに対して太牙はサガへと変身し、 力尽くでキバを従わせようという、兄弟の戦いが始まる……!
 真面目にクイーンの仕事をこなす深央は、渡が新たなキングになった時にふさわしいクイーンになる為だ、と真夜に宣言。 そんな事を言いながら太牙のプロポーズを承諾、とサイコ路線まっしぐら。……渡そろそろ、常にお腹に雑誌巻き付けていないと、 選択肢次第で、心中END一直線だから気を付けて!
 愛と狂気の交錯する22年、果たして、最後に勝つのはどの愛の力なのか。混沌としつつ、いよいよ物語はクライマックスへ――。

(2015年8月30日,2017年9月24日)

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